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『風と共に去りぬ』Vol.3|ヴィヴィアン・リーの夕陽の中での下剋上宣言

ヴィヴィアン・リー
ヴィヴィアン・リー女を磨くアイコン映画女優
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スカーレット・オハラは、『女優の教科書』

スカーレットが、お母さんが死んで、私がどんなに悪い娘になったか見ることができなくてよかったわっていうところがあるでしょう。つまり、あれが本当の私よ。

ヴィヴィアン・リー

222分ほぼ全編に渡り出演しているヴィヴィアン・リー扮するスカーレット・オハラ。19世紀のファッションスタイルを見る楽しみ以上に、本職の女優にとっても、女として生きるものたちにとっても、彼女の表情と所作は、現代の女性にとっての教科書と言えます。

そこにオリヴィア・デ・ハヴィランド扮するメラニーの生き様を対比させたならば、もう女性にとって他には何もいらない『美のバイブル』になることでしょう。

激しい何かを感じさせるヴィヴィアンの生命力と、安らぎを与える聖母マリアのようなオリヴィアの生命力。動と静の女性の両面の魅力をひとつの映画の中で対比できるのもこの作品の数多くある魅力のうちのひとつです。

そうなのです、この作品と共に美は訪れるのです。

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スカーレット・オハラ スタイル7

看護婦ルック
  • 茶色のコットンシャツ
  • エプロン
  • ロングスカート

南北戦争も南軍の敗北が濃厚になり、スカーレットのファッションも急激に質素なものになっていきます。

彼女はメアリーと共に南軍の看護婦をつとめます。 

看護婦であってもクリノリンスタイルです。

オフショットのヴィヴィアン・リー。

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スカーレット・オハラ スタイル8

極貧ルック
  • ラベンダーコットンドレス、クリノリンの消滅
  • 麦藁帽子、かなり大きなブリム、グリーンベルベット・リボン

そして、彼女のファッションは豪奢なスリーブ以外は完全に奴隷の女の子と全く同じ状況になってしまうのでした。

この作品が今でも新しく感じるのは、この衣装にチェンジしてからのスカーレットの壮絶なサバイバル精神によるものです。

撮影当時25歳とは思えない貫禄。

1952年9月日本で初上映され、日本中の映画女優は、ヴィヴィアン・リーに夢中になりました。

メイクアップのためのテスト撮影。

煙草片手に衣裳テスト写真。

さすがにタバコ片手はまずかったので撮り直し。

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裕福→貧困→裕福の激流が女性を美しくする

南北戦争の最中、裕福な暮らしから極貧生活に急転したオハラ家。そんな時に、スカーレットは、レット・バトラーにお金を借りようと考え、彼に会うときに、気品を失わないために、奇跡的に焼け残っていた緑のカーテンでこしらえたドレスを着るのです。

ピーターパンのようなアンドロギュヌス性が秘められたドレスです。

ベルベットのカーテンの生地が生み出すドレープ感が美しく、帽子の羽根飾り、カーテンタッセルを利用したサッシュ。そこには、「どんなことをしてでも生き残ってやる!そのためには嘘も、盗みも人殺しもするでしょう!」と神に誓うスカーレットの意志の強さと、実生活における1935年のヴィヴィアン・リーの発言、「いまにきっと、私はローレンス・オリヴィエと結婚するわ」発言とオーバーラップします。彼女は実生活でも、目標の達成を神に誓って生きてきた人なのでした。

このシーンの撮影は鬼気迫る環境で行われました。ヴィヴィアンは22時間休憩なしで撮影に望みました。更に撮影終了後、わずか4時間の睡眠を取った後、南北戦争の前にピティおばさんを訪れるスカーレットを演じたのです。

スカーレット・ルックPART3カーテン・ドレス

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スカーレット・オハラ スタイル9

カーテンドレス
  • ベルベットのグリーン・カーテンから作ったドレスとヘッドドレス、クリノリンスタイル復活

そして、スカーレットは二度目の結婚をし、再び、裕福になります。

生命感に満ち溢れたファッション。

このドレスの全体像が分かる写真。

メイクアップのためのテスト撮影。

こういう写真が、ひとつの映画にかかる動力と情熱を教えてくれます。

ウォルター・プランケットによるデザイン画

ウォルター・プランケットによるデザイン画。

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スカーレット・オハラ スタイル10

レッドドレス
  • レッドドレス、クリノリンスタイル

実はこのドレスは、一人目の夫が戦死した後の、喪服ドレスの色違いと言えるほどにそっくりなデザインなのです。

この作品は、1939年にテクニカラーで作られたカラー映画最初期の作品であるため、衣裳の色が語り部の役割を果たしています。

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スカーレット・オハラ スタイル11

ナポレオンドレス
  • ピーチドレス、シルクのホワイトカラー、ナポレオンジャケットのような上着部分に、黒の刺繍、肩にも黒のタッセルのミリタリーミックス、袖にはグリーンとバーガンディー色のチェックの生地。スカートの下部にも同じチャック

かなりオシャレなファッションが唐突に現れ、即効姿を消します。

この衣裳からスカーレットの衣裳にカラーが現れます。

作品データ

作品名:風と共に去りぬ Gone with the Wind (1939)
監督:ヴィクター・フレミング
衣装:ウォルター・プランケット
出演者:ヴィヴィアン・リー/クラーク・ゲーブル/オリヴィア・デ・ハヴィランド/レスリー・ハワード

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