イヴ・サンローラン

カトリーヌ・ドヌーヴ1 『昼顔』1(3ページ)

    作品名:昼顔 Belle de jour (1967)
    監督:ルイス・ブニュエル
    衣装:イヴ・サンローラン
    出演者:カトリーヌ・ドヌーヴ/ミシェル・ピコリ



    ヴァディムへの憎悪が、私の生のエネルギーになった。

    カトリーヌ・ドヌーヴ

    17才の時、カトリーヌ・ドヌーヴ(1943-)は、16才年上の男性と出会い恋に落ちた。その5日後には、2人はタヒチへ逃避行の旅に出ました。その男の名は、ロジェ・ヴァディム、フランスでは彼のことを「映画作りは超二流。女優作りは超一流」と言いました。ブリジッド・バルドーとジェーン・フォンダと結婚し、女優として磨き上げた、この希代のプレイボーイとの逃避行は、現代社会においては、「ロリコン中年監督が女子高生アイドルと姦通した犯罪行為!」「まだ判断能力のない女子高生の枕営業!」などという幼稚な言い回しになるのでしょう。

    私が、常々感じるのは、日本人の(特に男性の)精神的未熟さについてです。アイドルの枕営業などということを、とかく語りたがるのですが、実際の所は、若い季節に魅力的な年上の男性と接していると、仕事の付き合いが恋愛に発展しがちで、その延長線上で、その男性が恋人を優遇する=恋人も彼のために全身全霊を傾けて仕事に望むという関係がほとんどなのではないでしょうか?それが喩え、15才と45才であったとしても、恋愛は存在しえるのではないだろうか?恋愛とは、数字で線引き出来るほど単純なものではありません。

    17才で初めて男性を愛することを覚え、19才で、妊娠し、結婚を望むが、ロジェ・ヴァディムに捨てられます。この時、この男は、ジェーン・フォンダという新しい恋人を作り去っていくが、いざカトリーヌが子供を生むと、結婚を求めてきます、しかし、その時、彼女はロジェに言い放ちます。「あなたは私の中ではもう死んだ人なの」と。そして、イギリスの人気フォトグラファー、デヴィッド・ベイリーと結婚するこの逞しさ。17才の恋愛によって生まれた憎悪を力に、カトリーヌは、ロジェよりも遥かに大きな存在になっていくのです。



    この映画には音楽がありません

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    ほとんどの女性にとって一生縁のないファッションカラー。それが赤です。

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    ボタンを開けてもカッコいい、ミリタリー調。

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    監督のルイス・ブニュエルと。

    映画の中で、音がずいぶん幅を利かせる時代になっています。それは演者の演技力の弱点を補う意味での音であったり、映像に迫力を求める強迫観念の一部として音であったり、ただ静寂を恐れるがためであったりと、テレビドラマも、映画も、音、音、音に支配されています。

    この作品は、そんな今から見ると、とても新鮮に感じます。音がなくても映画は作れるんだという驚きです。いやいや、昔は色がなくても映画は作れました。100年前なんかは、声がなくても映画は作られていました。全てあることが、映画の芸術性を去勢しています。シンプルさが持つ素晴らしさと、インスタなどでアップされているポップスターのファッションは、まさに対極に位置しています。これもまた音の洪水と同じく色の洪水であり、その1つのゴールがEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)だと言うわけなのです。

    セヴリーヌ・ルック1 ブルジョワ・ファッション
    • ハーフアップのヘアスタイルに、赤のミリタリースーツ。金ボタン。Aライン。ショルダーストラップ付き。ダブルのショートレッド・アイゼンハウアー・ジャケット
    • 黒のロジェ・ヴィヴィエ




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