オードリー・ヘプバーン

オードリー・ヘプバーン26 『いつも2人で』2(2ページ)

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作品名:いつも2人で Two for the Road (1967)
監督:スタンリー・ドーネン
衣装:マリー・クヮント/パコ・ラバンヌ/ケン・スコット/ミシェル・ロジエ
出演者:オードリー・ヘプバーン/アルバート・フィニー/ジャクリーン・ビセット



さらりとメンズライクな着こなしも出来るオードリー。

それにしても、爽やかなアルバート・フィニーのスカイブルー・ジャケット。

時代は50年代、プレッピー・テイストが漂っています。

オードリー・ルック8 メンズライク・ルック<第ニ期 1955~56年>
  • ウエスト丈の赤のVネック・セーター
  • ベージュのシャツ
  • カーキーのパンツ

東大寺の大仏殿は、四六時中観光客で賑わっているが、そこから裏側へ回って行くと、まるで別世界のように静かな一廓がある。もと講堂が建っていたところで、松林の間に礎石が点々と遺っているだけのガランとした風景だが、ここへ来ると私はほっとした気分になる。

講堂というのは、古い寺ならどこにでもあるが、私たちはあまり注意したことはない。いつも金堂のうしろにひそかに建っており、たいていは横目で見て通り過ぎてしまう。が、寺院の生活にとっては、経典を購読したり、説教を勧めたり、さまざまの儀式を行う重要な建物であった。・・・何もないことの有難さを噛みしめているといったほうがいいかも知れない。口はばったいことをいうようだが、東大寺にはあまりにも多くの美しい仏像や建築がありすぎる。子供の頃からそういうものに慣れ親しんで来た私は、今では却ってある種の重圧を感じる。十重二十重に国宝や重文にかこまれた中に、忘れられたように取り残されたこの空間、ほっとした気分になると言ったのはそういう意味である。

『東大寺物語』白洲正子

オードリー・ファッションの真髄は、リトルブラックドレスや、ローブデコルテ、サブリナパンツ等のアイコニックな部分にはありません。このファッションのようなシンプルな着こなしの中に、その真髄はあります。

ごく普通に見える着こなしが、なぜかオードリーが着ると、オシャレに見える。なぜそう見えるのか?それは普段のスタイルがファッショナブルだからこそ、「こんなスタイルでも楽勝よ」とさらりと着こなしている余裕(今風に言うとこなれ感)が出ているからなのです。その<こなれ感を演出する>と言う言葉が、ファッション誌やファッション関係のウェブページによく登場するのですが、<こなれ感を演出する>と言う言葉は可笑しく、演出している時点でそれはこなれていないことになってしまうのです。

ハイモードなファッションを知るからこそ、シンプルにまとめることも出来ると言う点が、オードリー・ファッションの真髄なのです。それは決して他人に向けておおっぴらに私はオシャレでしょ?と誇示しないスタイルなのです。



ケン・スコットと「モンスター」クレア・レンドルシャム

30代後半の女性がピンクを身に纏うアンバランスなバランス。

もう一つのオードリーのトレード・ファッション。それはショートパンツです。

日本の男女に流行中のバケットハット。

帽子を被ると、他のファッションが1.5倍引き立ちます。

オードリー・ルック9 ビーチ・ルック<第三期 1950年代後半>
  • 薄ピンクのコットンのバケットハット。60年代のモッズ・ファッションを代表するフォール・アンド・タフィン66SS
  • ライトピンクのコットンのカジュアルシャツ。腰丈。ケン・スコット
  • ピンクのショートパンツ、ケン・スコット
  • 白のバレエシューズ

当初本作の衣裳コンサルタントはファッション・デザイナーのケン・スコットでした。そして、彼はパリのブティックを片っ端からはしごをして、チョイスした服を、オードリーの前に持ってきたのですが、その都度、原色はダメやら、服の目新しさより気持ちの方が大事などと言われ、Uターンを余儀なくされ、そんな状況に嫌気が差したスコットは、コンサルタントを降りることになります。

ケン・スコットとは、1960年代当時イタリアのミラノにおいて一二を争う人気ファッション・デザイナーでした。特にフラワープリントのメンズ&ウィメンズ・スーツで有名でした。そして、世界で始めてファッションにサイケデリックの要素を取り入れた人でもありました。

後任に選ばれた衣裳コンサルタントは、元ヴォーグのエディターであり、男爵夫人であり、その個性ゆえに「モンスター」と恐れられたクレア・レンドルシャム(1919-1987)でした。個性的で自己主張の強いクレアは、オードリーに気に入られ、一緒にロンドンのキングスロードのブティックで買い付けを行い、100着もの衣裳を選びました。そして、その中から29着が採用され本作で使用されました。また皮肉なことに、最も使用された衣裳はケン・スコットがデザインしたものでした。ちなみに、クレアはこの年雇われていた『クイーン』誌をクビになり、オフィスの窓からタイプライターを投げ捨て、自分自身でブティックをオープンし、以後、イヴ・サンローランやクロエ、カール・ラガーフェルドのロンドン支店のマネージメントもつとめることになります。

クレア・レンドルシャムと選抜したコスチュームを夫メル・ファーラーと最終選定するオードリー。

一軒ブティックが作れるほどの衣裳を買い付けました。



モッズ・ファッションのオードリー


オードリー・ルック10 モッズ・ルック<第五期 1965年>
  • 赤のシルク・ボタンダウン・シャツ
  • 白のミニスカート
  • 赤のサングラス
  • 白のニーハイソックス
  • 白のレースアップシューズ




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