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【エルメス】アガール エベンヌ(クリスティーヌ・ナジェル)

エルメス
©Hermès
エルメスクリスティーヌ・ナジェルブランド調香師香りの美学
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アガール エベンヌ

【特別監修】Le Chercheur de Parfum様

原名:Agar Ebene
種類:オード・トワレ
ブランド:エルメス
調香師:クリスティーヌ・ナジェル
発表年:2018年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/36,190円
公式ホームページ:エルメス

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エルメス史上初のウード・フレグランス

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2004年からスタートした、≪嗅覚の詩≫とも言える究極のエルメスのフレグランス・コレクション『エルメッセンス』の十七作目として2018年6月に発表されたのが、オリエンタル・ウッディの香り「アガール エベンヌ」です。

この時、一挙に4つの素材によるエルメッセンス5作品が発売されました(別名〝クリスティーヌのエルメッセンス〟)。

ウードを香水の中に入れるのは、エルメス的ではありません。それはお金を追う人たちがするマーケティング戦略なのです。

ジャン=クロード・エレナ、2015年(British GQにて)

エルメスの初代専属調香師ジャン=クロード・エレナは在任中「私はエルメスでは絶対にウード・フレグランスを作らないだろう」と言っていました。そんな彼の言葉から3年も経たないうちに、エルメスの二代目専属調香師となったクリスティーヌ・ナジェルは禁断の扉を開けることになります。

この香りは、1951年より始まるエルメスの香水史上初のウード・フレグランスでした。しかも、それはただのウードではない、ナジェルの冒険心と流行に左右されない断固としたエルメスのエスプリから生まれた〝奇跡のウード〟でした。

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ウード・フレグランスの歴史

©Hermès

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ラグジュアリー・フレグランスの多くは、ラベルにウードの名前が刻まれてるのですが、ウードは含まれていないか、かなり少量、もしくは低品質なものしか使われていません。

加えて、ウードはアガーの木を侵食するバクテリアによってできるのですが、自然界でほとんど見つからないため、生産者たちはアガーの木に菌を植え付けて人工栽培しています。そういった理由から、私はこの流行にのりたくないと思いました。

クリスティーヌ・ナジェル

Ebeneとは、英語でEbony、日本語で「漆黒の」を意味します。つまり、「アガール エベンヌ(Agar Ebene)」とは、「漆黒のアガー」という意味になります。

アガーとは、アガーウッドのことであり、別名ウードとも呼ばれる香木の一種です。木や葉には香りが無く、木が傷つき、内部に菌が侵入してきた際に、自分を守るために分泌する樹液を、乾燥させ熱することで独特の芳香を放ちます。

この元になる木(アガーウッド)は、大人の木になるまで約20年、樹液ができるまで50年、高品質のものになるまでに100~150年かかります。そして、ワインのように、樹齢が古ければ古いほど高濃度の樹脂を持ち、その樹脂が古ければ古いほど良質なものとされています。

そのためウードは、かなり貴重なものであり、価格も桁違いな香料です。逆に、あまりに高価なため、合成香料で代替されやすい香料でもあります。

さて、香水の世界におけるウードの歴史は、2002年にトム・フォードの指揮の下、イヴ・サンローランから発売されたM7アルベルト・モリヤスジャック・キャヴァリエ)からはじまると言われています。そして、トム・フォードから2007年に発売された「ウード ウッド」が引き金となり、2010年前後からウードは世界的な流行となり、一時期は発売される香水の8本に1本はウードの香水と言われるほどになりました。

しかし、同時に、ほとんどの香水は本物のウードを使用しておらず、ウード愛好家たちが嗅いでいるウードの香りの多くは合成香料のウードアコードである場合が多いです。

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ウードではなくアガーを使用した香り

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浸食されていないアガーの木は、暖かさを保つ軽やかなカシミアのように、バルサミックで包み込むような香りを感じさせます。

クリスティーヌ・ナジェル

一般的な流行にのることを拒む反骨精神を持つ調香師クリスティーヌ・ナジェルは、ウードではなく、アガーを使用することを考えました。つまり、まだ菌に浸食されておらず、ほとんど香りがしないと言われる部分を使うことにしたのです。

そして、これをファーバルサム(マツ科の針葉樹から採れる樹脂)の香りと組み合わせることにより、安心感・柔らかさを出し、同時に毛皮のコートで抱きしめられたときに鼻腔がくすぐられるような、それでいてパウダリーな香りを生み出したのでした。

かくして、出来上がったエルメス初のウード・フレグランスは、上質なレザーを枕に夢見心地になるような贅沢な香りからはじまります。そして、だんだんと(菌に侵されていない)怪しく黒光りするアガーが、マツの樹脂を侵蝕してゆくのです。それはまるで、悠久の時を刻む大木に抱かれているかのような温かみをもたらしてくれるのです。

この香りは、昨今流行しているウード・フレグランスとは一線を画したウード・フレグランスです。2つしか明かされていない原料は、まさに嗅覚の詩であり、嗅ぐ人に様々な情景を思い起こさせてくれるのです。

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作品データ

香水名:アガール エベンヌ
原名:Agar Ebene
種類:オード・トワレ
ブランド:エルメス
調香師:クリスティーヌ・ナジェル
発表年:2018年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/36,190円
公式ホームページ:エルメス


シングルノート:アガーウッド(沈香)、バルサムモミ

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