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【ディオール】ベチバー(フランソワ・ドゥマシー)

クリスチャン・ディオール
クリスチャン・ディオール
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ベチバー

原名:Vetiver
種類:オード・パルファム
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2010年
対象性別:男性
価格:125ml/34,020円

 

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男性のためのニュールック

©DIORBEAUTY

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ディオールの「ラ コレクシオン プリヴェ クリスチャン ディオール」は、2004年に「コローニュ ブランシュ」「オー ノワール」「ボア ダルジャン」といった3種類の香りが発売され、2009年に「アンブル ニュイ」が発売されました。そして、2010年に一挙7種類の香りが発売され、「コローニュ ブランシュ」「オー ノワール」が廃盤となり全9種類となりました。

そのうちのひとつ「ベチバー」は、ディオールの初代専属調香師フランソワ・ドゥマシーにより調香されました。

クリスチャン・ディオールは1957年10月24日に僅か52歳で死去しました。彼は1947年2月12日の『ニュールック革命』により、コルセットから解放された女性に対して、ふたたび、マリー・アントワネットが生きた18世紀のフランス女性のエレガンスへの憧れを燃え上がらせたのでした。

ヨーロッパは空からたくさんの爆弾を浴びた。だから今度は花火を打ち上げようとしているのだ」というディオールの力強い号令と共に、重さが30キロのイブニングドレスや、メイドの手を借りないと着ることが出来ない日常服、コルセットが必要な砂時計のシルエットを生み出すドレスなど、女性の最も美しい部分を引き出すためには、妥協しないその姿勢が、第二次世界大戦中に抑圧されていた女性たちの心を捉えたのでした。

肉体を拘束することから解放されていた女性が、戦争から解放され、自由になった途端に、女性美を解放するために、肉体を拘束する喜びに、ふたたび目覚めたのでした。

神から僅か10年の活動期間しか許されなかったこの〝女性の美を作り出す天才〟が、もしそれ以上の寿命を神から与えられ、〝男性の美を作り出す〟時間を与えられたなら〝男性のためのニュールック〟を生みだしたのではないだろうか?そんな想いをベチバーに託し、フランソワ・ドゥマシーが生み出した〝究極のエレガンスとダンディズム〟を投影した香り、それが「ベチバー」でした。

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女性にとって〝最高のアクセサリーになる男〟を生み出す香り。



男性のためのニュールック〟の香りは、フレッシュでスパイシーなベチバーと、酸味と共に弾けるグレープフルーツの、シュワっときらめくグリーンとイエローの閃光からはじまります。

すぐにグレープフルーツはベチバーに溶け込み、うっとりと美しいグリーンベチバーが、ほんのりと緑の苦みを滲ませながら、素肌の上を滑らかにすべり落ちてゆきます。そして、グリーンベチバーのスモーキーな甘さが広がる中、香ばしい苦みのあるロブスタコーヒーがブレンドされていくのです。

まさにディオールのドレスを着て闊歩する50年代のハリウッド・ビューティの化身のような女性を、優雅にエスコートする男性のために作られたクリーンなベチバーです。

女性にとって〝最高のアクセサリーになる男性〟を生み出す香り。決して、強く主張せず、微笑を絶やさず、シックで、洗練された踊るような足取りで、女性の願いを叶える〝夢のような男性の香り〟です。

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香水データ

香水名:ベチバー
原名:Vetiver
種類:オード・パルファム
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2010年
対象性別:男性
価格:125ml/34,020円


トップノート:シチリアン・グレープフルーツ
ミドルノート:ロブスタコーヒー
ラストノート:ハイチ産ベチバー