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【ケンゾー】サマー バイ ケンゾー(アルベルト・モリヤス)

ケンゾー
©KENZO PARFUMS
ケンゾー
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サマー バイ ケンゾー

原名:Summer by Kenzo
種類:オード・パルファム
ブランド:ケンゾー KENZO
調香師:アルベルト・モリヤス
発表年:2005年
対象性別:女性
価格:不明

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幻のミモザの名香

©KENZO PARFUMS

いまだかつて、太陽の光とミモザの香りをここまで美しく可憐に結びつけた香りが存在したでしょうか。「サマー バイ ケンゾー」は、2005年に、KENZOの創立者・高田賢三(1939-2020)が引退するにあたり、ケンゾー・パルファムのクリエイティブ・ディレクターに就任したパトリック・グエージのプロデュースにより、アルベルト・モリヤスが調香した香りです。

きらめく太陽の下、輝く草原の真ん中でレモネードを飲むような、新鮮なベルガモットとレモンの光を辿ってゆくと、そこに満開の黄色いミモザが咲き乱れるています。そんな甘くもクリーミーな愛らしい香りからこの香りははじまります。

すぐに、パウダリーなヴァイオレットが官能的な一面をちらつかせながら、スズランとジャスミン、フリージアといったホワイトフローラルブーケがミモザに明るい花々の輝きを与えてゆきます。

やがて、優しく注がれるアーモンドミルクとミモザは溶け込んでゆき、ムスクとアンバーが温かく肌を引き寄せるように包み込んでゆきます。

アーモンドミルクが日焼け止めオイルのようなニュアンスを生み出しながらも、安易に常夏の太陽の下、白い砂浜に横たわる小麦肌の美女を連想させないのは、新鮮で淡いミモザが生み出すお花畑で寝転んでいるようなニュアンスによるものです。

大袈裟な香りは一切存在しない世界の香りです。ほのかな甘さとクリーミーさと香ばしさがミルキーなフレッシュミモザの煌きの中にメランコリーな夢心地を生み出しているのです。

もしこの香りのミモザソープが存在したら爆発的に売れるのではないでしょうか?

今再販されたら、ゲランの「シャンゼリゼ」やルイ・ヴィトンの「ウール ダプサンス」と双璧を成すだろう〝幻のミモザの名香〟です。

タニア・サンチェスは『世界香水ガイド』で、「サマー バイ ケンゾー」を「ミルキーミモザ」と呼び、「長く持続しない。ミルクとパウダーの香りのフローラルに、ほんのりとピーナッツの香り。淡くメランコリーな一風変わった香りだ。」と3つ星(5段階評価)の評価をつけています。

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香水データ

香水名:サマー バイ ケンゾー
原名:Summer by Kenzo
種類:オード・パルファム
ブランド:ケンゾー KENZO
調香師:アルベルト・モリヤス
発表年:2005年
対象性別:女性
価格:不明


トップノート:レモン、ベルガモット
ミドルノート:ミモザ、アーモンドミルク、スズラン、ヴァイオレット、フリージア、ジャスミン
ラストノート:ムスク、レモン、アンバー、ウッディノート、スティラックス、シダー