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フレデリック・マル

【フレデリック マル】アンジェリーク スー ラ プリュイ(ジャン=クロード・エレナ)

フレデリック・マル
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アンジェリーク スー ラ プリュイ

【特別監修】Le Chercheur de Parfum様

原名:Angeliques Sous La Pluie
種類:オード・トワレ
ブランド:フレデリック・マル
調香師:ジャン=クロード・エレナ
発表年:2000年
対象性別:ユニセックス
価格:10ml/8,250円、50ml/29,040円、100ml/42,460円

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エレナのはじめてのフレデリック・マル

©FREDERIC MALLE

1992年に「オ パフメ オーテヴェール」を調香していた頃に、ジャン=クロード・エレナは、ジボダン社(正確にはルール社)でフレデリック・マルとはじめて出会いました。そして、2000年からエルメスの専属調香師になるまでの4年間、毎年一作品をマルのために調香しました(それはエレナからの提案でした)。この作品は、その記念すべき第一作目です。

この香りこそ、史上初めて作られたジントニックの香りです。

ジャン=クロードが話すとき、彼は絶対に大声では話しません。それは彼の作る香水も同じです。

フレデリック・マル

ラテン語で「大天使」を意味するアンジェリカはセリ科の二年草です。白い花を咲かせるために2年を費やすこの花から着想して「雨の中のアンジェリカ」は、ジャン=クロード・エレナにより調香されました。

エレナがアンジェリカを主題に香りを作ろうと考えたきっかけは、ルシアン・フェレーロの友人であるラルチザンの創設者のジャン・ラポルトの自宅を訪れたときに、雨の後、彼の庭園に咲いていたアンジェリカの香りがとても印象深くて、思わず何束か掴み取り、ポケットに忍ばせたことからでした。

エレナとラポルトは、エレナがシスレーの「オー ドゥ カンパーニュ」を調香した1974年頃から交流があり、ラルチザンで「ミュール エ ムスク」(1978)をラポルトが作る際にアドバイサー的な役割をつとめていました。

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こころが温かくなる〝生命の水〟

偉大な調香師とは、その香りの魅力を破壊する寸前のところで調香を終了できる人のことを言う。

フレデリック・マル

雨上がりに摘まれたアンジェリカの花束が放つ、つかの間の薫りにインスパイアされたこの香りは、氷のように冷たいジュニパーベリーが、レモンのような爽やかなコリアンダーと溶け込むようにしてはじまります。

すぐにピンクペッパーにより温かみを与えられるこの香りは、アンジェリカのハーバルな苦みによって、詩人に「雨上がり」に関する千のソネットを芽生えさせてゆきます。雨上がりの生命を吹き返す大地のにおい=ペトリコール(ギリシャ語で「石のエッセンス」を意味する)の再現です。

やがて、ジャスミンの側面を生み出すヘディオンと共に、シダーとアンバーが香りにぼやけた色彩を付け加えてゆき、無色透明なムスクに包まれ、スパイシーとフレッシュと温かさの壊れやすいバランスを生み出してゆくのです。

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ジャン=クロード・エレナの『秘密の庭』

フレデリック・マルでのクリエイションは、私にとって〝秘密の庭=シークレット・ガーデン〟なのです。

ジャン=クロード・エレナ

フレデリック・マル自身が、「この香りの魅力は、不完全な調香だ」と語るこの香りは、単に誰もが不愉快にならないという次元の香りではなく、スメルハラスメントを声高に叫ぶ人々の陳腐な嗅覚を、それとなく優しくトレーニングしてくれる、スメルクレーマー鎮圧作戦を、ステルス始動してくれる香りとも言えます。

ジャン=クロード・エレナ革命編がはじまる2003年(「地中海の庭」)の一つ前のチャプターの革命前夜の香りです。

ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「香りは、フランス・アルプスで作られるジェネピというピリッとした、ハーバルなリキュールに使われているヨモギ科の植物に似ている。」「率直にいえば、この手の香りは香水よりもカクテルで味わいたい。」と3つ星(5段階評価)の評価をつけています。

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香水データ

香水名:アンジェリーク スー ラ プリュイ
原名:Angeliques Sous La Pluie
種類:オード・トワレ
ブランド:フレデリック・マル
調香師:ジャン=クロード・エレナ
発表年:2000年
対象性別:ユニセックス
価格:10ml/8,250円、50ml/29,040円、100ml/42,460円


シングルノート:コリアンダー、ベルガモット、ピンク・ペッパー、シダー、アンジェリカ・シード、ジュニパーベリー、ホワイトムスク