サルデーニャ島の宝石=カテリーナ・ムリーノ
ジェームズ・ボンドが、バハマでアバンチュールを夜を過ごす人妻役としてカテリーナ・ムリーノ(1977-)が登場します。第二のボンドガールです。
カテリーナは、イタリア・サルデーニャ島のカリャリで生まれました。元々は医者を目指していたのですが、1996年にミス・イタリアで第4位になり、ミラノに出て、マスターカードやメルセデスベンツ、ネスカフェなどのコマーシャルモデルを務めるようになりました。そして、演技に興味が芽生え、ロンドンでモデル業をしながら、シェイクスピア劇に夢中になり、女優を目指す決意をしました。
そして、1999年から2000年にかけて、『ゴッドファーザーPART2』(1974)で若き日のドン・コレルオーネの妻を演じ、アクターズ・スタジオのメンバーでもある女優フランチェスカ・デ・サピオが運営する演技スクールで学び、1999年にシェイクスピアの「リチャード三世」で舞台デビューしました。
2004年に『コルシカン・ファイル』でジャン・レノと共演し、注目されるようになり、本作のボンドガールに抜擢されるきっかけになりました。
ビーチを白馬で駆けるビキニ美女
![](https://cahiersdemode.com/wp-content/uploads/2019/01/1608b8ebf1f09da9e766aeee5b885d4d-e1659678798430.jpg)
バハマのパラダイス島のビーチで撮影された乗馬シーン。
バハマのビーチに白馬に乗って登場するソランジュ。ボンドムービーにとって最も重要なこと。それは、一歩間違えると、滑ってしまいかねないシチュエーションでボンドガールを登場させ、大人のファンタジーを生み出すことです。
そこに、ムキムキの肉体を誇示するジェームズ・ボンドが現れ、最初の瞬間から、細かいことは抜きにしてお互いに意識し合うという流れが出来上がっていくのです。ここで、私たちが忘れがちなのは、ボンドムービーの最大の魅力は『細部にこだわらず、おおらかである』ということなのです。
だからこそ、ボンドムービーにおいて、ビキニは、かつてのヴィクトリアズ・シークレットのランウェイで登場していたようなランジェリーのようなビキニを決して着させないのです。ボンドムービーの素晴らしさとは、露出狂とロマンティックの境界線を見事に理解しているところにあるのです。
ソランジュのファッション1
グリーンビキニ
![](https://cahiersdemode.com/wp-content/uploads/2019/01/fhd006VLR_Caterina_Murino_005-e1659679536420.jpg)
筋骨隆々のジェームズ・ボンドと向き合う褐色の美人人妻ソランジュ。
![](https://cahiersdemode.com/wp-content/uploads/2019/01/1024.bond_.ls_.10212_copy-e1659678929741.jpg)
着用しているビキニは、ボンドと同じブランドのラ・ペルラです。
![](https://cahiersdemode.com/wp-content/uploads/2019/01/E7vi8R3WYAQ-bzq-e1659680534929.jpg)
どこかアラビアの王女様のような衣裳。
今や大人気のジェニー・パッカムのドレス
![](https://cahiersdemode.com/wp-content/uploads/2019/01/281a1dcbd1e1cdecae456acc0a2c23c1-1-e1659679675970.jpg)
『007/サンダーボール作戦』のキスキスクラブのシーンに出演していたダイアン・ハートフォードが出演しています(左端)。
![](https://cahiersdemode.com/wp-content/uploads/2019/01/7e264027353c7aa44d7b00063ad4885b-e1659677059319.jpg)
褐色の肌にだけ似合うとも言えるレッドシルクドレス。
すべての男性がジェームズ・ボンドになりたいように、すべての女性はボンドガールになりたいのよ。
ジェニー・パッカム(映画が公開されてから、ロサンゼルスから日本にかけて、彼女にドレスのオーダーの問い合わせが殺到したという)
ジェニー・パッカム(1965-)は、セントマーチンズを卒業後、1988年に自身のブランドを立ち上げ、1997年から、ブライダルウェアをはじめました。2002年にロンドンコレクションでデビューし、今では、キャサリン妃をはじめとする欧米のセレブリティ御用達のブランドとして不動の人気を誇っています。
ソランジュのファッション2
レッドドレス
- ジェニー・パッカムのレッドシルクのカウルネック・イブニングドレス、バイアスカット、レースアップバック
- ジェニー・パッカムのレッドミニバッグ
![](https://cahiersdemode.com/wp-content/uploads/2019/01/337256d6-5815-4bc7-a7a0-5d669b037f81-e1659680196788.jpg)
モニカ・ベルッチとペネロペ・クルスを足して2で割ったような美貌の持ち主。
![](https://cahiersdemode.com/wp-content/uploads/2019/01/25c7848ec3295c79fc6275de849084a0-e1659677224539.jpg)
ドレスと同じ色合いのミニバッグがとてもキュート。
![](https://cahiersdemode.com/wp-content/uploads/2019/01/CasinoRoyale_onesheet_SolangeStyle_UK-5.jpg)
レースアップバック。
第四のボンドガール=M。
M・ルック アルマーニ・パンツスーツ
- グレーのジョルジオ・アルマーニの2ピースパンツスーツ
- ジョージ・ジェンセンのネックレス
![](https://cahiersdemode.com/wp-content/uploads/2019/01/w1500_1256831-e1659681661215.jpg)
ジョルジオ・アルマーニのパンツスーツ。
![](https://cahiersdemode.com/wp-content/uploads/2019/01/I9Cyl-nwsgoQxRdMrXQQXA-wide-e1659679237758.jpg)
ジョージ・ジェンセンのネックレス。エイドリアン・シューデルによるデザイン。
![](https://cahiersdemode.com/wp-content/uploads/2019/01/bg043-georg-jensen-cascade-tear-necklace-diamonds-e1659679284292.jpg)
18カラットのホワイトゴールドに、合計0.40カラットの4つのダイヤモンドが配されています。
作品データ
作品名:007 カジノ・ロワイヤル 007 Casino Royale (2006)
監督:マーティン・キャンベル
衣装:リンディ・ヘミングス
出演者:ダニエル・クレイグ/エヴァ・グリーン/カテリーナ・ムリーノ/イワナ・ミルセヴィッチ/ジュディ・デンチ/マッツ・ミケルセン
- 【007 カジノ・ロワイヤル】ダニエル・クレイグのニュー・ボンド誕生
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.1|ダニエル・クレイグ6代目ボンド就任
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.2|コンバースをはいたダニエル・クレイグ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.3|ダニエル・クレイグのマッチョボディ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.4|ダニエル・クレイグとジョルジオ・アルマーニ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.5|ダニエル・クレイグとアストンマーティンDBS
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.6|ダニエル・クレイグとサンスペル
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.7|ダニエル・クレイグとブリオーニ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.8|イワナ・ミルセヴィッチとロベルト・カヴァリ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.9|カテリーナ・ムリーノと第四のボンドガール「M」
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.10|エヴァ・グリーンとジョルジオ・アルマーニ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.11|エヴァ・グリーンとグッチ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.12|エヴァ・グリーンの美容哲学
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.13|エヴァ・グリーンとヴェルサーチェ
- 『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.14|エヴァ・グリーンとサンタ・マリア・ノヴェッラ