ピラニアに食われる第三帝国出身の第三のボンドガール
日本人にとって二人の日本人ボンドガールの印象が強烈すぎてほとんど記憶に残らないのが、第三のボンドガールカリン・ドール(1938-2017)です。
彼女は第二次世界大戦中の第三帝国のドイツにおいて、上流階級の温泉地ヴィースバーデンの裕福な家庭に生まれました。元々はバレリーナを目指していただけがあり、優雅なムードのある女優様です。
本作においては、スペクターのナンバー・イレブンとして登場します。
1969年にはアルフレッド・ヒッチコック監督の『トパーズ』にも重要な役柄で出演します。そして、70年代以降はドイツを代表する舞台女優としての地位を獲得しました。
ヘルガ・ルック1
秘書ルック
- オレンジのショートスリーブのシルクブラウス
- パテントレザーの白ベルト
- 白のフロントスリットスカート。フラップポケット付き
- 白のハイヒールパンプス

知性漂うルックスにダイナマイト・ボディのアンバランスなバランス。

なかなか素敵なオレンジ色のブラウス。

少しサファリの要素もミックスされた現代でも通用するシルエットのスカート。

正面から見るとワイドパンツにも見える優れたデザインです。
ヘルガ・ルック2
ブラックドレス
- 黒のスパンコールドレス。ノースリーブ、オーガンジーパネル
- ブラック・ハイヒールサンダル

ボンド危うしのこのシーンのブラックドレスも美しい。

歴代のボンドガールの中でも最も印象に残らない部類に入る人。その原因は・・・

メイクアップでしょう。間違いなく本来の彼女の魅力の妨げになっているメイクです。

スタイルも良く、本格的な演技も出来る人なだけにもったいないです。
ヘルガ・ルック3 飛行服

飛行服のシーンにて、カリンのメイクの濃さは認識できます。

本当の彼女の魅力はヒッチコック監督の『トパーズ』の中にあります。
ヘルガ・ルック4
レッドスカートスーツ
- 深紅のウールのスカートスーツ
- 赤のハイヒールパンプス

右に控えるは、『ピンク・パンサー』のケイトーことバート・クウォーク。

そして、ピラニアに食べられてしまうカリン・ドール。ピラニアの池に落ちるシーンも自分自身で行いました。

失敗したものはピラニアに食わせるという恐怖の犯罪組織スペクター。

60年代風ドイツ美女。
カリン・ドールの魅力が伝わるフォト一覧。
作品データ
作品名:007は二度死ぬ You Only Live Twice(1967)
監督:ルイス・ギルバート
衣装:アイリーン・サリバン
出演者:ショーン・コネリー/若林映子/浜美枝/丹波哲郎/カリン・ドール/ドナルド・プレザンス
- 【007は二度死ぬ】ジェームズ・ボンド日本上陸
- 『007は二度死ぬ』Vol.1|日本に来たジェームズ・ボンド=ショーン・コネリー
- 『007は二度死ぬ』Vol.2|ショーン・コネリーとトヨタと姫路城
- 『007は二度死ぬ』Vol.3|丹波哲郎とドナルド・プレザンス
- 『007は二度死ぬ』Vol.4|若林映子・日本人ボンドガール第一号
- 『007は二度死ぬ』Vol.5|若林映子とショーン・コネリー
- 『007は二度死ぬ』Vol.6|若林映子と「60年代のスウィンギング・ニッポン」
- 『007は二度死ぬ』Vol.7|浜美枝・もう一人の日本人ボンドガール第一号
- 『007は二度死ぬ』Vol.8|竹取姫のような浜美枝様
- 『007は二度死ぬ』Vol.9|カリン・ドール、第三のボンドガール
- 『007は二度死ぬ』Vol.10|ナンシー・シナトラの神曲