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【ル ラボ】ガイアック10 東京(アニック・メナード)

アニック・メナード
アニック・メナードブランドルラボ調香師香りの美学
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今こそ、日本人よ!手にせよ、この香りを!



ルラボが出店している都市ごとの限定の香り「シティ エクスクルーシブ コレクション」。2007年にオープンした代官山の2号店(1号店はニューヨーク)を記念して、翌年に作られた東京限定の香りが、「ガイアック10」です。

それは湯殿山麓呪い村ならぬ北海道の温泉の香りです。

南米の熱帯に生息する3.5mほどに成長する木であるガイアックウッド(グアヤックウッド)の香りは、シダーほどドライでもなく、スモーキーでバニラなウッディです。

それは心を落ち着かせる瞑想にぴったりな香りです。そのガイアックウッドをベースに4種類のムスクとシダー(杉)とオリバナム(別名:フランキンセンス、乳香)をブレンドしたウッディムスクの香りは、アニック・メナードにより調香されました。

バニラを一切使用せずにバニリックな香りの新境地を開いたとも形容されるこの香りは、実際のところ、ガイアックウッドの香りではなく、透き通ったウッドの香りです。それは約1,000回の試行を重ねた上で、選ばれた10種類の香料のみで生み出された俳句のような香りとも言えます。

シュッと吹きかけてすぐに分かる香りではなく、心を落ち着かせて吸い込むことにより、だんだんとその香りの世界観が見えてくるという(だからこそ、GINZA6と代官山ではこの香りをお客様に吹きかけた後、お店の外に出ることをおすすめしています。それは新鮮な外気の中で香りを認識してもらうため)、アニック・メナードがこの香りを調香するために日本文化と着物の着付けを徹底的に学びあげた上で、着物を着て調香したというフレグランス界のデ・ニーロ・アプローチを成し遂げた歴史的名香です(明らかに小津安二郎と成瀬巳喜男の作品からの影響を受けている)。

日本のフレグランスの鎖国に対する黒船

いつもそこに必要なのは外国の影響です。外部からの刺激です。それがなかったら、お能も、能面も、南洋やチベットの仮面劇と同じように、永久に呪術から脱しきれず、ただの民芸として終わったことでしょう。それが長い冬篭りの夢からめざめて、見事な花と咲いたのが室町時代でした。そのときはじめて、日本の仮面は、模倣をはなれて、自らの表現をかちえたのです。

白洲正子

この香りは、明らかに、アニック・メナードが日本の香道に対して解き放った意識的なメッセージなのではないでしょうか?もうそろそろこの誇るべき香りの文化の鎖国を解き放ち、日本の新たなる香りの文化の創造に一役買うべきじゃないでしょうか?という問いかけなのです。香りの中に、日本人特有の感性である繊細さを詰め込んでみたならば欧米人には生み出せない香りが生み出せるのではないでしょうか?と欧米人であるアニック・メナードが問いかけているのです。

2008年、ファッション・メディアもフレグランス業界も知らない間に、日本のフレグランスの鎖国に対する黒船がやって来ていたのでした。それが「ガイアック10」なのです。

特にヨーロッパ人は、この香りに対して神秘性を強く感じるとのことです。それにしても、なぜか私は、あの胃腸薬を思い出します。その名も「ガスター10」!!

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香水データ

香水名:ガイアック10 東京
原名:Gaiac 10
種類:オード・パルファム
ブランド:ルラボ
調香師:アニック・メナード
発表年:2008年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/37,800円


シングルノート:ムスク、ガイアックウッド、シダー、オリバナム

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