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【ディオール】パチョリ アンペリアル(フランソワ・ドゥマシー)

クリスチャン・ディオール
クリスチャン・ディオール
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パチョリ アンペリアル

原名:Patchouli Impérial
種類:オード・パルファム
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2011年
対象性別:男性
価格:125ml/34,020円

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〝帝国のパチョリ〟あなたの中に潜む魔物を目覚めさせるパチョリ

©DIORBEAUTY

ドヴィマ、リチャード・アヴェドン、1950年。

ディオールの「ラ コレクシオン プリヴェ クリスチャン ディオール」は、2004年に「コローニュ ブランシュ」「オー ノワール」「ボア ダルジャン」といった3種類の香りが発売され、2009年に「アンブル ニュイ」が発売されました。そして、2010年に一挙7種類の香りが発売され、「コローニュ ブランシュ」「オー ノワール」が廃盤となり全9種類となりました。

その翌年の2011年に一本だけ発売された新作が「パチョリ アンペリアル」です。ディオールの初代専属調香師フランソワ・ドゥマシーにより調香されました。〝帝国のパチョリ〟と名付けられたこの香りは、ディオールというメゾンが持つ、三つの要素「ブルボン朝時代のエレガンス、洗練の中に潜む妖艶=秘められた官能性、東洋と西洋が交わる神秘性」を体現する香料であるパチョリの魔性の力に着目した香りです。

ミス ディオール」「デューン」「オーソバージュ」などのディオールの名香において重要な役割を果たしてきたパチョリ。パチョリは、ローズやウッド、トンカビーン、バニラとの相性が抜群で、ひとまとめになると、抗し難い温かみや神秘性、中毒性を生み出します。

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レオパード柄のチョコレートに満たされる香り

©DIORBEAUTY

ドヴィマ、リチャード・アヴェドン、1950年。

パチョリは香水にとって重要な役割を果たす香料です。すべての香料植物の中で最も動物的な香りを持っています。でありながらとても洗練されたムードも漂わせてくれます。このパチョリの特性を生かし、これまでにないエレガンスを表現してみました。

この強烈なコンポジションはあなたをミステリアスな極東へと連れて行きます。 アジアの漢方薬局の香り豊かな奥座敷に入ったような、ダークで妖艶な雰囲気です。 神秘的なスモークに包まれ、パチョリの香りにウッドやスパイシーなコリアンダーが溶け合います。

フランソワ・ドゥマシー

『ディオール帝国』の中枢を担うパチョリの魅力を突き詰めたこの香りは、スパークリングするベルガモットとジューシーなマンダリンに、アルデハイドが注ぎ込まれ、高級石鹸のような円やかさが広がっていくようにしてはじまります。

油断大敵!すぐに、スパイシーなコリアンダーとフレッシュにアーシィに煌めくパチョリ、バルサミックなトンカビーンとアンバーがひとまとめになり、酔わせるような円やかなけだるさが広がってゆきます。

かなり中毒性のあるパチョリがそこにおられます。この香りの魅力は、素肌の上で、(酸っぱさも含め)パチョリがあらゆる側面を展開させ、シプレの輝きを広がらせてゆくところにあります。

やがて、クリーミーでアニマリックなサンダルウッドの二重奏が、甘やかなチョコレート(ココア)のようなパチョリと、透き通るようにキリっと酔わせる清らかなパチョリの二つの人格を引き出し、うつろうようにエレガントな四重奏を素肌の上で奏でてくれるのです。

髪をアップにした全裸の貴婦人が、レオパード柄の毛皮とピンヒールだけを身に付け、籐で作られた椅子に、引き締まった美しい脚を組んでこちらをぼんやりと見つめているような、ただただ罪深いほどに美しく、神秘的でありながら、心地よい輝きに愛されるような余韻に満たされます。

シャネルの「コロマンデル」とトム・フォードの「パチュリ アブソリュ」とよく比較される香りです。

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香水データ

香水名:パチョリ アンペリアル
原名:Patchouli Impérial
種類:オード・パルファム
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2011年
対象性別:男性
価格:125ml/34,020円


トップノート:カラブリア産ベルガモット、シチリア産マンダリン
ミドルノート:ロシア産コリアンダー、シナモン、ローズ
ラストノート:インドネシア産パチョリ、アンバー、スモーク、ベンゾイン、シダー、トンカビーン、サンダルウッド、バニラ