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【トム フォード】プラム ジャポネ(ヤン・ヴァスニエ)

トム・フォード
©TOM FORD
トム・フォードブランドヤン・ヴァスニエ調香師香りの美学
この記事は約3分で読めます。

プラム ジャポネ

原名:Plum Japonais
種類:オード・パルファム
ブランド:トム・フォード
調香師:ヤン・ヴァスニエ
発表年:2013年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/30,800円

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トム・フォードが梅干を食べる姿・・・

©TOM FORD

アジアのエキゾチックなテイストは、それが多文化の美と融合したときに、予想もつかない美を導き出してくれます。

私にとってこれはプライベート ブレンドの真髄のようなコレクションです。

トム・フォード

トム・フォードプライベート ブレンド コレクションから2013年に発売された『アトリエ・ドリアン(Atelier d’Orient)コレクション』の4種類(「フルール ド シーヌ」「シャンハイ リリー」「リーヴ ダンブル」)のうちのひとつとして発売されました。

「プラム ジャポネ」は、「日本の梅」からインスパイアされたエキゾチックな香りです。ヤン・ヴァスニエにより調香されました。この香りが実に風変わりなのは、トム・フォードが「シルクロードに実る日本の梅の香り」を作って欲しいという依頼のためでした。

その依頼は、まさにトム・フォードが箸を使って、畳の上に正座し、梅干を食べる姿が想像できないくらい、非現実的なものでした。

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ゴッホの描いた油絵の梅の香り

ゴッホ「花咲く梅の木」1887年

まず最初にオリエント(東方)を象徴する3つのスパイス(カルダモン、サフラン、シナモン)に蜂蜜のような甘いイモーテルが溶け合うようなトップノートからはじまります。

すぐにさわやかな甘さと酸味とダークなニュアンスを併せ持つ梅(プラム)が登場し、香りをスパイシーからフルーティーへと方向転換させます。この香りのテーマである日本を象徴する素材と異文化の素材の〝香りの異文化交流〟がはじまります。

そこにスモーキーなアガーウッドとベンゾインが、サワラとブレンドされ、さらに梅酒が加わり、絶妙な梅の香りのするお香に包まれていきます。

そして、ドライダウンにおいて、トム・フォードが描き出したかった梅の木が、歌川広重の浮世絵ではなく、ゴッホが模写した油絵であることを知るのです。力強いアンバーとバニラ、バルサムモミ(樹液)により、梅は木の香りと共に、欧米人向けの和菓子のような甘さを伴ったドライダウンへと導かれていくのです。

この香りは、まさに非現実的な日本の和の香りなのです。それは祇園の花魁道中、もしくは、大奥で催される梅見園遊会の香りとでも申しましょうか、幻の日本の官能の香りがします。

いかにも和風な香りを着物と組み合わせるのも良いのですが、こういった変化球な和の香りを着物と組み合わせるのも、大人の女性の遊び心があって楽しいものです。

最後にこの香りのテーマは「香りは嘘をつきます」です。そして、その香りに導かれてあなたの心も、その嘘の世界に飛び込んでいくのです。欧米人が妄想するジャパニーズ・ビューティーを体現してやろうじゃないかと、腕まくりする香りなのです。

ちなみに2019年に「ロストチェリー」発売にあたり、この作品を廃盤にするか否かという議題がトム・フォードの中で挙がったのですが、無事、生き残りました。

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香水データ

香水名:プラム ジャポネ
原名:Plum Japonais
種類:オード・パルファム
ブランド:トム・フォード
調香師:ヤン・ヴァスニエ
発表年:2013年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/30,800円


トップノート:サフラン、ラオス産シナモン
ミドルノート:ジャパニーズ・プラム、梅、イモーテル、カメリア(椿)、リキュール、サワラ
ラストノート:アガーウッド、アンバー、ラオス産ベンゾイン、もみ、バニラ

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