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トム・フォード プライベート・ブレンド・コレクション(2ページ)

    トム・フォード プライベート・ブレンド・コレクション
    Tom Ford Private Blend Collection

    ボクの香りの原点は、祖母がつけていたゲランのミツコなんだ。

    トム・フォード、「世界のスターデザイナー43 堀江瑠璃子著」

    「プライベート・ブレンド」とは、トム・フォードがグッチ、イヴ・サンローラン時代に関わってきたフレグランス・クリエイションの集大成。「もっと自由に」「もっとエレガントに」「もっともっとフレグランスに深い愛を」というトム・フォード自身のファッション・デザイナーから見たフレグランスに対する熱い想いが体現されたコレクションです。



    トム・フォードが示す21世紀の美の定義

    過去を踏まえなければ、未来に向けた新しいモノを創る事はできない。グッチの歴史は、ゴージャスな映画スターとジェット・セッターたちを抜きには語れない。僕は90年代ヴァージョンをやりたかった。

    グッチ時代のトム・フォード

    2012年10月24日に、阪急うめだ本店2階に1号店がオープンしたトム・フォード・ビューティ。2017年現在、コスメカウンターは、東京・松屋銀座、伊勢丹新宿、西武池袋、大阪・阪急うめだの4店舗のみであり、その少数精鋭振りがエクスクルーシブ感を生み出しており、トム・フォード・コスメ人気に拍車をかけています。エスティ・ローダーと提携しているコスメのフルラインの魅力は、ジル・スチュアートのような可愛らしさや、ディオール、シャネル、ジバンシィのような流麗なボトルデザインではない、マニッシュでクールなゴールドとブラックを基調とした円錐もしくは角柱のデザインが<ギリシア神話>や<エジプト王朝>を連想させ、「クールな大人のオンナを演出してくれる」コスメだという支持を集めています。

    そして、もう一つ、トム・フォード・ビューティの素晴らしさは、そのコスメ・カウンターの世界観を演出するBAの方々の制服にも反映されています。その生地は中国製ですが、トム・フォード自身がデザインした1930年代のモード色の強い制服であり、日本のファッション及びコスメ販売員の制服の中では、サン・ローラン(コスメの方ではなく)に並ぶカッコ良さです。彼女たちは、3次から4次の面接を経て雇われており(派遣社員はまた別)、ラグジュアリー・コスメの販売員の中でも、最も知識量が求められる雇用形態を取っています。そのモード感と選民意識が、ある種のお客様には、鼻につくことがあるのでしょうが、私は、そこはツンとしていて、トム・フォードのブランドのテイストに合致したオーラを出しているので、すばらしいことだと思います。


    トム・フォードが示す21世紀の美の定義とは、ある種、タマラ・ド・レンピッカの絵のイメージに近いものがあります。こんな女性が絶対につけてそうな香り。それが、プライベート・ブレンド・コレクションなのです。



    トム・フォード帝国

    ボクはセックスアピールを、リラックスしている人から感じる。人間はリラックスしていないと、絶対セクシーになれない。

    トム・フォード

    さて、トム・フォードについて少しおさらいしておきましょう。

    1962年にアメリカのテキサス州オースティンの上流階級で生まれたトムの祖母はクレージュを着るようなお洒落な美人でした。「ボクが祖母から受けた影響は計り知れない」とトムは回想しています。やがて、ニューメキシコ州サンタフェで10代を過ごし、映画俳優を目指し、ニューヨークで、スタジオ54や、アンディ・ウォーホルのファクトリーに出入りするようになります。そして、パーソンズにて建築デザインを学びました(クロエでインターンの経験)。1988年にペリー・エリスで、デザイン・ディレクターになり(同時期、マーク・ジェイコブスも在籍)、90年にはグッチのレディースウェアのデザインスタッフに加わります。そして、1994年にグッチのクリエイティブ・ディレクターに就任。

    従来のクラシック路線からセクシー・エレガンス路線に転換し、世界的なグッチブームを起こします。それは、60年代のグッチ全盛期のラインナップ以外の無駄な商品ラインナップを削減(約2万点から約5千点まで)したことと、トム・フォード自身の存在感と、マリオ・テスティーノの素晴らしい写真のイメージが生み出した爆発的なブームであり、倒産寸前だったグッチは、約10年間で10倍の売り上げを叩き出すことになります。そして、世界中の老舗ブランドが、若手のデザイナーをクリエイティブ・ディレクターに起用する流れがここから生まれたのです。

    2000年に入り、トム・フォードは、グッチが買収したイヴ・サンローランのリヴ・ゴーシュのクリエイティヴ・ディレクターも兼任することになります(この時期YSLのフレグランス「オピウム」と「M7」をヒットさせる)。そして、2004年4月退任し、グッチ時代のCEOだったドメニコ・デ・ソーレと共に2005年トム・フォードを設立します。それはメンズファッションからのスタートでした。

    2006年、トム・フォード初のフレグランスである「ブラック・オーキッド」を発売。そして、2007年、プライベート・ブレンド第一弾として、「パープル・パチョリ」を発売します。2008年以降は、『007慰めの報酬』から『007スペクター』までの3作品のジェームズ・ボンド・スーツのデザインを担当する。2011年SSよりレディース・スタート。同時にトム・フォード・ビューティもスタートし、エスティ・ローダーと提携し、今に至ります。



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