80年代プレイメイトルック
ロジャー・ムーアは、タニア・ロバーツの母親が自分より若いことにショックを受けたという。そして、この作品において致命的とも思えるシーンがここに登場します。こんなセクシーなナイトガウン姿でベッドに横たわる美女の誘惑に乗らずに、椅子で寝るのです。
この作品より前のロジャー・ムーアのジェームズ・ボンドの辞書にこういう事が存在したでしょうか?
世界中の青少年たちに良くも悪くも、出会った美女と全てセックスしたいというオーラを発散して、大きく生きなさいと説いてきたJBのその姿に、急激な老いを感じてしまう衝撃的な瞬間でした。ああ・・・黄金銃を持つ男ももはや過去の話なのかと・・・
ステイシー・サットン スタイル5
ナイトガウン
- シルクのミニガウン
ステイシー・サットン スタイル6
女子大生ルック
- ボーダーニット
- グレージュ・タイトスカート
- 黒のハイヒールパンプス
80年代の『13日の金曜日』や『エルム街の悪夢』なんかで主人公の女性(最後まで生き残る役柄の人)が着ていそうな優等生的なこの女子大生ファッションがとても魅力的です。でも本作ではほんの一瞬だけです。
ステイシー・サットン スタイル7
ジェダイルック
- ベージュのチュニック、ワイドスリーブ
- ベージュのタイトスカート
- グレージュのハイヒールパンプス
『スターウォーズ』でルーク・スカイウォーカーが着ていたようなチュニックをステイシーが着ています。極めて80年代ですが、ブロンドヘアの女性が白やベージュの衣装を着ると、ドレス以外は地味に写ってしまうことが多いです。このファッションは、まさにその好例です。しかも、もう一人のボンドガールは、グレイス・ジョーンズなわけですから。案の定食われてしまいました。
ステイシー・サットン スタイル8
カバーオール1
- ディッキーズのブルーのカバーオール
ステイシー・サットン スタイル9
カバーオール2
- タイトなグレーカバーオール
作品データ
作品名:007 美しき獲物たち A View to a Kill (1985)
監督:ジョン・グレン
衣装:エマ・ ポーテウス
出演者:ロジャー・ムーア/クリストファー・ウォーケン/グレイス・ジョーンズ/タニア・ロバーツ/アリソン・ドゥーディ
- 【007 美しき獲物たち】三代目ボンド=ロジャー・ムーアの最終作
- 『007 美しき獲物たち』Vol.1|ロジャー・ムーアとデュラン・デュラン
- 『007 美しき獲物たち』Vol.2|ロジャー・ムーアとルイ・ヴィトン
- 『007 美しき獲物たち』Vol.3|ロジャー・ムーアとレザーブルゾン
- 『007 美しき獲物たち』Vol.4|クリストファー・ウォーケンとカルティエ
- 『007 美しき獲物たち』Vol.5|クリストファー・ウォーケンとドルフ・ラングレン
- 『007 美しき獲物たち』Vol.6|グレイス・ジョーンズとアズディン・アライア
- 『007 美しき獲物たち』Vol.7|グレイス・ジョーンズとジャン=ポール・グード
- 『007 美しき獲物たち』Vol.8|タニア・ロバーツという悲劇のボンドガール
- 『007 美しき獲物たち』Vol.9|タニア・ロバーツの80年代プレイメイトルック
- 『007 美しき獲物たち』Vol.10|アリソン・ドゥーディと取貝麻也子