ジェームズ・ボンド

ジョージ・レーゼンビー2 『女王陛下の007』2(2ページ)

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作品名:女王陛下の007 On Her Majesty’s Secret Service(1969)
監督:ピーター・ハント
衣装:マージョリー・コーネリアス
出演者:ジョージ・レーゼンビー/ダイアナ・リグ/テリー・サバラス/アンジェラ・スコーラー/カトリーヌ・シェル



ルイ・アームストロングの遺言

歴代ボンドの中でも、レーゼンビーのスタイリッシュさはずば抜けています。

ボンドの後ろに、パンタロンにローファーを履いた女性の姿が・・・

歴代一美しい涙を流したボンドガール=ダイアナ・リグ。

ジェームズ・ボンド・スタイル6 乗馬服
  • テーラー:ディミ・メイジャー
  • ハウンドトゥース・チェックのレッド・オーバーチェック・ジャケット、バーリーコーン(麦粒柄)ツイード、ノッチラペル、パッド入りショルダー、深いシングルベント、3つボタン、膨れた胸部と絞られたウエスト
  • ベージュ・シルク・シャツ、乗馬用のストック・タイとストックピン
  • ベージュの乗馬パンツ
  • ブラウンの乗馬用レザーブーツ

背中を向けたトレーシーの震える肩に、手をかけるボンド。そして、優しく囁く「トレイシー、誤解されるのは嫌なんだ。特に友人と・・・そして、恋人には・・・」。その瞬間、振り返ったトレーシーの目から大粒の涙が溢れかえっていた。気丈な表情で必死にこらえながらも、溢れるその涙を円を描くように優しく指で拭うボンド。と同時に「We Have All The Time In The World」が流れます。「私達には十分すぎる時間がある」という意味の挿入歌をルイ・アームストロング(1901-1971)が歌いました。

1967年に「この素晴らしき世界(What a Wonderful World)」を全英No.1ヒット(アメリカではヒットせず)させ、時の人だったルイは、本曲のレコーディングの時にはすでに入退院を一年間繰り返しており、体調も良くない状態でした。僅か数年後に心筋梗塞で亡くなる彼にとって、「もう残された時間はほとんどない」状態でこの歌詞を歌い切ったのです。ルイのヴォーカルに包まれながら、恋が芽生え、キラキラしている若き二人の姿が映し出されます。なぜか胸の奥底から暖かくなる曲調と、そのダミ声のギャップが、この曲を唯一無二のバラードへと昇華させています。この曲の邦題は「愛はすべてを越えて」。それもこれも含めてすべてが美しいボンド・ムービー史上最高のラブソングです。

ちなみに本曲を作曲したジョン・バリーは、1968年にジェーン・バーキンと離婚したばかりでした。



ジェームズ・ボンド、プレイボーイを読む

ジェームズ・ボンドが最もジェームズ・ボンドらしいスーツ。

独り思案にふけるJB。深刻に何を考えているのかと思いきや・・・

「プレイボーイ」を読もうかどうか悩んでいるだけだった。

1969年2月号のプレイボーイを読むジェームズ・ボンド。

ジェームズ・ボンド・スタイル7 プリンス・オブ・ウェールズ・チェック
  • テーラー:ディミ・メイジャー
  • プリンス・オブ・ウェールズ・チェック・スーツ、2つボタン、ソフトショルダー、チケット・ポケットとダブルベンツ、ノッチラペル
  • フランク・フォスターのスカイブルーコットンシャツ
  • ネイビー・ニットタイ、ハーフ・ウィンザーノット
  • ブラックレザー・ローファー
  • ロレックスサブマリナー5513

本作の中で最もジェームズ・ボンドらしいクローズを挙げよと言われたならば、プリンス・オブ・ウェールズ・チェックのこのスーツでしょう。ジャケットのノッチラペルの幅はあくまでもミディアムです。1968年~69年という時代は、まさに60年代の細身のラペルから、70年代の太めのラペルへの転換期でした。

ちなみに、1967年にピーコック・レボリューションが起こりました。本作におけるラッフル・ディナーシャツや、ホワイト・スーツがその代表例と言えるのですが、やはりジェームズ・ボンドは、相反する王道のボンド・スタイルの方が似合うのです。



モッズスタイルなダブルスーツ

高身長でスリムな体型なので、ダブルスーツももっさりしません。

実にタイトなシルエットのダブルスーツ。

これが全身ショットです。

ジェームズ・ボンド・スタイル8 ダブルスーツ
  • ネイビーブルーのダブルコート、ウール、ピーコートスタイル・カラー、6ボタン、シングルベント
  • ネイビーブルーウールブレザー、ダブル、〝トウツラペル〟というピークドラペル、6ボタン、ダブルベンツ
  • ライトグレイ・フランネルトラウザー
  • レッドニットシルクタイ
  • フランク・フォスターのスカイブルーポプリンシャツ
  • ブラックレザー・プレイン・トゥ・ブルーチャー
  • ロレックスのサブマリナー5513

ダブル・ジャケットは1930年代後半に流行し、1960年代後半にリバイバルヒットしました。そんな中、ジェームズ・ボンドもダブルを着ます。しかし、その着こなしはあくまでもタイトなモッズスタイルです。



ストライプスーツの似合わない二代目ボンド

二代目ボンド=ジョージ・レーゼンビーは、イギリスではなくオーストラリア出身です。

どうもレーゼンビーにはしっくりきていないスーツです。

このスーツだけは、レーゼンビーとの相性が良くありません。

英国諜報部員というよりは、シシリアン・マフィア風です。

ジェームズ・ボンド・スタイル9 ストライプスーツ
  • 山高帽
  • ネイビーブルーのダブルコート、ウール、ピーコートスタイル・カラー、6ボタン、シングルベント
  • ネイビーのチョークストライプの3つボタンのスーツ
  • レッドニットシルクタイ
  • フランク・フォスターのスカイブルーポプリンシャツ
  • ブラック・レザー・ドライビング・グローブ




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