アンドロギュヌス

オードリー・ヘプバーン9 『麗しのサブリナ』5(2ページ)

    作品名:麗しのサブリナ Sabrina (1954)
    監督:ビリー・ワイルダー
    衣装:イーディス・ヘッド/ユベール・ド・ジバンシィ
    出演者:オードリー・ヘプバーン/ハンフリー・ボガート/ウィリアム・ホールデン


    幸福な恋ならスフレが焦げる。恋に破れてるとスイッチを入れ忘れる

    イーディス・ヘッドのデザインしたホワイト・ガウン。

    洗練されたオードリーに相応しいシルエットのガウンです。

    ガウンの全景。

    サブリナ・ルック5
    • デザイナー:イーディス・ヘッド
    • パリ時代に洗練されていくサブリナのファッション。優雅でドレープのきいたガウン。まるでどこかの国の王女のようなその優雅さ。腰のラインがかなり細め。ダブルカフス。帯。ラペルが広い

    以下、イーディス・ヘッドのデザインについても見ていきましょう。あの有名なサブリナパンツは、イーディスが創造したパンツです。この作品の極めて特異な部分は、二人の一流のデザイナーが、一切共同作業をせずに、それでいて、全く作品のテイストを濁してしまうどころか、クリスタル・クリアにしている点にあります。1つの映画の中で、これほど、後世のファッション・シーンに影響を与えるものが登場する映画はそうそうありません。

    しかし、上記のシーンのサブリナは、『ローマの休日』のアン王女のラストイメージととても重なります。このシーンは、ハリウッドのパラマウント・スタジオで撮影されているのですが、オードリーという人の凄さは、彼女がパリにいるという設定になれば、おそらく張りぼてのセットの前ででも、その説得力を生み出せる所にあります。



    ビーチリゾートウェア「美少年ルック」

    フレンチ・カジュアルの象徴のようなボーイルック。

    ハイウエストのパンツルック。スタイルが良く見えます。

    ビーチリゾート・ルック

    腰の位置が高くないオードリーも、すごく脚が長く見えます。

    とても健康的なオードリーの太もも。

    ビーチリゾート・ルック

    まだ分かりにくいのですが、このシャツの着方がすごいのです。

    シャツのボタンを締めていません。

    メンズのジャケットをスーツの上に着る。オードリーはメンズミックスがすごく上手です。

    実は、シャツのボタンを締めずに、着物のように打ち合わせで身体に巻きつけて着ています。

    このシャツの着方は、イーディス・ヘッドのアイデアなのでしょうか?それともオードリーのアイデアでしょうか?

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    ちなみにプライベートフォトでもオードリーはこの着方をしています。

    衣装合わせの写真。前で結ぶタイプの白のコットンシャツです。

    衣装合わせのフォト2.こちらは白のカシュクールです。かなりビョルン・アンドレセン・チックでアンドロギュヌスの極みです。

    デザイン画

    イーディス・ヘッドのデザイン画

    サブリナ・ルック6
    • デザイナー:イーディス・ヘッド
    • タータンチェックのシャツ。シャツのカラーを立て、袖をゆるくまくる
    • タック入り白のショートパンツ
    • エスパドリーユ

    オードリーは、チェックのシャツのボタンをかけずに、カシュクールスタイル(着物のように打ち合わせで身体に巻きつけてフィットさせるトップの着方)で着ている。このスタイルはバレエの稽古着としての着方の影響なのでしょうか?オードリーがショートパンツを履くと、そのサブリナカットによって、少年のようなでありながら、少女のようでもあるという性の境界線を振り子のように揺れる感じに包まれます。それはまさにアンドロギュヌスの魅力です。ゆえにこのスタイルは別名「美少年ルック」です。

    ファッション・アイコンとは何かを教えてくれる人。それが、オードリー・ヘプバーンです。スーツを着ると洗練されたパリジェンヌになり、ドレスを着れば、上流階級の誰よりもエレガントなシンデレラになる。そして、ショートパンツを履くと、アンドロギュヌスになる。ファッション・アイコンとは、ただやみくもにラグジュアリー・ブランドを身に付ける人のことを指すのではなく、ファッションの持つ力を示してくれる人のことを指すのです。オードリーが、一着服を選ぶのに、最低1~2時間かけたと言います。本当にファッションを愛する人は、よく思考する人でもあるのです。

    だからこそ、ジバンシィの服を含めて、彼女は、撮影等で使った衣装に関しても、ギャラの中に衣装の購入も含むという契約の形で、ただで貰う事は絶対にしない人でした。ある人が彼女に尋ねました。「あなたならジバンシィにただで服を作ってもらえるでしょ?」と。その問いに対し、オードリーはこう答えました。「ユベールは、私の大切な人です。だから私はお金を払って、彼の仕事に敬意を払いたいのです」と。



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