イヴ・サンローラン

カトリーヌ・ドヌーヴ3 『昼顔』3(3ページ)

    作品名:昼顔 Belle de jour (1967)
    監督:ルイス・ブニュエル
    衣装:イヴ・サンローラン
    出演者:カトリーヌ・ドヌーヴ/ミシェル・ピコリ

    日本文化の素晴らしさとは、マリオのコスプレだけではない

    (私の心を高揚させるものは)今でもずっと変わらずに映画です。最近、日本の成瀬巳喜男監督の作品を何本かDVDで発見したのよ。ものすごく心がときめいたわ!もう、圧倒されてしまったの。なんという普遍性、なんという詩情、そして信じられないほどの芸術性の高さ!そこで語られているのは、人間の感情についてなのだけど、それについて登場人物のすべてが生き生きと表現しているの。これは日本映画としては珍しいことに私は思えるわ。1950年代に製作された成瀬監督の作品を同じ週に3本見たけれど、目のくらむような感動の時間だったわ。

    ヴォーグ・ニッポン 2008年3月号 カトリーヌ・ドヌーヴ

    一流になるためには、一流のものに触れ合わなければなりません。ずっと第一線で活躍する映画女優の凄味。いや、カトリーヌ・ドヌーヴという人は、もはや芸術家の域に達しているのではないでしょうか?イヴ・サンローランという芸術家に愛され、ただ美しいだけではない創造性を突き詰めた人。

    「美しいということは、色々なことを制御しないと、その美しさを発散することによって、あなたの美は、倦怠と陳腐さに包まれてしまいます」。美しい芸能人が、やがて人々から倦怠され、ツイッターやインスタで、自撮り写真自慢(=ジドリアン)に走る。それも自虐的に「ダメでしょ?このシャメ。」なんて言いながら、褒められることを欲しているその浅ましさ(そして、褒める阿呆もいるわけ)。僅か1分で作り出せる反響に身を任せるものの、その人生は守銭奴の人生にしか成りません。こういう人々が、カトリーヌ・ドヌーヴ様について語ることに対して一言、反吐が出ます。

    昼顔香水は、ゲランのシャリマーとミツコの2つでした。

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    セヴリーヌが愛用している香水は何でしょうか?

    セヴリーヌが、友人からパリに残る売春宿の存在を知った日から、彼女の中に何かが生まれました。彼女は知ってしまったのです。それは、女性にとってよくあることなのですが、危険水域を越えずにはいられない願望なのでした。売春宿で働いてみたい。その妄想が自分の心を支配し、バスルームで香水のボトルに腕が触れ、床に落下した香水の蓋が取れ、香りの水がぶちまけられます。

    そして、我に返るセヴリーヌ。「どうかしてるわ。私・・・」と。しかし、その香水が落下したとき、彼女の中で何かが壊れた瞬間なのでした。その時画面上に現れる2つの香水。落下した香水は、ゲランシャリマーのコロンです。そして、その隣にあるのが、同じくゲランのミツコです。

    亡き姉に支えられて演じきれたセヴリーヌという役柄

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    カトリーヌ・ドヌーヴの完成のため毎日メイクに2時間かける。

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    デヴィッド・ベイリー曰く、カトリーヌは、ジョークを言うのが好きな人。

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    それにしてもこのカトリーヌ・オーラは何なんでしょう。まだ23才ですよ。

    規律という言葉は私のためにある言葉ではないわ。音楽は大好き。でもクラシック音楽はほとんど聴かないの。私の大きな夢は、月に行くこと。夜、月を眺めるたびに考えるのよ。

    ヴォーグ・ニッポン 2008年3月号 カトリーヌ・ドヌーヴ

    本作は、第28回ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を獲得しました。カトリーヌ・ドヌーヴは、この作品で女優として開眼したのでした。しかし、本作の撮影終了後に、彼女の人生で存在する2つの「大きな悲しみ」のうちの1つに直面することになります(1つはフランソワ・トリュフォーの死)。最愛の姉フランソワーズ・ドルレアックの交通事故による焼死です。彼女はこの作品の撮影中、非常に神経質になっていました。その支えになってくれたのが、フランソワーズだったのです。

    演技力に自信のなかったカトリーヌは、ブニュエルの独特な演出スタイルに戸惑いを隠せませんでした。一切役者に質問をさせず、スタッフ、キャストとも会話を一切しない。ただ言葉少なめに最小限の指示をするだけ。そんな時、励ましてくれたのが、同じく女優として高い評価を受けていた姉フランソワーズだったのです。



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