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『ファイト・クラブ』Vol.4|肉体改造に成功したブラッド・ピット

ブラッド・ピット
ブラッド・ピット
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タイラー・ダーデンから学ぶ迷彩柄のススメ

迷彩柄は、豹柄と同じくらいに慎重に選ばないといけない〝装いにおける柄〟のひとつです。なぜかと言うと、迷彩柄=カモフラージュ柄は、元々は軍隊における戦闘部隊(特にエリートである特殊部隊)のために作り出された柄であるという背景があるからです。

そんな迷彩柄を日常のファッションに取り入れるという、フィクションをファッションで楽しむ場合に注意すべきこと。それはまず第一に迷彩柄の服は〝ミリタリー・ファッションにおけるダイヤモンド〟であり、兵士にとって〝エリートの証〟、さらには生死を覚悟した〝決意の表れ〟であるということを理解した上で、迷彩柄の中に少しくらい本物の精神が存在しないと、とても安っぽく見えてしまうということです。

センスの良い迷彩柄の着方は、女性であれば、細くともスタイリッシュになりますが、男性においては、細い人が着ていると、それなりに鍛えられた肉体を持つ男性の隣に立ってしまった時のような、場違いな印象(サッカー選手の隣でサッカーのユニフォームを着ているような)を与えてしまうアイテムになってしまいます。

それは丁度、アメリカ人の中で、ちょっとだけ英語の話せるあなたがいて、そこに英語がかなり話せるAさんがやってきたような感覚です。英語が話せる日本人の前で、英語を話すのはかなり嫌なものです。

迷彩柄が似合う男性は、それなりに鍛えられた肉体を持つ人のみです。だからこそ、迷彩柄を上手く着こなせる男性は、女性にとってとてもハイセンスに見えます。ただし、ここで最も重要なのは、本物の精神を感じさせる迷彩柄であることです、そうでなければ、ただのセンスの悪いミリタリー服を着たマッチョに見えてしまうことは言うまでもありません。

楓がプリントされたシャツと迷彩カーゴパンツの抜群の相性。

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タイラー・ダーデンのファッション10

迷彩スタイル
  • 楓のプリントの白シャツ。ポロ。半そで
  • 迷彩カーゴパンツ
  • 白いフード付き植物柄パーカー

石鹸つくりの原料として、脂肪吸引クリニックの破棄された脂肪を盗みに入るときに着ていたのがこのパーカーです。

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今でも十分カッコいいカエデがプリントされたシャツ。

なにげにカッコいい透明ゴーグル。

あり得ないコントラストをシンプルに着こなす。

もちろんこのシャツもヘソだしです。

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タイラー・ダーデンのファッション11

Sock it to meシャツ
  • Sock it to me!(かかってこい!)半袖ティーシャツ
  • ウェスト・ポイント(陸軍士官学校)風カデット・パンツ


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ブラッド・ピットの肉体改造

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この作品が公開された時、何よりも人々が驚嘆したのは、一順しただけでは理解しがたい難解かつ衝撃的なストーリー以上に、ムキムキに鍛え上げられたブラッド・ピットの肉体に対してでした。

この時のブラッドは身長180cmに対し体重は70kg、体脂肪率は5~6%でした。この肉体を作るためにブラットが自身に課したプログラムは以下の通りでした。

1日に一箇所の筋肉だけを鍛えることに重点を置き、月曜日は胸、火曜日は全身、水曜日は肩、木曜日は上腕二頭筋と上腕三頭筋、そして金曜日と土曜日は1時間×2の有酸素運動、最後に日曜日は休息というスケジュールを組みました。

さらに食事制限に関しても、主に鶏肉と魚、玄米、野菜を中心に献立を組みました(1日あたりのカロリーは2,000カロリー未満)。

このような綿密な計画を元にタイラー・ダーデンは生み出されたのでした。そして、この肉体が世界中の人々の目に届いた瞬間から、女性にとって、男性の肉体美に期待する期待値は、『ファイト・クラブ』以前とまったく違うものになったのでした。

それはマッチョボディ=アーノルド・シュワルツェネッガー、シルヴェスター・スタローンという野暮ったいイメージから、マッチョボディ=ブラッド・ピットとなり、一瞬にして、マッチョボディがモードになったのでした。

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タイラー・ダーデンのファッション12

ライダースジャケット
  • アームに白2ライン、ショルダーにも白、バーガンディ・シングルライダースレザージャケット
  • 大リーグのスポーツプリント・タンク
  • ロールアップしたグレーのワーカーパンツ
  • 白のバッティンググローブ
  • バーガンディ・ソックス
  • ホッジマンのレイクストリーム・ウェーディング・ブーツ
  • アルミのベースボールバット

ほんの一瞬だけ登場するこのライダースがとてつもなくクールです。



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タイラー・ダーデンのファッション13

サファリシャツ
  • ブラックベスト、ショルダーに赤×黄×黒、キルティング、ノースリーブ
  • バーガンディ・サファリシャツ
  • アディダスのダークネイビー・トラックパンツ
  • ホッジマンのレイクストリーム・ウェーディング・ブーツ

当時トラックパンツは、単に時代遅れの、カジュアルな履き心地の、誰も気にも留めない存在であり、ファッション・アイテムになるはずもないものでした。

マイケル・カプラン

そして、こちらのレザーベストとバーガンディのサファリシャツも素敵です。『ファイトクラブ』は、一瞬たりともブラッド・ピットから目が離せないほど、メンズ・スタイルのヒントがてんこ盛りの贅沢なファッション・ムービーです。

ちなみに撮影中の写真のサファリシャツの着方にご注目ください。片方のエポレットのボタンだけを外してるところが確信犯で素敵です。




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タイラー・ダーデンのファッション14

オリバー・ピープルズのサンセット
  • フロントジップシャツ
  • オリバー・ピープルズのサンセット


作品データ

作品名:ファイト・クラブ Fight Club (1999)
監督:デヴィッド・フィンチャー
衣装:マイケル・カプラン
出演者:エドワード・ノートン/ブラッド・ピット/ヘレナ・ボナム=カーター/ミート・ローフ/ジャレッド・レト