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ウード・ウッド (リシャール・エルパン)

    香水名:ウード・ウッド Oud Wood オード・パルファム
    ブランド:トム・フォード
    調香師:リシャール・エルパン
    発表年:2007年(日本発売2012年10月24日)
    対象性別:ユニセックス
    価格:50ml/30,240円
    販売サイト:伊勢丹オンライン





    ★★★☆☆ フレッシュ・ウッディ

    ウード、アガーウッドと呼ばれる沈香は、幾種かの貴腐菌がむしばむことで生まれ、真偽はともかく、聞いたところでは数年前にイヴ・サンローランの「M7」に使われてかなり騒がれた。真偽はともかく、というのには理由があり、たいへん高価で変動しやすい原料ということと、それを男性向けのフレグランスに使うというトレンドが、いくつかの優れた合成アガーウッド・ベースの作品とふしぎにも一致するからだ。どのような香りか?説明しがたいが、いい香りのアガーウッドには、ハニーのような甘さとウッディな新鮮さという、一風変わったコンビネーションが含まれており、どこかユニークである。少なくとも私の鼻はそういっている。私にはウード・ウッドは天然の沈香のような香りがするし、また、矛盾した既成のフレグランスという特徴を完璧にとらえていると思う。けっこう。 ― ルカ・トゥリン

    『「匂いの帝王」が五つ星で評価する世界香水ガイドⅡ』ルカ・トゥリン/タニア・サンチェス 原書房

    トップノート:ブラジリアン・ローズウッド、カルダモン、華北山椒
    ミドルノート:アガーウッド、サンダルウッド、ベティバー
    ラストノート:トンカ・ビーン、バニラ、アンバー

    トム・フォードのプライベート・ブレンド・コレクションの第一弾として発表された12種類のフレグランスの中の一本です。2007年当時、ウード(沈香)を中心に据えた香りはほとんど存在しませんでした(その奔りは、2002年のM7であり、これもトム・フォードにより仕掛けられたもの)。本作の香りはリシャール・エルパンによる調香です。

    1994年に創業したジョー・マローン(トム・フォード・ビューティと同じくエスティローダー・グループ)の「フレグランス・コンバイニング」を、ファッションのレイヤードの概念で再定義したのが、トム・フォードの香りのレーヤードの定義です。

    その本質にあるのは、ファッションの虚構性と、その虚構をエレガントにする大人の遊戯を優雅に演出する喜びです。「どんな服を着ていても、香りを纏っていても、ようは中身なんです」と力説する人に、問います。寺社の僧侶の服装とあの香りが、ユニクロと体臭(もしくは生乾きの服の匂い)にとって変わったならば、あなたはどう感じますか?そして、その人自身もそのような香りに包まれていて、どのような境地に達することが出来るのでしょうか?

    世界的にインセンス(=お香)が、人間にもたらす五感に対する作用が注目され、流行から定着の段階に到達しました。インセンスの香りの静謐さと、官能の奇妙な同居。甘ったるい香りに囲まれていると麻痺している潜在性を蘇らせてくれる〝覚醒〟の香り。本作は、トム・フォードがブータンの寺院で出会った香りをフレグランスにしたものです。



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