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『007 カジノ・ロワイヤル』Vol.11|エヴァ・グリーンとグッチ

ボンド ガール
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エヴァ・グリーンが惚れたヴェスパーという女

たくさんのボンドガールが、セクシーで非現実的です。でも、ヴェスパーはより現実的で、人間的です。私はスクリーン・テストを受ける前に脚本を読む機会があり、そして、そのキャラクターに恋に落ちたのでした。

私はただの頭が空っぽなビキニ娘になるつもりはなかった。ヴェスパーは、生意気で強い女性よ。彼女は、ボンドの性格形成に強い影響を与えた女性なの。それほどタフで賢い女性なのよ。

エヴァ・グリーン

ジェームズ・ボンドが惚れた女性に相応しい凛とした気品漂うグッチ・スーツを着たヴェスパー。

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エヴァ・グリーンの最もお気に入りのファッション

ビルト・アップ・ショルダーのグッチのトレンチコート。

トレンチコートの美しいバックシルエット。

フェルト帽との相性が抜群です。

グッチのトレンチコートにフェルト帽のスタイルが、エヴァ・グリーンにとって最もお気に入りだったと告白しています。「それは、シンプルなんだけどエレガントなの」。

このスタイルは、オールブラックの中心に存在する真紅の口紅と白い肌が織り成す魔法についての教科書ともいえます。完全にニューボンドのカッコ良さを忘れさせるほどに、クール・ビューティなニューボンド・ガールの姿がそこにはあります。

そして、この衣装において、ヴェスパーの不幸を予感させるシーンが登場するのです。それはエレベータにおいて、ボンドを乗せずに一人で去るシーンです。

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ヴェスパー・リンドのファッション2

ブラック・トレンチコート
  • グッチのブラック・トレンチコート、ビルト・アップ・ショルダー
  • グッチの黒のフェルト帽
  • ソフィー・ハーレーのアルジェリアン・ラブノット・ネックレス
  • 黒のハンドバッグ(ジョルジオ・アルマーニと思われる)
  • 黒のオープントゥパンプス

このシーンでペンを投げる仕草が、とても雑で可愛いらしいです。

ボンドを撃ち抜く、エヴァ・グリーンのまなざし…

どこか1930年代~40年代のフィルムノワールのムードが漂っています。

クラシカルな組み合わせを、見事に着こなすエヴァ・グリーン。

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フリーダ・ジャンニーニがデザインしたグッチスーツ

グッチのホワイトスーツがここまで似合う女性も少ない。

映画の中ではスカートスーツでした。

意外に忘れられがちなのが、後に登場するエレガントなイブニングドレスの前に登場するクールなトレンチコート(オールブラック)とスーツスタイル(オールホワイト)です。ボンドガール史上最もお洒落なボンドガールと言っても過言ではないほどに、エヴァ・グリーンのファッションは決まっています。

特に2006年秋コレクションのためにフリーダ・ジャンニーニがデザインしたグッチのホワイトパンツスーツを、エヴァは見事に着こなしています。ジェームズ・ボンドにタキシードを着させた女性であり、〝洗練〟の二文字を与えた女性=ヴェスパー・リンドという役柄に説得力を生み出しています。

洗練された女性と愛し合うことにより、ジェームズ・ボンドはジェームズ・ボンドになり得たのでした(ボンドが洗練を手にした瞬間。それは、ヴェスパーがブリオーニで仕立てたディナージャケットを着た瞬間でした)。

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ヴェスパー・リンドのファッション3

ホワイトパンツスーツ
  • グッチのホワイトパンツスーツ(映画の中ではスカートスーツ)
  • ブラックレザーベルト(最初のブラックスーツの時と同じ)
  • ソフィー・ハーレーのアルジェリアン・ラブノット・ネックレス
  • ドロップイヤリング
  • 黒のハイヒールサンダル

表情がキュートなエヴァ・グリーンとカテリーナ・ムリーノ。

普通に笑うと、普通にかわいいエヴァ・グリーン。

しかし、エヴァ様の顔の小ささが半端ないです。

グッチ2006年秋コレクション。同シルエットのスーツ。

作品データ

作品名:007 カジノ・ロワイヤル 007 Casino Royale (2006)
監督:マーティン・キャンベル
衣装:リンディ・ヘミングス
出演者:ダニエル・クレイグ/エヴァ・グリーン/カテリーナ・ムリーノ/イワナ・ミルセヴィッチ/ジュディ・デンチ/マッツ・ミケルセン