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オードリー・ヘプバーンのすべて【1955】第四編|史上最高の写真

オードリー・ヘプバーン
オードリー・ヘプバーン
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エミリオ・カプリを履くオードリー・ヘプバーン




オードリー・ルック<1955年>29 ボーダーシャツ
  • ホワイトニットのボーダーシャツ(レッドストライプ)、マーク・クロス
  • エミリオ・カプリ:赤のコットンパンツ、ヘムにブラックリボン、エミリオ・プッチ、1952年SS
  • フラットシューズ

1950年代に人気を博したエミリオ・カプリと、グレース・ケリーが『裏窓』で使用した「オーバーナイトケース」で有名なマーク・クロスで販売されていたレッドストライプのホワイトニットシャツを着るオードリーが、『戦争と平和』撮影時に休憩している写真(1955年8月)が実にナチュラルで魅力的です。

ファッション・アイコンの鉄則=それは決して自撮りしないこと。そして、これみよがしでないこと。間違っても「私のスタイリングブック」なんて本を出さないこと。オードリーがタイムレスであることの理由は、まさにこれみよがしではなく、自分自身の仕事に打ち込む姿に、スタイリングが見事にマッチしているところにあるのです。

つまりはこういうことです。ファッション・アイコンとは、ファッションのための写真を、たとえ何千枚撮影しようともそこからは生まれず、生活の中から生み出された写真や映像からのみ生み出されるということなのです。

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オードリー・ヘプバーン史上最高のファッション・フォトのひとつ










オードリー・ルック<1955年>30 ライトピンクドレス
  • ライトピンク・カクテルドレス、ホワイトストライプ、ジバンシィ1955SS
  • パールブレスレット、ヴァンクリーフ&アーペル
  • クレッシェンドの白手袋
  • アイボリー・レザー・シューズ、レネ・マンシーニ1955SS

オードリー・ヘプバーンの1955年のファッション・フォトのハイライトは間違いなく、フォトグラファー・ノーマン・パーキンソンによるものでした。それは『戦争と平和』撮影時に滞在していたイタリア・ローマ郊外のアルバーノの農家において、8月にアメリカの「グラマー」誌のために撮影されました。

ローマよりオードリーが最も信頼するヘアメイク・デュオであるアルベルト&グラツィア・デ・ロッシ夫妻が招聘され作り上げられた、ハリウッド・スターとパリモードの奇跡が同居した外観を包み込むユベール・ド・ジバンシィがデザインしたカクテルドレス。

咲き乱れるピンク色の花の嵐を背景に、〝永遠の美は、まさにこうして作られる〟と説明せんがばかりに、オードリーとジバンシィのドレスは一体化し、自然と人工が生み出す美のちからを教えてくれます。それは、まるで、人工だけに夢中になっている現在のファッションシーンを嘲笑うが如しなのです。