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若林映子 『007は二度死ぬ』3(3ページ)

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作品名:007は二度死ぬ You Only Live Twice(1967)
監督:ルイス・ギルバート
衣装:アイリーン・サリバン
出演者:ショーン・コネリー/若林映子/浜美枝/丹波哲郎/カリン・ドール/ドナルド・プレザンス



若林映子(あきこ)が案内するスインギング・ニッポン。

本作のボンドガール3人のうちの2人。浜美枝様と若林映子様(右)。

間違いなく1960年代を代表する日本のファッションアイコンの二人。

本作の総制作費は当時の金額で950万ドルでした。そのうち100万ドル(『007/ドクター・ノオ』の総制作費に相当)がケン・アダム設計による秘密基地のセット建造に使用されました。

ミス・マネーペニーも左端にいます。浜美枝様は高下駄を履いています。

今、日本人で若林映子(1939-)という女優を知る人はどれだけいるでしょうか?特にそれが45歳以下だと、恐らくほとんどいないでしょう。1960年代の東宝映画の中でも『三大怪獣  地球最大の決戦』(1964)を見ている人くらいにしかピンと来ない「幻の人」それが若林映子様なのです。しかし、21世紀に入り、007再評価の機運が、世界中の若い男性を中心に高まっている今、若い女性の間でもボンドガールという存在に対する再評価の流れが始まりつつあります。

要はボンドガールという存在に対しての捉え方が、世紀を超えて変わってきたのです。最初は、007という男性のアクション映画の添え物に過ぎない、セクシーで尻軽な女性という〝峰不二子〟にも似たイメージから始まり、やがて、世紀末に近づくにつれ、時代遅れな産物に成り果てて行きました。しかし、それが世紀を跨ぎ、ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドになり、やがて、トム・フォードがスーツを担当するようになった途端に、007というものに対しての評価は、一転しました。

ファッションに対する最後尾から、最先端の立ち位置へと急旋回してボンドムービーは舞い戻ってきたのです。やがて、ダニエル・クレイグを入り口に、歴代ボンドを知るようになり、失われつつある大人のダンディズムをそこに見出した、ファッション感度の高い男性たちがバイブルとしてもてはやす中で、ボンドガール達は、その脇を固める最高の装飾品である、ダイヤモンドのような輝きに満ちた存在として、再評価されるに至ったのでした。

そのような流れによって、今ではボンドガールから、ファッションの歴史が学べるほどに、クールな教材として、ボンドガールは不動の時代時代のファッション・アイコンの立ち位置を確保しようとしています。

そして、若林映子様に話を戻しましょう。1960年代の日本のファッションを語るにおいて、この人について言及せぬものは、何も語っていないも同然であると断言できるほどに、彼女は、60年代の日本人女性のファッション・センスを体現していました。そして、彼女が動く姿と共に見えるイギリス人のカメラマンによる60年代の日本の風景は、間違いなく私達の創造意欲を刺激して止まない事でしょう。

私はここであえて言及したいのは、『007は二度死ぬ』で映し出されている日本は、〝日本人自身では撮影することの出来なかった〟空撮の姫路城をはじめとする60年代の日本そのものであるということです。そして、もちろん60年代の日本女性の魅力もここに映し出されているのです。



アキのアイコニック・スタイル

大判のスカーフを使用したユニークなスカーフ使い。

日本の中にジェームズ・ボンドが存在している感覚がたまらなく素晴らしいです。

圧倒的な〝日本人女性の美〟の証明。

このワンピース。本当に美しいです。まさに宝石のようなワンピースです。

60年代を象徴するアップにしたヘアスタイル。

金髪にしたら和製ブリジット・バルドーになりそうなルックスです。

ボンドガール・スタイル1 アキ・ルックその1
  • サックスカラーのノースリーブワンピース。左肩に金のブローチ、前後にシフォンのパネル生地、ボートネック
  • 同色の大判のシフォンストールを頭に巻く
  • 同色のハイヒール・パンプス

ネックレスやイヤリングなどのアクセサリーを一切つけないことが60年代エレガンスの真骨頂です。それはオードリー・ヘプバーンのスタイリングに象徴されるものなのですが、実際のところ、60年代的であるというよりも、普遍的なエレガンスのルールであり、50年代にグレース・ケリーも実績していたことです。本当に美しくなりたければ、我が身をジュエリーのように磨きこめと言うことなのです。

真のエレガンスとは、ダイヤモンドをつけないことなのです。ただ特別な時以外には。もしくは、ただ一点だけつけることのみです。



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