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【セルジュ ルタンス】ジュドゥポー(クリストファー・シェルドレイク)

セルジュ・ルタンス
©資生堂
セルジュ・ルタンス
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ジュドゥポー

原名:Jeux de Peau
種類:オード・パルファム
ブランド:セルジュ・ルタンス
調香師:クリストファー・シェルドレイク
発表年:2011年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/10,800円

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大人のグルマンノート

©資生堂

©Serge Lutens

2018年3月21日に「ブラック&ベージュ コレクション」が「コレクション ノワール」に変更され、10種類もの名香が2017年末から一挙に廃盤になりました。

この「ジュドゥポー(スキンゲーム、肌の上で戯れる)」もそのうちの一つでした。

「パリのバゲット」という邦題を持つこの香りは、大人のためのグルマン・フレグランスです。そもそもグルマンノートの最大の弱点とは、その甘ったるさにあります。が故に、大人の洗練とは無縁なイメージがあります。そんなグルマンの弱点をこの香りは克服しているのです。

まず最初に、典型的なグルマンとも言える香りではじまります。芳香族化合物ピラジンが大活躍しています。

トーストされた焦げ気味のパンの上に、キャラメル(メープルシロップのようなイモーテル)とバターがのっかかる香ばしい甘さに香りは包まれます。

そんな香り立ちが、一変するのは、アプリコットとオスマンサスの登場と同時にです。ここで、シダーウッドとサンダルウッド、アンバーが、香り全体にクリーミーな洗練された奥行きを与えていくのです。

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バルテュスの二枚の絵



セルジュ・ルタンス自身はこの香りについて上記のバルテュスの1937年と1942年の、机の上のパンにナイフが突き刺さっている絵からこの香りのインスピレーションは高められたと言及しています。そして、ここが非常に彼らしいのですが、「このパンは私なのだ」と言っているのです。

スキンゲームという名の意味は、幼少期のパンへの想いと、大人になり、ラグジュアリー・ホテルで提供されるパンの洗練との対比を香りにしたものでしょう。

どんなものであっても、洗練されるとそれは180度違うものになってしまう。でもそれをひとつに集約することが出来るのも、香りだけに許された特権なのです。幼少期の懐かしさと大人の洗練に満ち溢れたこの香りは、クリストファー・シェルドレイクにより調香されました。

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香水データ

香水名:ジュドゥポー
原名:Jeux de Peau
種類:オード・パルファム
ブランド:セルジュ・ルタンス
調香師:クリストファー・シェルドレイク
発表年:2011年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/10,800円



トップノート:ミルク、小麦
ミドルノート:ココナッツ、リコリス、イモーテル
ラストノート:オスマンサス、アプリコット、香辛料、サンダルウッド、アンバー、シダーウッド