エヴァ・グリーンは二度スクリーン・テストを受けました
当初、ヴェスパー・リンド役には、アンジェリーナ・ジョリーやナオミ・ワッツ、スカーレット・ヨハンソン、シャーリーズ・セロンが想定されていました。そして、キーラ・ナイトレイもスクリーン・テストを受けたのですが、「若すぎる」と判断されました。
キャスティングは難航を極め、エヴァ・グリーンもスクリーン・テストを打診されるのですが、ボンド・ガールに対する抵抗感があり引き受けませんでした。
私が一番興味のない役柄、それは主人公のガールフレンドを演じることなの。本当に退屈以外の何者でもありません。女優じゃなくても美人だったら出来る役です。私は、勇敢さや複雑さを伴った役柄にだけ興味があります。
エヴァ・グリーン
やがて送られてきた脚本を読み、ただのボンド・ガールの役柄ではないと判断したエヴァは、愛犬だけを連れて、単身プラハに行き、スクリーン・テストを受けました。
しかし、結論は保留となり、エヴァのニューヨーク滞在時に、あなたの英語が完璧ではなかったので、もう一度確認したいと言われました。そして、ダニエル・クレイグと共に、完全に衣裳を身に着けた状態で再度スクリーン・テストに臨んだのでした。その結果、役柄を勝ち取り、すぐにバハマの撮影に向かったのでした。
ヴェスパー・リンドのファッション6
ブラックドレス
- ヴェルサーチェのブラックイブニングドレス、オープンバック、ロースウィートハートネックライン、フィッシュテイルスカート
- レースのボレロ
- ブラック・ハイヒールサンダル
- ソフィー・ハーレーのアルジェリアン・ラブノット・ネックレス
- ソフィー・ハーレーのアルジェリアン・ラブノット・イヤリング
ヴェスパー・リンドのファッション7 隠れた逸品
グリーンデイドレス
- リンディ・ヘミングスがデザインしたグリーン・デイドレス、50年代風、スクエアネック
- ソフィー・ハーレーのアルジェリアン・ラブノット・ネックレス
- シャンデリアのようなイヤリング
- ブラウンのクロスストラップ・セパレートパンプス
エヴァ・グリーンにはグリーンが似合うという訳ではないのですが、50年代風でありながら現代風でもあるデイドレスがとても素敵です。
このようなスクエアネックのデイドレス(=ワンピース)を着こなせる女性になりたいと強く思わせてくれます。男性が、ダニエル・クレイグの水着姿を見て、「肉体で、女性をときめかせる男性になりたい!」と刺激を受ける一方で、このデイドレスは、女性が、「露出することなく、男性をときめかせる女性になりたい!」と刺激を受けるドレスなのです。
作品データ
作品名:007 カジノ・ロワイヤル 007 Casino Royale (2006)
監督:マーティン・キャンベル
衣装:リンディ・ヘミングス
出演者:ダニエル・クレイグ/エヴァ・グリーン/カテリーナ・ムリーノ/イワナ・ミルセヴィッチ/ジュディ・デンチ/マッツ・ミケルセン
- 【007 カジノ・ロワイヤル】ダニエル・クレイグのニュー・ボンド誕生
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.1|ダニエル・クレイグ6代目ボンド就任
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.2|コンバースをはいたダニエル・クレイグ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.3|ダニエル・クレイグのマッチョボディ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.4|ダニエル・クレイグとジョルジオ・アルマーニ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.5|ダニエル・クレイグとアストンマーティンDBS
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.6|ダニエル・クレイグとサンスペル
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.7|ダニエル・クレイグとブリオーニ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.8|イワナ・ミルセヴィッチとロベルト・カヴァリ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.9|カテリーナ・ムリーノと第四のボンドガール「M」
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.10|エヴァ・グリーンとジョルジオ・アルマーニ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.11|エヴァ・グリーンとグッチ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.12|エヴァ・グリーンの美容哲学
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.13|エヴァ・グリーンとヴェルサーチ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.14|エヴァ・グリーンとサンタ・マリア・ノヴェッラ