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2018年春夏おすすめラグジュアリーバッグPART2<グッチ>

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エディター・プロフィール:圭子・スカイウォーカー

生年月日不明。性別不明。国籍日本。見た目は30代前半、身長170cmくらい。藤圭子にすごく似ている。ラグジュアリー・ファッションに対する情報の幅の広さから、恐らく現役の関係者と推測される。本人とのやり取りはメールと電話と二度っきりの会見のみ。口癖「ファッション誌はあてにならないので読まないわ」。大好きなものは「ダイアン・アーバスの写真とニーナ・シモン」、最も嫌いなものは、「SNSに夢中な女子と、プチプラ自慢する人たち」とのこと。(長谷紅記)

2018年春夏おすすめラグジュアリー・バッグ・ブランド22

0.最初に
1.プラダ
2.グッチ
3.ヴァレンティノ
4.クロエ
5.ルイ・ヴィトン
6.シャネル
7.エルメス
8.フェンディ
9.デルヴォー
10.ディオール
11.ステラ・マッカートニー
12.セリーヌ
13.ロエベ
14.サンローラン
15.マルニ
16.トム・ブラウン
17.プロエンザ・スクーラー
18.バレンシアガ
19.3.1 フィリップ・リム
20.マルベリー
21.モスキーノ
22.アニヤ・ハインドマーチ

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2.グッチ

 勢いに乗るグッチ帝国ミケーレ朝。そこには良い販売員が集まっている。ただしよく見るとバッグ自体には本当に魅力的なものは少ない。一時の人気に乗せられて購入しないように要注意。

事の発端は、2015年1月に、2002年からグッチのデザイナーとして働いていたアレッサンドロ・ミケーレがクリエイティヴ・デザイナーに就任した時に始まったの。当時、彼の存在について、11000人のグッチの従業員さえもほとんど知らなかったんだけど、フリーダ・ジャンニーニが、食い潰したトム・フォード(とドメニコ・デソーレが1994年から2004年にかけて築き上げた)の遺産を、嘘のようなハイスピードで復興させているの。

グッチ帝国再興の秘密は、アンチ・ファストファッションとも、アンチ・ミニマルとも言える過去のグッチを三倍濃くしたようなスーパーグッチ君テイストよね。ラグジュアリー・ブランドの中に愛嬌のあるデザインを落とし込むのが、最近の流れなのは、フェンディやプラダ、ドルチェ&ガッバーナを見てもご存知のとおり。

ただし、こういったものは、確実に2年も過ぎれば、流行の最後尾に位置するものになって、身につけることが不可能なガラクタにしかなり得ないんだけれど、ファッションの魔性とは、そういった2年後のガラクタを、才気豊かな人間から理性を奪い購入させるところにあるのよね。

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〔リ (ベル)〕トートバッグ 289,440円 ★★★★★


とても珍しいカラーリング!ブルースエードを使用して、ブラックパテントレザーのトリムをあしらったトートバッグ。ブルー/レッド/ブルーウェブの片面には、過去のグッチのアーカイブから復刻したダブルGのエンブレムがあしらわれ、もう一方の面にはメタルキャットヘッドが描かれた、グッチの2018年春夏コレクションのランウェイを飾った新作バッグ〔リ (ベル)〕。

このバッグの赤もとても魅力的なんだけど、大きなレッド・バッグほどファッション的に使いにくいものはないのよね。そして、日本人には着物やドレスにおいての赤は似合うんだけど、バッグやパンプスにおいての赤はなかなか似合わないものなの。だけどこの濃紺のトートならかなりモードなまとまりを見せてくれるはず。

グッチのコレクションバッグは、この程度がちょうど良いと思うのよ。映画『プリティ・イン・ピンク』のようなパッチワークの張り巡らされたバッグは、ハリウッド女優やセレブシンガーには似合っても、一般女性には無用のもの。そもそもコレクションバッグの寿命は180日間で計算されているんだから。

ダブルGのエンブレムは、1921年にイタリア・フィレンツェに旅行鞄などを扱う皮革製品を扱うブランドとしてグッチを創業したグッチオ・グッチの栄光を称えて、1933年に息子のアルドーが生み出したものなの。そして、このダブルGのエンブレムこそが、デザイナーの名前をブランドロゴに冠した史上初めての出来事だったの。
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〔ディオニュソス〕ホーボーバッグ 249,480円 ★★★★★

ディオニュソスの微笑から生まれたのがオリンポスの神々であり、ディオニュソスの涙から生まれたのが人間である。

『悲劇の誕生』フリードリッヒ・ニーチェ

2018年クルーズコレクションの新作として発表されたのが、GGベルベットを使用した〔ディオニュソス〕ホーボーバッグ。ギリシャ神話の神ディオニュソスに由来するモチーフであるタイガーヘッドのクロージャーが、ホーボーバッグにありがちな野暮ったいシルエットを引き締める役割を担っているの。21世紀におけるホーボーバッグの最高傑作といっても差し支えないほど素晴らしいデザインよ。通称〝ジャッキーD〟。

今、人気のグッチだけど、私が魅力的だと感じたバッグはわずか2つだけ、バンブーに良いものが、どう贔屓目に見てもなかったのが残念だわ。

2015年1月、アレッサンドロ・ミケーレは、グッチのアクセサリー部門のチーフ・デザイナーを辞任し、グッチを退職しようと考えていたの。そんな時、フリーダ・ジャンニーニ辞任後のデザイナーを探していたグッチのCEOマルコ・ビッザーリがミケーレとのミーティングを求め、話し合ったの。その結果、トライアルとして、わずか5日間で、秋冬のメンズコレクションの作成を行うことにミケーレは同意したの。そのショーはヒットはしなかったんだけど、才気溢れたものだった。

そして、すでに準備されていたフリーダ・ジャンニーニのファイナル・コレクションは全て破棄され、一か月間でウィメンズのコレクションをミケーレが作成することになり、グッチの新クリエイティヴ・デザイナーが誕生することになったの。


そのショーの中で、ダブルGのモノグラムをベルトのバックルに登場させ、グッチの再生は始まったの!そして、この2015年秋冬のコレクションで〔ディオニュソス〕ラインもスタートしたのよ。

結果的に僅か1年間でコレクションから600,000個の製品が売れ、50万人の新規顧客を獲得したんだって!