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【グタール】ル ミモザ(カミーユ・グタール/イザベル・ドワイヤン)

アニック・グタール
©Goutal Paris
アニック・グタール
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ル ミモザ

原名:Le Mimosa
種類:オード・トワレ
ブランド:グタール
調香師:カミーユ・グタール、イザベル・ドワイヤン
発表年:2011年
対象性別:女性
価格:50ml/12,600円、100ml/17,850円

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〝太陽に愛される花〟ミモザの香り

©Goutal Paris

私たちは一年半かけてこの香りを作りました。元々は、ずっと昔にカミーユの母アニックと(二人のお気に入りの花でもある)ミモザの香りを作ってみたいねと話していたのですが、その時は、他の香りのアイデアを優先したため実現しませんでした。そして、ようやくカミーユと共に、この念願のミモザが生み出されたのでした。

イザベル・ドワイヤン

2011年4月にグタールより限定発売された「ル ミモザ」は、『レ ソリフローレ』コレクションのひとつとして発売されました(2012年2月15日にも再度限定発売された)。カミーユ・グタールイザベル・ドワイヤンにより調香されたこの香りは、二人にとって、共に少女時代に深い想い出があるミモザに焦点を当てた香りでした。

〝太陽に愛される花〟ミモザ。太陽の光に酔いながら、地中海から吹く風に揺れ、黄色く輝くように咲き誇るこの球体の綿毛のような花には、ふわりと空を飛ぶことが出来そうな妄想を抱かせるもわ~んとした蜂蜜のような甘さがあります。

そんなミモザの〝喜びの歌〟とも言えるこの香り「ル ミモザ」は、アクアティックなメロンとキューカンバーの涼しげな香りに導かれ、フレッシュフルーティなピーチが円やかに広がっていくようにしてはじまります。

このオープニングからミドルにかけてのピーチの香りの移り変わりが、後述するカミーユ・グタールの最愛の香りを想い出させます。

すぐにビターグリーンなアクセントを湛えたピーチに、アニスが加わり、より甘くスパイシーな側面が生み出されていく中、グラース産のミモザ・アブソリュートが、花蜜のように軽やかな甘さを解き放ってゆきます。

そして、だんだんとパウダリーなフィレンツェ産アイリスが、ピーチとミモザに、幻想的なエアリー感を与えてゆく一方で、甘いムスクとクリーミーなサンダルウッドが、まさに〝太陽に愛される花〟を体現するように、かつてない輝きに満ちたミルキーな光で包み込んでくれるのです。

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ミモザのグリーンとフルーツの側面を輝かせた香り

©Christian Dior

私は他のミモザの香りは、ラルチザンの「私のミモザ」以外は嗅いだ事がありません。それは私がアン・フリッポの作品が大好きだからこのミモザだけはよく知っているのです。それ以外はミモザの花束以外はミモザの香りを知りません。

一般的にフレグランスにおけるミモザは、少し粉っぽくて古めかしい感じがすると思います。なので、私たちはミモザの花のフルーティな側面に焦点を当ててみようと思いました。この香りからがよりグリーンでフルーティなのはそのためです。そして、メロンとピーチも感じさせるのです。

イザベル・ドワイヤン

ミモザのソリフロールというよりは、母アニック・グタールがかつてカミーユのために作ったある香りを想い出させます。

その香りとは、ムスクに温められたピーチがローズと結びつき愛を語りかける「プチシェリー」です。この香りのローズをミモザに置き換えたとも言えるこの香りは、ピーチをベリーニに置き換えたようでもあり、ドライダウンは、レモンマカロンのような円やかなミルキーミモザの香りの余韻となります。

それはエレガントな大人の女性が、太陽の眩しさに、ふと俯いた時に見せる無邪気な少女のような横顔のようです。そして、もし男性がこの香りを身にまとう女性に遭遇したら、包容力を示したくなる夢のような香りとも言えます。

〝太陽に愛されるミモザの香り〟それは〝太陽のような男性に愛される女性の香り〟なのかも知れません。

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香水データ

香水名:ル ミモザ
原名:Le Mimosa
種類:オード・トワレ
ブランド:グタール
調香師:カミーユ・グタール、イザベル・ドワイヤン
発表年:2011年
対象性別:女性
価格:50ml/12,600円、100ml/17,850円


トップノート:ミモザ、グリーンノート、アニス、アイリス
ミドルノート:ピーチ
ラストノート:ムスク、サンダルウッド