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【エルメス】テール ドゥ エルメス オー ジヴレー(クリスティーヌ・ナジェル)

エルメス
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テール ドゥ エルメス オー ジヴレー

原名:Terre d’Hermes Eau Givree
種類:オード・パルファム
ブランド:エルメス
調香師:クリスティーヌ・ナジェル
発表年:2022年
対象性別:男性
価格:50ml/13,860円、100ml/19,030円
公式ホームページ:エルメス

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「テール ドゥ エルメス」新たなる希望

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20世紀にエルメスのメンズ・フレグランスの歴史を築き上げた香りは二つありました。1970年の「エキパージュ」と1986年の「ベラミ」です。しかし、エルメスはその後、20年間、メンズ・フレグランスのヒット作を生み出すことが出来ませんでした。

そんな中、2004年にエルメス史上初の専属調香師になったジャン=クロード・エレナが、2006年に、エルメスの新たなシグネチャーとなるメンズ・フレグランス「テール ドゥ エルメス」を誕生させたのでした。

「テール ドゥ エルメス」とは、フランス語で「エルメスの大地」の意味です。この香りは、エレナにとって「地中海の庭」「ナイルの庭」、そして、5作発表していた「エルメッセンス」の次に発売された作品でした。さらに「オー デ メルヴェイユ」(2004年)と対を成すフレグランスの位置づけも与えられた香りでした。

イソEスーパーを世界中に広めたこの香りは、メンズ・フレグランスにウッディ革命を起こし、史上最高のベチバー/グレープフルーツ・フレグランスとして、現在に至るまで確固たる地位を確立しています。

そんな中、2014年3月にクリスティーヌ・ナジェルがエルメスに入社し、エレナの下で二年間の引継ぎ期間を経て、2016年1月に二代目専属調香師に就任しました。そして、彼女は後継者として、自分自身も愛するこの香りのフランカーを生み出したいと考たのでした。

それは彼女が自分自身のエルメスのメンズ・フレグランスを生み出すという〝恐ろしく高い山〟に到達するために、まず最初に、エレナが生み出したエルメス・メンズ・フレグランスの金字塔の精神を理解しないといけないという強い使命感からでもありました。

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序章:テール ドゥ エルメス オー インテンス ベチバー

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かくして、2018年に誕生したのが「テール ドゥ エルメス オー インテンス ベチバー」でした。日本では発売されなかった〝クリスティーヌのテール ドゥ エルメス〟は、弾けるグレープフルーツとハーバルな華北山椒が遭遇し生まれる、きらめく閃光と共に、身が引き締まるジューシーな苦味を肌の上に広がらせてくれるようにしてはじまります。

すぐにレモンが加わり、新鮮な酸味が溶け込んでゆきます。そして、そのレモンに導かれるように、アーシィーでありながら透き通るようにフレッシュなベチバーが、ソーピィーなゼラニウムに支えられながら力強く現れるのです。

やがて、甘やかなアンバーウッドとオリバナムに、低濃度のイソEスーパーが加わり、大地を浮遊するように、夕陽にうっとり温められていくような肌の余韻に包まれてゆきます。


トップノート:ベルガモット、グレープフルーツ、レモン
ミドルノート:ゼラニウム、華北山椒
ラストノート:パチョリ、ベチバー、オリバナム、アンバーウッド

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そして、新たなる伝説:テール ドゥ エルメス オー ジヴレー

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この香りは大地に必要不可欠な〝霜〟や〝氷〟が競演した香りです。オリジナル作品について考えるとき、私が最初に思い浮かべるのは〝赤い大地、暖かい野生〟です。それはとても美しいものです。

ですがある時、溶岩と霜、火と氷が共存するアイスランドの風景を見たとき、その大地の上に霜が降りている光景に感動したのです。なぜなら、霜は生きているからです。霜は地球を守り、それが溶けることで土壌に栄養を与え、地球を再生させるのです。

クリスティーヌ・ナジェル

この新しい創造の中で、私は〝新鮮さ〟と〝軽やかさ〟は同義語であるという既成概念に挑戦したいと思いました。氷に覆われた大地が持つ強烈な瑞々しさと、人間にとって第一の再生エネルギーの源であるこの2つの要素(氷と大地)の融合を表現したかったのです。

クリスティーヌ・ナジェル

2021年にクリスティーヌ・ナジェルは、エルメスにおける念願のオリジナルのメンズ・フレグランス「H24」を誕生させました。そして、その翌年の2022年に〝The Heat of Ice=氷に秘められた熱〟をテーマに生み出されたのがこの「テール ドゥ エルメス オー ジヴレー」です(6月3日より日本で発売)。この香りによって「テール ドゥ エルメス」は完全にジェンダーの壁を突き破ったと言って良いでしょう。

