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【ゲラン】プリュ ク ジャメ(ジャン=ポール・ゲラン)

ゲラン
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プリュ ク ジャメ

原名:Plus Que Jamais
種類:オード・パルファム
ブランド:ゲラン
調香師:ジャン=ポール・ゲラン
発表年:2005年
対象性別:女性
価格:125ml/27,300円

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ゲランの、幻の「今まで以上に」の香り

©GUERLAIN

プリュ ク ジャメ」=「今まで以上に」「かつてないほど」という名のこの香りは、2005年、パリ・シャンゼリゼ通り68番地のゲラン本店のリニューアルオープンを記念して、60ml/300ユーロで限定発売されました。

時のクリエイティブ・ディレクター、シルヴェーヌ・ ドゥラクルトがプロデュースし、四代目調香師ジャン=ポール・ゲランにより生み出された香りです。

21世紀のゲランが到達した〝過去と未来の架け橋の香り〟とも言える、クラシカルなパウダリーとモダンフローラルの見事な調和の中に、ゲルリナーデの刻印が押されている香りなのですが、限定版故に、今では〝ゲランの幻の幽香〟のひとつに数え上げられています。

その幽玄さは、まさにファンファーレのように、そして、時に警笛のような香りを放つベルガモットからはじまります。この独特なベルガモットの煌びやかさはアルデハイドとのブレンドによるものです。

すぐに立ち昇るイランイランとネロリが、ビロードのようなアイリスに呼び覚まされた、トンカビーンとバニラのベースに見事に溶け合い、乳白の液体の中から淡水真珠が浮き上がるような非日常的な優美を演出してくれます。甘さとパウダリーさと苦味が絶妙に絡み合う花々が謡うような香りに包まれていきます。

そこにローズとジャスミンが到来し、秘密の銅鑼の音が鳴り響きます。まさに眠っていた魔物が目を覚ましたかのように、言葉の領域を超えた〝香りの神秘=ゲランの歴史〟であるゲルリナーデの重奏が肌の表面からあなたの脳髄の奥深くまで浸透していくのです。

最上級の香りは、肌を高級肌に変え、同時に、女性の本能を呼び覚ますということにおいて、この香りは、間違いなく〝香りのイブニングドレス〟と呼ぶに値する香りです。

ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「プリュ ク ジャメ」を「失望のシプレ」と呼び、「ゲランのそれまでのテーマのすべてを取りまとめたものであり、祝ったものだと聞いている。私には少しばかり臨死体験のように思えた。なにしろ自社の生命が、鼻の前でまざまざと蘇るのだから。私は最悪の状況を覚悟したが、予想は外れた。」

「プリュ ク ジャメは、旋律が美しいというよりは交響曲で、イヴ・サンローランの「イグレック」もしくはヴァン・クリーフ・アーペルの「ファースト」といった壮大なフランス調であり、そして感動的でとてもエレガントだったこともある。全体のトーンは青臭いフローラル・シプレで、この種の多くの作品と同じように、絹に絹を重ねたような、すこしばかり不快な鼻につく香りがする。」

「ゲランの古い年代の作品で思い出したのは、唯一「ジャルダン バガテール」だったが、いちばんゲランらしからぬ香りだった。しかし、ジャルダン バガテールが少しばかり毒々しかったのに対して、プリュ ク ジャメは非常に洗練されていて、素通りできないシックな秋の流行を思わせる。」と4つ星(5段階評価)の評価をつけています。

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香水データ

香水名:プリュ ク ジャメ
原名:Plus Que Jamais
種類:オード・パルファム
ブランド:ゲラン
調香師:ジャン=ポール・ゲラン
発表年:2005年
対象性別:女性
価格:不明


トップノート:イランイラン、アルデヒド、ベルガモット、チュニジア産ネロリ
ミドルノート:アイリス、ローズ、ジャスミン
ラストノート:アンバー、バニラ、トンカビーン、ベチバー、タバコ