隠れファンの多いボンドガールNo.1
この作品のボンドガールは最初から最後までマリアム・ダボ(1960-)一人です。元々は『007 美しき獲物たち』のポーラ・イワノバ役のオーディションで、バーバラ・ブロッコリに注目されたことにより、ニュー・ボンド役のスクリーンテストの相手役に選ばれたことからチャンスを掴んだのですが、女優経験はこれからでした。
演技力はさておき、彼女のショートボブは80年代を象徴する東欧エレガンスそのものでした。丁度彼女の前に『スカーフェイス』(1983)のミシェル・ファイファーと『パリ、テキサス』のナスターシャ・キンスキー。そして、その後に『レオン』(1994)のナタリー・ポートマンが列なるのです。
どこかオードリー・ヘプバーンと高田みづえを足して二で割ったようなルックスであり、日本人に親近感を与える顔立ちのため隠れファンの多いボンドガールと言われています。
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小柄に見えるのですが、165cmあります。
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9歳年下の従妹オリヴィア・ダボの方が先に『キング・オブ・デストロイヤー/コナンPART2』(1984)で、大役を掴みました。
カーラ・ミロヴィ・ルック2
グレートレンチコート
- ホワイトスタンドネックセーター
- グレートレンチコート
- ブラックパンプス
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このホワイトセーターも清潔感たっぷりで、世間知らずな可憐なカーラ役にぴったりマッチしていました。
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80年代にはかなり珍しいグレーのトレンチコート。
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本当にチェロがとても上手そうな雰囲気です。
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かなりロングなトレンチコートの全体像。
1987年冬、日本でスキーブームがはじまる。
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カラーチョイスもシルエットもどこかマニッシュなのが、ショートボブのカーラに似合っています。
1987年『私をスキーに連れてって』が公開され、爆発的ヒットとなり、日本全土にスキーブーム&スキーウェアブームが到来しました。本作はそんな最中の12月19日に日本で公開されたのですが、このスキージャケットが当時注目されたかどうかは定かではありません。
しかし、今の視点から見ても、このジャケットは機能的かつマニッシュで、とても現代的です。ちなみにこのジャケットはFILAの既製品です。そして、奇しくもFILAは同年日本に上陸していました。
カーラ・ミロヴィ・ルック3
スキージャケット
- FILA、白のスキージャケット、フェイクファーの取り外し可能な襟、ライナーはオレンジ色、イタリア製
- チャコールグレーパンツ
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カーラのようなアーティスト気質の高い女性には、マニッシュなファッションがとても似合います。
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イタリア製時代のFILAは細部までしっかり作りこまれていました。
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ライナーはイエローがかったオレンジ色です。
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さぁ、ミスターボンド!私をスキーに連れてって!3日もかけて撮影されたチェロケースに乗って逃げる二人のシーン。
カーラ・ミロヴィ・ルック4
オペラ鑑賞のためのガウン
- ミッドナイトブルーベルベットオペラスタイル・コート、袖にギリシア雷文の刺繍が施され、全面に渡り、ガラスとタッセルビーズが施されている
- グレーブルーのシルクジャージー・ホルターネックドレス、ラップドレス、豪華なウエストバンド付き
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カルティエのブティックで、憧れの眼差しで豪華ガウンを見るカーラ。
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ちゃっかりボンドに購入してもらい悦に浸るカーラ嬢。
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ガウンの後ろにまで豪華に装飾が施されています。
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チェロといい、何気におねだり上手な娘なのです。
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しかし、あまり魅力的なガウンでもありませんでした。どこか年配の女性向きのデザインでした。
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エマ・ ポーテウスのデザイン画。
作品データ
作品名:007 リビング・デイライツ The Living Daylights (1987)
監督:ジョン・グレン
衣装:エマ・ ポーテウス
出演者:ティモシー・ダルトン/マリアム・ダボ/アンドレアス・ウィズニュースキー/ジェローン・クラッベ/ジョー・ドン・ベイカー