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デューン (ジャン・ルイ・シュザック/ネジラ・ バルビル/ドミニク・ロピオン)

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香水データ

香水名:デューン Dune オード・トワレ
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:ジャン・ルイ・シュザック、ネジラ・ バルビル、ドミニク・ロピオン
発表年:1991年
対象性別:女性
価格:50ml/11,000円、100ml/16,500円
販売代理店ホームページ:大丸松坂屋オンラインショッピング


トップノート:アルデハイド、ピオニー、シシリー産マンダリン・オレンジ、ベルガモット、ブラジル産ローズウッド、アイリス
ミドルノート:百合、ジャスミン、イランイラン、ローズ、ニオイアラセイトウ
ラストノート:サンダルウッド、アンバー、パチョリ、ムスク、ベンゾイン、バニラ、オークモス

【並行輸入品】【Dior】クリスチャンディオール デューンEDT 50ml(オードトワレ)【60サイズ】 (6001760)

価格:9,149円
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感想(2件)

香水広告フォト&動画








ルカ・トゥリン

★★★★★ フレッシュ・オリエンタル

ゴシック風の陳腐な名前や、「アンジェリーク」や「オリス」のようなまがい物の「ノワール」は忘れてしまおう。危険な恐ろしさというものは、アリス・クーパーが見せるような反抗的なスタイルにではなく、醒めた上品な珠玉の作品に宿る。これより5年前の1986年にイヴ・ロシェから出された秀作「ベニス」の流れを大まかに汲んでいるデューンは、殺伐とした美を最も体現した香水といえよう。つけ始めからまっすぐに、食べられない安いチョコレート風の独特なドライダウンへと向かう。このドライダウンは「マスト」や「アリュール」など数多くの香水にあるが、どんな香りのドライダウンかという参照のためにあげただけで、その中ではデューンが最もよく、調和していないのに心惹かれるものがある。デューンはそこに至るまでが非凡で、フレッシュといってもいいほどのみせかけの透明さがあり、それは特にアニス様のキャロットシードのトップノートで感じられる。まるで香水のアコードが、数多くの音を同時に鳴らすリゲティのトーン・クラスターのように感じられ、生命は涸れ、人工的に肉付けを施された印象がある。絶品。― ルカ・トゥリン

『「匂いの帝王」が五つ星で評価する世界香水ガイドⅡ』ルカ・トゥリン/タニア・サンチェス 原書房

ディオールが生み出した〝シャネルの香り〟

「デューン」とはフランス語で「砂丘」を意味します。この「砂丘」という名のフレグランスは、ディオールの創業者クリスチャン・ディオール(1905-1957)が生まれ、15歳までを過ごしたモン=サン=ミシェル湾に面した保養地グランヴィルをイメージした香りです。

グランヴィルには、最大で4mにもなるヨーロッパ随一の干満の差が大きい潮があります。その砂浜の〝変化〟をモチーフに生み出された香りが「デューン」なのです。

劇的に変化していく香りは、まるでストラヴィンスキーの「火の鳥」のような激情と瞑想を、好みの香料に着用者の心がアクセスしたときに生み出すフシギな効果を生み出しています。1991年という時代が生み出した奇跡なのでしょう。この香りを創造した当時のディオールの社長(1981-1996)であるモーリス・ロジェの崇高な精神が反映されています。

彼自身は、あるインタビューの中で「今では香りは、安いTシャツのようなものに成り下がってしまった」と言っています。そして、そんな風潮(この作品の3年後にカルバン・クラインのシーケーワンが誕生します)に対するアンチテーゼとして生み出されたのがこの香りなのです。彼がこの香りに託したイメージは、ハーバルでアロマティックな「海岸沿いの修道院の庭」でした。

アルデハイドとラベンダーのようなアイリスが強烈なオープニングは、明らかに「天国への門は、地獄の香りによって保護されている」というイメージにぴったりです。その門を越えると、その先に、香料が天使のように踊る姿を鼻腔で感じることが出来るのです。まさに、8888段の階段を上った頂上から見える絶景のような香りです。

だからこそ、ボトル・デザインは、天使の翼をイメージしたピーチ色のボトルでした。それはヴェロニク・モノーによりデザインされました。

そこには、フローラルと官能的なオリエンタルの要素がすべて含まれています。そして、この香りが、シャネルの「アリュール」(1996)に与えた影響は爆発的だったのです。

美しすぎて、恐ろしい香り=デューン。

この香りのバックミュージックには、「世界残酷物語」のテーマ曲「モア」が流れているように感じられます。

それはどこか古くて、懐かしい本当に美しい旋律なのですが、美しすぎるからなのでしょう、そこには不安を掻き立てるような〝恐ろしさ〟が感じられるのです。そして、この香りにも、激しさと柔らかさが生み出す類稀なる美しさの奥底にある、〝恐ろしさ〟が感じられるのです。それは、より端的な言葉で表現するならば、「美しい女性が静かに佇んでいる」香りなのです。

今まで、流行に踊らされ、メイクアップも濃く、スマホに依存していた生き方に対して、一歩歩みを止めて、新たな方向に歩き出すために、静かなる時間を愛することを覚えた美しき女性に対する〝天使の祝福のベル〟の香りなのです(まさにボトル・デザインは天使のベルそのもの)。

あくまでも美しい(しっかりとした身だしなみの)女性にのみ、天使は祝福のベルを鳴らすという〝恐ろしさ〟がこの香りには存在するのです。

それは心の平静と、競争社会からの逃避をテーマにした当時のディオールの打ち出したこの香りのコンセプトにぴったりと合致した奇跡の香りでした。この香りを身に纏う女性は、美を体現する香りを身に纏うのでも、優しさを身に纏うのでもなく、〝天から舞い降りた超然とした存在感〟を身に纏うことになるのです。

13日の金曜日に、ディオールの13番目の香りとして生み出されたデューン

それはディオールにとって13番目の香りであり、1985年の「プワゾン」の大成功以来の女性用フレグランスとして、3年の月日と3700万ドルの予算がかけられました。

ジャン・ルイ・シュザックネジラ・ バルビルドミニク・ロピオンにより調香されました。しかし、この香りの創造に対して、一番の功労者は、当時のパルファン・クリスチャン・ディオールの社長だったモーリス・ロジェでしょう。

当初、調香師としてネジラの名がアナウンスされてなかったこともあり、彼女は裁判を起こしました(より正確に言及するならば、シュザックとロピオンが作り上げたフォーミュラをディオールは却下し、バルビルが修正を行い、商品化された)。

1991年の発売にあたり、ビアリッツのビーチで大々的なプレス・キャンペーンが行われたのですが、なんとヌーディスト・ビーチの一角だったことに、途中で気づくという大失態を起こしたキャンペーンでした。そして、2001年のキャンペーンにおいて、キャンペーン・モデルに、現在マーク・ウォールバーグの妻でもあるファッション・モデルのリア・ダーハム(1978-)が起用されました。

この香りは、ある著名人が愛用していたことから再度脚光を浴びることになりました。それはイギリスのキャサリン妃が学生時代からウィリアム王子と交際するまでの間、愛用していた香りだったからです。ちなみに彼女は婚約後は、イルミナムの「ホワイト ガーデニア ペタル」を愛用して、今に至ります。

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