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【007 リビング・デイライツ】ティモシー・ダルトンの四代目ニュー・ボンド誕生

ジェームズ・ボンド
ジェームズ・ボンド 女性目線の男磨き
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【007 リビング・デイライツ】

The Living Daylights 三代目ジェームズ・ボンド=ロジャー・ムーアは前作『007 美しき獲物たち』において見事に有終の美を飾りました。さすがに還暦を目の前にして、世界を股にかけて活躍するプレイボーイ・スパイを演じるのは、もうこれ以上は無理でした。

かくして記念すべき15作目にして、久しぶりのニュー・ボンドの登場と相成りました。ギリギリまで決定していたピアース・ブロスナンは諸事情によりキャンセルとなり、シェイクスピア俳優ティモシー・ダルトンによる四代目ボンドの誕生です。

この作品は、1986年9月29日から1987年2月13日まで撮影され、同年6月29日に英国公開を皮切りに日本では12月19日から公開され、4000万ドルの予算に対して全世界で1億9120万ドルの売上を記録しました。

ムーア=ボンドの敵と会釈するスタイルから一転し、敵への憎悪を剥き出しにする〝危険なくらい野生的〟で〝危険を生きるニュー・ジェームズ・ボンド〟がここに登場したのでした。


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あらすじ

『007/リビング・デイライツ』日本版劇場予告編
荻昌弘・映画解説 「007は二度死ぬ」

物語はジブラルタルの英国諜報部によるNATOの演習からはじまります。二人の同僚と共に降下訓練に参加したジェームズ・ボンド(ティモシー・ダルトン)の目の前で、同僚が暗殺されてしまいます。そこには「スパイに死を」というロシア語のメッセージが残されていました。

ランドローバーの軍用トラックを奪い逃走する刺客を追いかけるボンド。トラックのルーフに飛びつき、しがみつき、死闘の末、刺客を殺害することに成功しました。壮絶なアクションと共にニュー・ボンドは登場しました。

まだ時代はソ連とアメリカの冷戦時代。東側陣営のチェコスロバキアのブラティスラヴァで、KGBのコスコフ将軍(ジェローン・クラッベ)から、ボンドの協力の下で、英国に亡命したいという要請があり、ボンドは現地入りしていました。しかし、クラシック演奏会場から亡命しようとするコスコフを狙撃しようとしている女性の姿をボンドは捉えたのでした。

その女性はチェロ奏者のカーラ・ミロヴィ(マリアム・ダボ)でした。とっさに彼女が素人であることを察知したボンドは、狙いを外しました。

一方、コスコフ将軍はその後のボンドのサポートにより、無事亡命を果たしました。そして、MI6のアジトにて、ジブラルタル事件の黒幕はKGBのプーシキン将軍(ジョン・リス=デイヴィス)であるという情報をリークしたのでした。しかし、あろうことか牛乳配達人に化けた殺し屋ネクロス(アンドレアス・ウィズニュースキー)によりコスコフは奪還されてしまうのでした。

Mからプーシキン将軍暗殺指令が出されたボンドは、事件の鍵を解くために、再びチェコスロバキアに戻り、カーラと接触するのでした。コスコフの友人だと偽る二人の前に、チェコ警察が現れ、ボンドは、カーラを連れて、ボンドカーとチェロを駆使し、オーストリアへの逃走に成功するのでした。

逃走の中、ボンドとカーラはお互いに惹かれ合い、ウィーンのプラーター公園の大観覧車でデートしているその時、ボンドへの連絡役ソーンダースから、一連の事件には国際的武器承認ウィテカー(ジョー・ドン・ベイカー)が絡んでいるという報告を受けたすぐ後、ネクロスにより彼もまた暗殺されるのでした。その近くに転がる風船には、再び「スパイに死を」の文字が・・・

仲間を殺され復讐に燃えるボンドは、プーシキンが会議のため訪問しているモロッコのタンジールに侵入し、彼を暗殺しようとするも、事の真相を知るのだった。実は、コスコフこそが、ウィテカーと結託し、全ての事件の裏で糸を引いていたのでした。

一計を弄しプーシキンを殺害したように見せかけるボンド。しかし、ボンド自身もカーラに裏切られてしまうのでした。タンジールからアフガニスタンのソ連空軍基地に空輸されるボンドは、コスコフに利用されていたことにようやく気づいたカーラの助けを借り、基地を脱出し、対ソ連抵抗組織と共に、反撃に転じるのだった。さぁ、ニュー・ボンドは復讐を果たすことが出来るのだろうか?

ファッション・シーンに与えた影響


四代目ジェームズ・ボンド=ティモシー・ダルトンは、二代目ボンド=ジョージ・レーゼンビー以上に過小評価されているジェームズ・ボンドでした。しかし、ダニエル・クレイグのリアルボンド像が絶賛されるようになってからは、そのオリジナルが彼だったという事を人々は知り、再評価されることになりました。

ファッションの観点から見ると、四代目ニュー・ボンドは、本作のためにボンドスーツを仕立てる時間がなく、既成のものが使用されていることもあり、ボンドスーツに関しては特筆すべきポイントはほとんどありません。

そのため、この作品が、ファッション・シーンに与えた影響は何一つありません。しかし、印象深いいくつかのポイントがあります。

  1. ボンドが着るKENZOのレザーブルゾン・ルック
  2. カーラのショートボブ
  3. カーラのグレーのトレンチコート

ただし、別の観点からこの作品は、ファッション的に最も重要なボンドムービーだと断言せざるを得ません。それは、歴代ボンドの中で最も芝居の出来る俳優であるティモシー・ダルトンの仕草は、ジェームズ・ボンドがするであろう(または人々がジェームズ・ボンドに求める)仕草のオンパレードだからです。

この作品こそが、ジェームズ・ボンドになりたい男性にとっての最強のマナー・バイブルと言えるのかもしれません。本当に一挙手一投足に目が離せない作品です。

作品データ

作品名:007 リビング・デイライツ The Living Daylights (1987)
監督:ジョン・グレン
衣装:エマ・ ポーテウス
出演者:ティモシー・ダルトン/マリアム・ダボ/アンドレアス・ウィズニュースキー/ジェローン・クラッベ/ジョー・ドン・ベイカー

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