その他

【シャネル】N°5シリーズの全て(7ページ)

スポンサーリンク

【シャネル】N°5シリーズの全て

All About N°5
公式ホームページ

N°5シリーズ


N°5 パルファム (1921)

N°5 オードゥ トワレット (1924)

N°5 オードゥ パルファム (1986)

N°5 オー プルミエール (2007)

シャネル N°5 ロー (2016)

スポンサーリンク

ガブリエル・ココ・シャネルという獅子座の女。

1955年に撮影されたマリリン・モンローとN°5。

香水、それこそ一番大事なもの。ポール・ヴァレリーの言葉どおり、お粗末な香水をつけている女性に、未来はないわ。

ココ・シャネル(1969年インタビューにて)

1883年8月19日生まれの獅子座の女ガブリエル・ココ・シャネル。彼女は、12歳のときに、極貧生活の中、母親を結核で失い、父親にオバジーヌの修道院に預けられました(捨て子のように)。そして、6年間を勤勉と厳格な躾の中で、洗濯と繕い物をして過ごし、裁縫を身につけたのでした。

18歳になり、修道院を出たガブリエルは、1909年にパリで婦人帽子店を創業したことから、ファッション・デザイナーとしてのキャリアをスタートさせました(1910年にカンボン通りに移転)。

ちょうど1911年にポール・ポワレが服飾デザイナーとして史上初めてオリジナルの香水を発売しました(ガブリエルは三番目になる)。一方、ガブリエルは、ボーイ・カペルとのロマンスの中、1913年にドーヴィルに二号店を、1915年にビアリッツに三号店をオープンし、1916年初コレクションに発表したのでした。その時の上流社会の女性のためにデザインしたジャージー素材のドレスが話題を呼び、ファッション・デザイナーとしての名声を高めていきました。

皇帝エルネスト・ボーの登場

20世紀初めのパリでは、ジャスミン、ムスク、パチョリ、チューベローズは高級娼婦や女優の香りであり、家柄の良い娘たちは、ローズやスミレといったフローラル系の香りを身に纏っていました。

1918年に第一次世界大戦が終結し、帰国を待つアメリカ兵たちは、パリ土産としてフランス製の香水を買い求めていました。そんな世界が豊かになりつつ中、ガブリエル・シャネルが、最初に作ろうとした香水の名は、「オー シャネル」でした。それは親友ミシア・セールのアイデアから着想を得たものであり、1919年に調香が開始されました。しかし、最愛の人ボーイ・カペルとの結婚の夢が破れ、12月22日にボーイが交通事故で死に、ガブリエルは、香水開発を放棄し、ホテルリッツで、家をもたない隠遁生活を送るようになりました。

エルネスト・ボー(1881-1961)

しかし、ミシア・セールの励ましにより、再び香水に対する創作意欲を蘇らせたガブリエルは、新しい恋人であり、ロシアから亡命してきた大公ディミトリ・パヴロヴィッチが紹介してくれた、エルネスト・ボーの協力の下で、1920年に香水作りに取り掛かったのでした。

スポンサーリンク

エルネスト・ボーが生み出した10種類のサンプル

多くの女性がつけている香水には、ミステリアスなところがない・・・女性は花ではないのよ。なぜ花の香りをさせなければならないの?私はローズが好きだし、ローズの香りは美しいけれど、女性がまるでローズみたいに香る必要などない。・・・ローズもスズランも必要ありません。私がほしいのは多彩な香りが混じり合った香水です。女性は女性本来の香りを漂わせているべき。花のようではなくて。

ココ・シャネル

ファッション・デザイナーとして成功を収めてもなお、ガブリエルは一着のドレスを15回も20回もほどいては縫い直し、完璧だと確信するまで止めませんでした。それほどの完璧主義者である彼女は、香水創作のため、グラースの地を訪れ、調香師のラボを訪れ、友人のフランソワ・コティが、1917年に発表した新しい香調であるシプレの名香「ル シープル」の二番煎じではない香りの創造を決意しました。

それは古くて懐かしいフローラルベースの香水を基調にしたものでした。1920年代に入るまでは、フローラルベースの香水はシングルフローラルのスタイルしか存在しませんでした(N°5が、フローラルブーケの抽象的なスタイルを定着させた)。

1920年に、フランスのラ・ボッカにある研究所で、現代的で革新的な香りの開発を依頼された調香師エルネスト・ボーは、翌1921年に10種類のサンプルを完成させたのでした。

ガブリエルの前には、試作品のガラスの小瓶が、1から5、20から24のラベルをつけて10本並んでいました。そして、一通り試香した彼女は迷いなく5番の小瓶を選び出したのでした。ちなみにこの作品は、ボー自身が、1913年にロマノフ王朝300周年記念の品として調香した「ブーケ・ド・カトリーヌ」のリネーム版として翌年に販売された「ラレ N°1 」の流れを汲むものであり、ラレ社在籍時代の1914年にボーが開発した香水の処方でした。

