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『007/ゴールドフィンガー』Vol.7|オナー・ブラックマンのパンツ・ルック

ボンド ガール
ボンド ガール
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歴代のボンドガールは、ファッションにヒントを与えてくれる存在です。

本作はボンドガール史においても極めて特別な立ち位置を獲得しています。それはイブニング・ドレスが全く登場しないからです。

オナー・ブラックマンに至っては、一切スカートを履いているシーンが存在せず、英国の人気ドラマ『おしゃれ(秘)探偵(アベンジャーズ)』(1962-64)で売りにしていたスカートルックから見える美脚を全く見せないパンツルックに終始しています。

しかし、それはゴールドという華やかなマテリアルを扱う作品だからこそ、スクリーンがカラフルな登場人物で五月蝿くならないように配慮した結果なのです。

1964年に『おしゃれ(秘)探偵(アベンジャーズ)』で競演したパトリック・マクニーとデュエットした「キンキー・ブーツ」。リリース当時はヒットしなかったのですが、1990年突如大ヒットし、全英チャートNo.5を記録しました。おとぼけな曲調に乗せたオナー・ブラックマンのハスキー・ヴォイスが素晴らしいです。

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プッシー・ガロア・ルック2

ジョッキーパンツ・ルック
  • ブラウンのコーデュロイのジャケット、ノッチラペル
  • グレーのタートルネック
  • ベージュのハイウエストなジョッキーパンツ
  • ベージュのサイドゴアブーツ

それにしてもこのキャサリン・ヘプバーンを髣髴させるジョッキー・スタイルのカッコよさ。ファッションに影響を与えるポイントがどこまでも足首から下であることを実感させてくれます。スタイルを日々作る楽しみを実感するということは、女性に〝洗練〟の二文字を与えてくれるのです。

今こそ引用すべき媚びないアイテムであるジョッキーパンツ

薄手のセーターイン。ハイウエスト。ファッションは周る。

コーデュロイジャケットはタイムレス。

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60年代のアンドロギュヌス・アイコン

そして、最もエレガントなアンドロギュヌス・ルック。

アンドロギュヌス・スタイルの必須ポーズは、後ろ手に立つことです。

60年代にオナー・ブラックマンは、柔道を習っていました。この30代半ばからの習い事が、彼女にひとつのキャラクターを与えることになりました。

「ボンドを柔道の技で投げ飛ばす女」の役柄です。体力でも男に負けない女性を屈服させる男の浪漫。男勝りの女性が、男に抱かれて女を蘇させる瞬間。一人の人間の中の男性と女性というジェンダーが激しく転換し合うその役柄は、歴代のボンドガールの中でも秀逸です。

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プッシー・ガロア・ルック3

サッシュブラウス
  • ラベンダー色のサッシュブラウス、オープンカラー、ロングスリーブ
  • ブラウンのスリムなスエードパンツ
  • 同色のモカシンシューズ

干し草の上でボンドを誘惑するプッシー・ガロア。

よく見るととても可愛らしいモカシンシューズ。

パンツルックと豊満な胸の谷間のアンバランスなバランス。

足元にはモカシンシューズです。

サッシュブラウスにパンツスタイルの最上級コーデ。

1966年には、彼女の護身術の本がベストセラーしました。

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プッシー・ガロア・ルック4

ホワイト・スモーキング
  • 白のパンツスーツ、ノッチド・ラペル、2つボタン
  • 金のジレ、胸の谷間強調
  • 白のスウェード・ショートブーツ
  • ロレックスGMTマスター

イヴ・サンローランの1966年のスモーキング革命に先駆けて、白のスモーキング・スタイルに身を固めたオナー・ブラックマン。この作品から、ボンド・ムービーは、その時代において最高にカッコいい男女が集う映画の役割を満たすことになったのでした。

左からシャーリー・イートン、オナー・ブラックマン、タニア・マレットと3人のボンド・ガールが勢揃い。

イヴ・サンローランのスモーキングを数年先駆けしています。

彼女もまたゴールドを身に纏うボンドガールの一人でした。

ショートブーツの分かる写真。

最後にボンドと抱き合うシーンで、ロレックスGMTマスターが見えます。

ロレックスGMTマスター

作品データ

作品名:007/ゴールドフィンガー Goldfinger (1964)
監督:ガイ・ハミルトン
衣装:エルサ・フェネル
出演者:ショーン・コネリー/オナー・ブラックマン/ゲルト・フレーベ/シャーリー・イートン/タニア・マレット