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【ディオール】メゾン クリスチャン ディオール コレクションの全て

クリスチャン・ディオール
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クリスチャン・ディオール
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メゾン クリスチャン ディオール

Maison Christian Dior 2018年からスタートしたクリスチャン・ディオールの最高級フレグランス・コレクション「メゾン クリスチャン ディオール」は、元々は2010年からスタートした「ディオール・ラ・コレクシオン・プリヴェ」と呼ばれていました。

さらに遡ると、そのはじまりは、2004年に、当時ディオール・オムのクリエイティヴ・ディレクターであったエディ・スリマンがプロデュースした「ボア ダルジャン」と「オー ノワール」、「コロン ブランシュ」という名の3種類のフレグランスです。

香水とファッションの違いは、香水は長持ちするものであり、時を超えて忠実に私たちに寄り添い、私たち自身や私たちの人生と融合していくものです。それに比べれば、ファッションは忠実な友ではなく、ある瞬間すごく親しくなり、時が経てば、別れがやってくるのです。

エディ・スリマン

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すべてのはじまりはエディ・スリマンからでした。

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香水に対して元々私が持ち合わせていた情熱から、2004年にディオールでコロンのプライベートコレクションを作りました。当時、香水コレクションという概念は黎明期にあり、このプロジェクトに興味を持つ人はほとんどいませんでした。

ブランディングとは無縁の、フレンチ・パフュームの純粋な伝統に基づいたこのような贅沢なプロジェクトが、顧客を獲得できるとは想像し難かったのでしょう。

でも、今では、多くのラグジュアリー・ブランドがプライベートコレクションを作っています。つまり、その先駆けだったのです。

エディ・スリマン

(1995年から2004年にかけて)ディオールのパルファム部門のグローバル・マーケティング・ディレクター、サビーナ・ベッリは、1999年に「ジャドール」により見事アメリカ市場を再度席巻することに成功しました。その勢いの中、1997年に「デューン プールオム」が果たせなかった、メンズ・フレグランス市場へ再挑戦したのが、2001年に発売された「ハイヤー」でした。しかし、期待していた成功を収めることは出来ませんでした。

あまり知られていないのですが、2001年(2001-2002秋冬のパリコレクションから)よりクリスチャン・ディオール初のメンズ・ライン、ディオール・オムをスタートさせたエディ・スリマンがこの香りに深く関わっています。彼は元々1997年にイヴ・サンローラン・リヴ・ゴーシュのメンズラインのクリエイティブディレクターに抜擢されるも、2000年にイヴ・サンローランがグッチ・グループに買収され、ディオールに移籍することになりました。

ディオール・オムが社会現象と言えるほどに大旋風を巻き起こし、2003年夏に3年間の契約延長をし、メンズフレグランスのクリエイティブ・ディレクターも兼任することになりました。かくして「ハイヤー」に引き続きエディ・スリマンが関わった香りが、「ボア ダルジャン」、「オー ノワール」、「コロン ブランシュ」の3つのユニセックスの香りでした。

やがてエディが2007年に退任し、2006年にディオールの初代専属調香師に就任していたフランソワ・ドゥマシーにより「ディオールオム・コレクション」の名で4作目として、2009年に「アンブル ニュイ」が生み出されました。

そして、2010年に「ディオール・ラ・コ レクシオン・プリヴェ」とコレクション名が改められ、コンスタントに17種類の香りが生み出された後、2018年に、ディオールの最高級フレグランス・コレクション「メゾン クリスチャン ディオール」として、大幅にすべてがアップデートされたのでした。

2023年の「ディオリビエラ」以降は、、二代目調香師に就任したフランシス・クルジャンが、〝クチュールとしてのディオールの世界観〟を反映した香りを生み出すようになっています。

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ディオールのフレグランス接客革命始動す!

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ちなみに、エルメスクリスティーヌ・ナジェルと同じく、ドゥマシーとクルジャンもこのラインに関しては、新作リリースのペースや、予算、香りの傾向に対するあらゆる制約を受けずに自由にクリエイションを行っていると公言しています。

この「メゾン」ラインと、通常ライン(ジャドールミス ディオールなどの)の違いは、以下のドゥマシーの発言により言及されている一点に尽きます。

私は40年以上香水業界で働いています。そして、今では当時の10倍ものフレグランスがリリースされています。しかし、だから選択肢が増えたのかと問われると全然そうではありません。多くは似たりよったりなのです。そんな風潮に対するアンチテーゼとしてこのコレクションは存在するのです。

そんなメゾン・クリスチャン・ディオールの世界観を体現するべく、日本では、まず東京に二店舗(GINZA SIX、表参道ヒルズ)出店されました。そして、2019年9月20日に三店舗目を大阪の心斎橋大丸店に出店しました。

2024年4月現在、藤崎仙台、日本橋タカシマヤ、渋谷パルコ、横浜そごう、梅田阪急、大阪高島屋、京都伊勢丹、神戸阪急、新宿伊勢丹、ハウスオブディオールギンザ(クチュール)、名古屋タカシマヤ(クチュール)へと十四店舗に拡大中です。

MCDの凄いところは、フレグランス・エキスパート及びフレグランス・スペシャリストを各店舗に配し、接客につとめているところです。