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エキパージュ (ギ・ロベール)

    香水名:エキパージュ Equipage オード・トワレ
    ブランド:エルメス
    調香師:ギ・ロベール
    発表年:1970年
    対象性別:男性
    価格:100ml/15,660円
    公式ホームページ:エルメス






    ★★★★☆ スモーキーウッド

    エキパージュは名調香師で、学者で、コックであり、アマチュアのジャズピアニストでもあるギ・ロベールにより1970年に作られた。同じく彼の作品である「ムッシュ・ロシャス」が発売された1年後であり、まったく同じスタイルだった。どれだけ時代が変わったことか。ロシャス側から「冷たいパイプ」の匂いがする香水を作るように依頼されたのは明らかであり、実際彼も煙臭いウッドとバルサムを使った。エキパージュはピート香のシングルモルトウイスキーの製法に似ているが、こちらのほうが温かく、豊かで落ち着いている。使い慣らされた男性用香水のスタイルで卓越した例だ。静かで、ややもつれ、道楽に農業をする上流人の優雅さが漂っている。しかも無精ひげが触れるくらい近寄ったときにのみほのかに香る。この驚きを台無しにしなかったことでエルメスに満点だ。― ルカ・トゥリン

    『「匂いの帝王」が五つ星で評価する世界香水ガイドⅡ』ルカ・トゥリン/タニア・サンチェス 原書房

    エキパージュとは、心の通い合ったもののみが知る愛される香りといってもよいだろう。ジャスミン、ローズのエッセンスに、樹木の根、バニラ、モッシー、レザー、スパイスのシプレータイプの香調は、その甘すぎず、きつくなく、ちょっぴりとスパイシーで、刈りたての新鮮な葉を想い出させ、香りにうつる男のひそかな想いが秘められているようである。

    『世界の香水と化粧品物語』平田満男(1982年)

    トップノート:アルデヒド、オレンジ、クラリセージ、ナツメグ・フラワー、ベルガモット、ブラジリアン・ローズウッド
    ミドルノート:カーネーション、シナモン、ジャスミン、スズラン、松樹皮
    ラストノート:トンカビーン、パチョリ、ムスク、オークモス、バニラ、ベチバー

    「エキパージュ」とは「馬車、従者、乗務員」を意味するのですが、エルメスは、このフレグランスに、男性の助け合いの精神を投影しています。自己主張するばかりが能ではないことを知る、円熟期を迎えた男性に相応しい香りです。

    エルメスの最初の男性用香水としてギ・ロベールによって調香されました。アルデヒドにより加算されたスパイシーな香りからはじまり、シトラス系が渋く登場します。やがて、干し草の香りが漂い、タバコとウッディの香りが重なり合います。しかし、何よりも素晴らしいのは、決してそれらの香りの邪魔をすることはなく、ほのかに匂うカーネーションの香りの存在です。最後には、ベチバーが静かに登場して、ウッディと共にドライダウンしていきます。

    「恍惚のブルース」をリアルタイムで知っているような「昭和の男」の香り。ちなみに現在のものは1992年に再調香されたものです。



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