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【ラリック】アンクルノワール プールエル(クリスティーヌ・ナジェル)

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アンクルノワール プールエル

原名:Encre Noire pour Elle
種類:オード・パルファム
ブランド:ラリック
調香師:クリスティーヌ・ナジェル
発表年:2009年
対象性別:女性
価格:日本未発売

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女性版〝ブラックインク〟

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アール・ヌーヴォー、アール・デコの両時代にわたって活躍した伝説の装飾芸術家ルネ・ラリック(1860-1945)が1888年に創業した「ラリック」は、130年以上の歴史を誇るフランスのクリスタル・メゾンです。

1994年にラリックは、ポシェ社に売却され、ラリック一族が経営から手を引くことになります。そして、2000年に創業されたアート&フレグランス社に、2008年に売却され、ラリックグループとして今に至ります。

売却後の翌年にあたる2009年9月に「アンクルノワール プールエル」は、2006年に発売されたベチバーの傑作「アンクルノワール」(調香:ナタリー・ローソン)の女性ヴァージョンとして発売されました。〝アンクルノワール〟とは、フランス語で〝ブラックインク〟を意味します。

温かくも官能的なフローラル・ウッディ・ムスクの香りは、現エルメスの専属調香師クリスティーヌ・ナジェルにより調香されました。

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ブラックローズが、肌の上でホワイトローズに転生します。

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黒が連想させる恐怖の魅力に酔える女性に捧げられた〝女性の心の隙間に暗黒のインクを流し込む〟この香りは、太陽の光を浴びたヴァンパイアが身悶えするようなベルガモットの煌きとフリージアの苦悩からはじまります。

すぐにアンブレットシードの甘やかなムスクに救出されたフリージアはクリーミーさと共に、すべての開け放たれた窓という窓を閉め、ブラックローズを目覚めさせるのです。

ムスキーブラックローズの香りと共に〝黒いインクでさえも奪い去れぬ女性の甘い官能性〟が、妖しく艶やかに蜜を滴らせるオスマンサスを召喚するのです。ブラックローズはオスマンサスの蜜により、暗黒の中、明るい香りを放ちはじめます。

やがて、再び全開に開け放たれた窓に、アンバーとタバコのようなケファリスと円やかな(フレッシュではない)ベチバーとシダーが太陽の光=ムスクと共に注ぎ込まれ、ブラックローズは、官能的なホワイトローズへと転生し、〝暗黒の中から生まれる、真っ白に燃え尽きる妖艶さ〟をソーピィーな煌きと共に解き放ってゆくのです。

同じくブラックボトルが印象的な「ナルシソ ロドリゲス フォーハー」の姉妹のような香りとも言えます。インクボトルをイメージしたブラッククリスタルのボトルデザインが印象的です。

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香水データ

香水名:アンクルノワール プールエル
原名:Encre Noire pour Elle
種類:オード・パルファム
ブランド:ラリック
調香師:クリスティーヌ・ナジェル
発表年:2009年
対象性別:女性
価格:日本未発売


トップノート:シチリア産ベルガモット、フリージア、インドネシア産アンブレット
ミドルノート:オスマンサス、ターキッシュ・ローズ、ケファリス
ラストノート:ハイチ産ベチバー、ムスク、ヴァージニア・シダー