オードリー・ヘプバーン

オードリー・ヘプバーン10 『ティファニーで朝食を』1(4ページ)

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作品名:ティファニーで朝食を Breakfast at Tiffany’s(1961)
監督:ブレイク・エドワーズ
衣装:ユベール・ド・ジバンシィ/イーディス・ヘッド/ポーリーン・トリジェール
出演者:オードリー・ヘプバーン/ジョージ・ペパード/パトリシア・ニール/ミッキー・ルーニー/マーティン・バルサム



オードリー・ヘプバーンの1960年代

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シガレットホルダーがこれほど似合う人もいない。

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ティファニーによってオードリーが輝いているのではなく、オードリーによって、ティファニーがより輝いている。

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後姿のドレスとジュエリーのラインの調和が素晴らしいです。

もはやオードリー・ヘプバーンのような人はいない。悲しいことだ。オードリーはファッションに影響を与えた。今はファッションに影響力を持つ人は音楽界にいる。マドンナだ。・・・今のスターは、次々とデザイナーを替えるようだ。ひとつのスタイルにあまりこだわりたがらない。・・・映画の中では自由に変えられるが、実生活の中では自分自身でいるしかない。オードリーはいつもジバンシィを着ていた。彼女とジバンシィは60年代のエレガンスを象徴していた。『ティファニーで朝食を』はファッションと映画スターの完璧な結合だと思うよ。現代にはそういうものはない。・・・スターはひとつのスタイルをもたなきゃいかん。いつもデザイナーを替えてばかりいるスターは、自分の外見に対するイメージをきちんともっていないということになる。

ジャンニ・ヴェルサーチ、1997年のインタビュー。

1950年代のオードリー・ヘプバーン(1929-1993)のイメージは、プリンセス、パリモードが最も似合うハリウッド女優、ファッションモデルでした。1959年に30歳になろうとしていたオードリーは、色々な役柄にチャレンジしたいと考えました。そして、まず最初に『尼僧物語』で尼僧を演じ、翌年(1960年)には『許されざる者』で初めての西部劇に出演します。

そして、1961年『ティファニーで朝食を』に出演することになります。原作では、主人公のホリー・ゴライトリーは、自由奔放に、周囲に迷惑をかけながら、享楽的な生活を送る19歳の娼婦です。そんな役柄を、自由奔放な19歳の美女(夫との再婚をした時は、14歳で、彼の前妻が死んだのは1955年であることから推測)という風に、娼婦色は匂わす程度にしています。かつて、テキサスの牧場を持つ年配の獣医と結婚していましたが家出をし、カリフォルニアで女優としてスカウトされるも、そこからも逃げ出し、ニューヨークで高級娼婦として、パーティー三昧の暮らしをしています。

この役柄は、今までのオードリーのイメージとはかけ離れた役柄でした(いいえ、ハリウッドにおいて今まで存在しない女性像でした)。まさにこの作品により、パリだけでなく、ニューヨークにおいても洗練された都会の美女であるというというオードリーのイメージが創り上げられました。この作品により、オードリーの60年代ははじまったのです。そして、この作品により、パリモードが、ニューヨーク(=世界の各大都市)へ、はっきりと溶け込み、ファッション文化の大衆化は加速することになったのでした。



チェンジ・エイジングのすすめ

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ティファニーのイメージさえも変えてしまうオードリー。

タイムレスな輝きではなく、今の時代には存在しない輝き。

私はホリー・ゴライトリーのようではないけれど、彼女を〝演じる〟ことは出来ると思っています。この役柄が私にとって挑戦になることはわかっていますが、それを望んでいました。この役をやることでかなりのリスクを冒すんじゃないかということは、ずっと考えていました。もうちょっと突飛な感じが出せればよかったかもしれません。でも当時は母親になったばかりで、あれでも私としてはできるだけワイルドにしようと思ってやっていたんです。

オードリー・ヘプバーン

アンチエイジングという言葉が一般的になり約10数年が経とうとしています。年を取ることに抗う努力をするという意味なのですが、「不死身になって死ぬ」ことが出来ないように、永遠の美を保とうと考えることなど無駄なことも明確な事実です。10数年経つと真実は見えてきます。その間、アンチエイジングの言葉に踊らされた人々は、フランケンシュタインのようになりました。特に美容整形外科の関係者の写真を10人も並べてみると、これはアンチエイジングではなく、ロストエイジングだなと実感させます。

一方、20代でも美容整形に走る人々が増加しました。そして、その結果、その資金を稼ぐために風俗業に従事し、一時のためだった風俗業が、その顔の造形の異様さにより、もはや一般社会へ戻ることが出来なくなり、結婚という逃げ道も塞がれ、見せかけのプラスチック・ビューティーは手に入れたが、している仕事は「風俗」になってしまっている人が増えています。

20代にして「より若く」見えること(風俗業にとってもその方がプラスになる)を価値観に生きている人にとって、恋愛は非常に未熟なものとなり、精神的に傷つきやすくなり、正常な美の判断も出来ないままに、更なる美容整形により、急速に加齢する道へと突き進んでいます。

もうそろそろ、アンチエイジングではなく、魅力的に年を重ねていくという概念(チェンジ・エイジング)にシフトしていくべきではないでしょうか?「綺麗なママは好きですか?」ではありませんが、いつまでも表面的な美にだけ夢中になって生きている人は、若々しいというよりも、痛々しくなります。

オードリー・ヘプバーンは、30歳を越えたときに、色々な役柄を演じることに挑戦したいと考えました。自分の年に相応しい、その時にしか出来ない役柄があるはずだと考えました。彼女にとって、ホリーという19歳の娘の役柄(原作にはホリーについて「十六歳から三十歳のどの年齢と言われても不思議ではない」と書かれている)こそ、30過ぎの女性の洗練によって、「新しい女性像」に光と影を生み出すことが出来るだろうと考えたのでした。光と影の存在が、その役柄に生命力を与え、60年代を超越したアンチエイジングなファッション・アイコンを生み出したのでした。



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