ヴィヴィアン・リー

ヴィヴィアン・リー1 『風と共に去りぬ』1

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作品名:風と共に去りぬ Gone with the Wind (1939)
監督:ヴィクター・フレミング
衣装:ウォルター・プランケット
出演者:ヴィヴィアン・リー/クラーク・ゲーブル/オリヴィア・デ・ハヴィランド/レスリー・ハワード

女性の最も美しい部分と、最も恐ろしい部分を兼ね備えた女優。

左右の眉の非対称さが生み出す魔性。

左右の眉の非対称さが生み出す魔性。

私は映画スターではなく女優です。映画スターであることは、ただ映画スターであることだけでは、うわべだけの偽りの人生です。偽りの価値と宣伝のために生きているだけです。(それに比べて)女優は人生すべてを費やすに値する仕事なのです。

ヴィヴィアン・リー

20世紀で最も美しい女優は誰かという話題が出ると必ず名前が挙がるのが、ヴィヴィアン・リーです。そして、その次に出る言葉が「彼女はスカーレット・オハラを演じるために生まれてきた」です。ただの悪女にしかなり得ないスカーレットのキャラクターの複雑さを、ヴィヴィアンは、自分の気持ちに正直で、自由奔放、打たれれば打たれるほどに強くなっていく生命力の強さを併せ持つ女性として見事に演じあげました。魂を注ぎ込んだ芝居とでも言うのでしょうか。男性さえも惚れ惚れさせる気迫が、この作品の彼女にはあります。

特に右の眉が持ち上がる時のうつくしさ。左右非対称だからこそ美しさが増す。それはまさに伝統的な日本の陶器のようであり、京都の庭のようである。女性とは手の加えられた左右非対称な存在なのである。それは決して左右対称に近づけるために手を加えるべきものではない。整った美は、直ちに倦怠と居心地の悪さを感じさせる。人間とは、アンバランスなバランスにこそ心踊らされ、夢中になるものなのです。そして、ヴィヴィアン・リーの存在には、その芸術的要素が全て詰まっています。

舞台女優とは、衣装に負けない女優

スカーレット・ルックPART1ホワイト・ドレス

クリノリン・スタイル。ファッションの歴史を学ぶお時間。

スカーレット・ルックPART1で台本を読むヴィヴィアン・リー。

台本を読むヴィヴィアン・リー。

舞台で演じることに情熱を燃やしていたヴィヴィアン・リーが、もう一つ情熱を燃やしていたのは、撮影当時不倫関係にあったローレンス・オリヴィエに対してでした。7才年長である成熟した男性との交流が、彼女に年齢以上の成熟を与えました。シェイクスピア劇において、衣装に負けない俳優の存在感を示す人であった彼のアドバイスは、この作品のヴィヴィアンの全てに影響を与えました。

英国の上流階級の娘が、南北戦争時代のアメリカ南部の上流階級の娘を演じることの障壁をいとも簡単に乗り越え、19世紀の物語絵巻に感情移入させる説得力を生み出しました。彼女には、「すばやくころころと変わる表情」がありました。歴史劇を演じるために女優に求められる要素。それは間違いなくこの表情の要素です。それは日本映画を引き合いに出すならば、伊藤大輔監督、中村錦之助主演の『反逆児』(1961)において徳姫を演じた岩崎加根子や、黒澤明監督の『』(1985)において楓の方を演じた原田美枝子の歴史的名演に象徴されます。

スカーレット・ルック1 ホワイト・ガーデニング・ドレス
  • 赤いリボン
  • ラッフルの襟とカフスと8重のフリルがついた白ドレス。スカートが大きく広がるクリノリンスタイル
  • 赤ベルト
  • 赤色の靴




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