シャネルN°5の誕生

1935年にマンレイにより撮影されたココ・シャネル。

そう、あれこそ望んでいた香りだったわ。ほかのどれとも似ていない香水。女性の香りのする、女性のための香水だった。

ココ・シャネル

ガブリエルが選んだ5番目のサンプルには、ローズドメとジャスミンをベースに、アルデハイド(アルデヒド)という名の新しい芳香分子が大胆に使われていました。伝説によれば、その小瓶にはエルネスト・ボーの不注意な助手が、アルデハイドの10%希釈溶液を入れるところを間違って、純粋な原液を入れてしまったとわれています(この香りの奇跡は、アルデハイドをそれまで誰も思いつかなかった量で調合したところにあります)。

この5番目のサンプルをこのままの名前で発表しましょう。きっと幸運を運んでくれるはずです」そのガブリエルの鶴の一声で、シャネルのはじめての香水の名は、試作品番号をそのまま商品名にしたN°5に決定したのでした。

ここに、約30秒に一本の割合で世界のどこかで売られおり、年間の売上高は合計1億ドルにのぼるという(1年間に100万本以上を売っていることになる)、史上最高の香水が誕生したのでした。

アルデハイドとは?

N°5の特徴として、合成香料アルデハイドが、グラース産の上質なジャスミンによる、過剰なまでの豊かなフローラルの香りに、この上ない軽さを与えている点があります。それは、逆に言うと、アルデハイドの近寄りがたい冷ややかさを埋め合わせるために、ジャスミンをたっぷり使うことにより、めまいがするほどの豊潤で甘い香りを生まれているのです。官能的なフローラルと禁欲的なアルデハイドの本質的な対比こそ、シャネルNo.5の秘密のひとつなのです。それは刺激的にきらめく純潔の香りなのです。

さて、このアルデハイドとは、日常を取り巻く多くの香りに含まれている日常的な、世の中でもっともなじみ深い香りのひとつです。特に洗剤や部屋の芳香剤、シャンプーや制汗剤に含まれ、一般に「清潔だ」と感じる香りの中心を占めています。

アルデハイドにはたくさんの種類があります。N°5のアルデハイドは複数のアルデハイドを含んでおりその代表的なものはC-11です。それは単独で嗅げば、まさに日光を浴びた洗い立ての洗濯物の香りがします。香水に対するアルデハイドのもっとも驚くべき点を上げるとするならば、それ独特の香りだけでは効果が生まれないのですが、天然香料と結びつくと、香水の豊かな香りを「引き立てる」効果があるという点です。

ちなみにN°5は、世界で初めてアルデハイドを用いた香水ではありません。実際には、1905年に「レ-ブ ドール」と「フローラミエ」、そして、1912年にウビガンの「ケルク フルール」といった香りにアルデハイドはすでに使用されていました。しかし、N°5から「フローラル・アルデヒド」という香りの系譜が生み出されたのでした。

グラース産のジャスミンとローズドメ

エルネスト・ボーは、ガブリエルに、N°5に関して、香水にこんなにたくさんのジャスミンを使ってしまったら、目が飛び出るほど高価な代物になるだろうと警告しました。しかし、彼女からの返答はこうだったのです。「もっとたくさん使ってちょうだい、私は世界一高価な香水を作りたいから」。

厳しい環境で育った花ほど逞しくよく香ります。そして、7月から10月に花を咲かせるグラース産のジャスミンは、成長しても普通の丈の半分にしか成長せず、強く甘い人体の匂いを彷彿させるインドールの割合が低いので、より繊細かつ、主張しすぎない香りになります。また、そこには、はっきりした紅茶の香りも含んでいます。

さらに、グラースには、オールドローズのひとつ、繊細なセンティフォリア=ローズドメの大農場もありました。ローズドメとは、5月の3週間だけ花を咲かせるうっとりするような香りの薔薇です。花を咲かせた後、僅か数時間で香りが消えてしまうこの薔薇は、早朝に咲いたばかりの花を摘み取って、午後に蒸留しなければ、最高品質の香りが採れません。

N°5には、80種以上の天然香料と合成香料アルデハイドがブレンドされています。30mlのボトルには、千個以上のジャスミンとたくさんのローズドメが封じ込められています。それぞれの天然香料にとって、大敵となる熱は使用せず、有機溶剤を用いて植物性香料を低温で蒸留し、抽出しています。

スポンサーリンク

ページ:

1

2 3 4 5 6 7

最新の投稿

更新カレンダー

2019年9月
« 8月  
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30 

ファッションアイコン(女優編)

PAGE TOP