2014年にジャン=クロード・エレナにより調香され、人気を博した「テール ドゥ エルメス オー トレ フレッシュ」の中に含まれている二つの合成香料(ヒドロキシメチルペンチルシクロヘキセンカルボキシアルデヒドとリリアール)が、EUの規制により、2021年8月をもって使用してはいけないようになったため販売できなくなりました。

「オー ジヴレー」には、この失われた人気のフランカーの後継モデルとしての役割も期待されていました。

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あまりの冷たさに肌が焼けるような〝エルメスの新感覚〟

この香りを創造するにあたって最初に考えたことは、何か新しい方法でフレッシュさを伝えられないかということでした。そして、シトロンの持つ潜在能力を引き出してみようと思いました。

レモンほどシャープではなくエレガントで、ジュニパーベリーのような他のノートと組み合わせると、フレッシュでありながら力強い空気を生み出してくれます。そこにティムットペッパーを加えることにより、氷のような、霜のようなシャリシャリ感を与えることに成功したのでした。

クリスティーヌ・ナジェル

母なる大地に流れる小川の浅瀬が少しずつ凍っていくように、大地にも真っ白な霜が覆い尽くしてゆく。そんな冬の到来と、やがて来る、春の訪れ=氷結した大地が解けてゆく。そんな眠りにつく大地の瞬間と、目覚める大地の瞬間を、〝あまりの冷たさに、肌が焼けるような感覚〟としてひとつなぎにしたのがこの「オー ジヴレー」です。

〝エルメスの氷結〟は、シャーベットのようにサクサクとしたシトロンの香りからはじまります。そこに、透き通るようにビターでハーバルなジュニパーベリーが注ぎ込まれてゆくのです。

クリスティーヌがジュニパーベリーをこの香りの中心に据え、通常香水の中でほんの少ししか使われないこの香料を遥かに大量に使用したのは、家族の集まりで6人の息子達が、ジンのカクテルを好むことに気づいたことがきっかけでした。その時に「若者にとって楽しい味」だと知ったのでした。

すぐに、グレープフルーツのようにフルーティでありながら複雑な甘さを持ち、それでいてピリッとスパイシーなティムットペッパーの力強さが加わり、香りはもっとも冷たい地点に到達します(もしかしたらナジェルが敬愛する〝野菜の魔術師〟アラン・パッサールにこのペッパーの存在を教えられたのかもしれません)。

氷の振動が、シトラスとハーブに思いがけない物質的な融合をもたらし、逆説的な全体の調和を肌の上に生み出していくのです。とても新鮮でいまだかつて体験したことがないような至純至高のグレープフルーツのようなシトロンがそこにいます。

やがて、静かに温かいミネラルノートがすべてを解かしていくように広がってゆき、今まで見えなかった未知の領域が、アーシィーなベチバーと柔らかなシダーと共に、素肌の中の眠りから目を覚ましてゆくのです。

最後まで存在する凍てつくような香りの感覚が、大地の温もりと見事に調和することにより、フレッシュ=儚いという既成概念を見事に乗り越え、フレッシュであっても、温もりとも共存できる強さと驚きに満ちたものであるということを教えてくれるのです。

この香りはフランカーではありません。私はフランカーという言葉自体、好きではありません。私はオリジナルの処方をとても尊敬しています。そして、香り自体も愛しており、とても強い個性を持つ香りであることを知っています。

ですから、この香りに取り組むときは、その精神、構造、世界観を尊重しながら、別の強さを与えたい、つまりは、本格的なクリエーションを行いたいと考えたのでした。ほんの少しのバリエーションを与えるだけでは十分ではないのです。だから、もはやフランカーを作る調香で生み出した香りではないのです。

クリスティーヌ・ナジェル

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ボトルの底にHが施されたフィリップ・ムケにより生み出されたオリジナル・ボトルは、氷に覆われた大地をイメージしたフロスト加工を施し、まるで氷を切り出したかのようなピュアで清冽なプロポーションです。

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香水データ

香水名:テール ドゥ エルメス オー ジヴレー
原名:Terre d’Hermes Eau Givree
種類:オード・パルファム
ブランド:エルメス
調香師:クリスティーヌ・ナジェル
発表年:2022年
対象性別:男性
価格:50ml/13,860円、100ml/19,030円
公式ホームページ:エルメス


トップノート:シトロン(セドラ)
ミドルノート:ジュニパーベリー、ティムットペッパー
ラストノート:ウッディノート、ミネラルノート

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