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【パリの恋人】オードリー・ヘプバーンの究極のファッション・ムービー

オードリー・ヘプバーン
オードリー・ヘプバーン
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【パリの恋人】

Funny Face オードリー・ヘプバーンユベール・ド・ジバンシィと本格的にタッグを組んだ記念すべき映画作品です。(『麗しのサブリナ』は、二人の出会いの作品であり、ジバンシィが彼女のためにデザインしたのではなく、ジバンシィのデザインしたオートクチュールの中からオードリーが衣裳を選びました)。

『雨に唄えば』(1952)でミュージカル映画の金字塔を打ち立てていたスタンリー・ドーネン監督と、相手役に伝説のミュージカル・スター、フレッド・アステアを配し、磐石の体制で生み出されたオードリーのはじめてのミュージカル映画『パリの恋人』は、1957年に公開されました(撮影は1956年4月から7月にかけて行われました)。

ファッション・フォトグラファーのリチャード・アヴェドンがビジュアル・コンサルタントとして参加し、他に類を見ないモードな世界観の創造に一役買っています。ちなみにパリのファッション・モデルとしての衣装以外は、イーディス・ヘッドによるデザインです。

当時のトップモデルのドヴィマスージー・パーカーサニー・ハートネットが実際に動いている姿を見ることが出来るファッション業界人にとっても希少価値の高い作品です。


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あらすじ

ニューヨークにある創刊60周年を迎えるファッション雑誌『クオリティー』の編集長マギー(ケイ・トンプソン)は次号の内容に不満を感じていました。そして、ファッションに興味のない女性にも注目してもらうためにフォトグラファーのディック(フレッド・アステア)やトップモデルのマリオン(ドヴィマ)とアシスタントを引き連れグリニッジ・ビレッジで撮影することに決めました。

知的な臨場感が欲しいということで、マギーはある古本屋を目に留めました。そして、文学少女の店員ジョー(オードリー・ヘプバーン)を追い出し、撮影を敢行しました。この時、ディックは、ジョーこそがこれからのモード界に必要な新しいタイプのファッション・モデルだと感じるものがありました。

やがて、パリのトップデザイナーと独占契約し、ミス・クオリティーを選んでパリで撮影することが決定しました。そして、あろうことかモード界を毛嫌いしていたジョーがディックに新人モデルとして推薦されたのでした。

パリに行けば共感主義のフロストル教授にも会えると説得され、ジョーはミス・クオリティーの仕事を引き受けることにしました。早速パリに飛び立つ3人。そして、「ボンジュール・パリ!」を歌うのです。

早速、ジョーはモンマルトルのカフェでビートニク・スタイルでリラックスしています。そして、翌日を迎え、ファッションショーの準備が開始されることになりました。そこで、ジョーは、想像を絶するほど魅力的に変身した姿を披露することになるのでした。

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ファッション・シーンに与えた影響


1957年に公開された『パリの恋人』は、オードリー・ヘプバーンがユベール・ド・ジバンシィと本格的にタッグを組んだ記念すべき映画作品です。この作品がファッション・シーンに与えた影響は、最初から最後まですべてなのですが、特に以下の六点を上げることが出来ます。

  1. 1950年代のニューヨークの一流ファッション雑誌の熱気を伝えてくれる
  2. 1950年代の伝説のファッション・モデル達の動く姿が見れる
  3. マイケル・ジャクソンに大きな影響を与えたビートニク・ルック
  4. オードリーが着る数え切れないジバンシィ=ファッションの教科書
  5. ウエディングドレスのデザインを一新したバレリーナ・シルエット
  6. フレッド・アステアのエレガンスをおさらいする

華やかなジバンシィのドレスを見ているだけでファッションがもたらす高揚感を感じることができます。ファッションとは、心を躍らせるものなのです。

そして、忘れてはならないのが、ビートニク・ルック。このスタイルが21世紀のファッションに与えている影響は絶大です。さらに、究極のウエディングドレスとも言えるジバンシィ・ウエディングは、女性の永遠の憧れです。

このオードリーの表情、大好きです!

作品データ

作品名:パリの恋人 Funny Face (1957)
監督:スタンリー・ドーネン
衣装:ユベール・ド・ジバンシィ/イーディス・ヘッド
出演者:オードリー・ヘプバーン/フレッド・アステア/ケイ・トンプソン/ドヴィマ