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【メゾン フランシス クルジャン】アクア コレクションの全て

メゾン・フランシス・クルジャン
©Maison Francis Kurkdjian
メゾン・フランシス・クルジャン
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アクア コレクション

All About Aqua Collection 2009年にフランシス・クルジャンが、メゾン・フランシス・クルジャンを創立した時に発表した一本のフレグランスが、香水業界に多大なる影響を与えることになりました。

その香りの名を「アクア ユニヴェルサリス」と申します。ラテン語で〝宇宙一の水=万能の水〟と名付けられたこの香りから、〝洗い立てのシャツのような香り〟を、フレグランスを展開するラグジュアリー・ブランド及びニッチ・フレグランス・ブランドが必ず一本生み出していく流れを定着させたのでした。

そして、2013年に「アクア ヴィタエ」が発売され『アクア コレクション』がはじまることになりました。

名前に〝アクア〟が冠されていますが、90年代に流行したアクア系の香りではありません。その名の真の意味は〝日常生活の中で最も必要な香りの水〟です。そのアイデアは、17世紀に作られた伝統的なオーデコロンを、現代的なオーデコロンとして蘇らせたいというクルジャンの想いから生まれました。

©Maison Francis Kurkdjian

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日常生活の中で最も必要な香りの水

©Maison Francis Kurkdjian

『アクア コレクション』の核となるのは、光、水、そして新鮮さの相互作用です。それぞれの香りに独自のストーリーがありますが、すべてがこのコンセプトに結びついており、さまざまな方法で表現され、さまざまな感情を伝えています。

フランシス・クルジャン

パンデミックを経験した世界中の人々にとって、フレグランスとの向き合い方も変わってきました。それは、成人した男女が、ナイトクラブやパーティでつける香りを創造するよりも、在宅ワークや、休日から冠婚葬祭までつけることの出来る香りを創造するべきであるという商業主義の極めつけを行く事。

フランシス・クルジャンという存在の恐ろしさ。それは、香りから芸術性を排除して、合理的な心地良い香りを〝芸術的な技巧〟で生み出していく〝潔さ〟にあります。

それは温泉は芸術ではないが、人々にとって、ラグジュアリーな温泉宿は、最高の安らぎの瞬間を与えてくれることと同じなのです。『アクア コレクション』とは、人類にとって最も好ましい香りを創ることだけを突き詰めた香りのコレクションなのです。

2021年5月に新発売された「コローニュ フォルテ」と、それぞれに存在する「フォルテ」を含め、全10種類がレギュラー販売されています。

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アクア コレクション全10作品

アクア ユニヴェルサリス


アクア ユニヴェルサリス(2009)
「すべてに属する水、または宇宙一の水」。「素肌と洗いたてのシャツの間にある清潔感」をテーマに創造したレモンでもスズランでもムスクでもない、いなくなったと思ったら、ふとしたときに香ってくるまるで守護神のような〝万能の水〟

アクア ユニヴェルサリス フォルテ(2011)
女性のための「超宇宙一の水」。キャサリン妃のための〝全能の水〟として作られた、レモンとジャスミンが美しく香る〝ダイヤモンドの水〟

アクア ユニヴェルサリス コローニュ フォルテ(2021)
「素肌と洗いたてのシャツの間にある清潔感」と「どのような装いにもマッチするダイヤモンドの水」の要素をフュージョンさせた、ベルガモット救世主伝説を生み出す〝宇宙一すげえ全知全能の水〟

アクア ヴィタエ


アクア ヴィタエ(2013)
「生命の水」。クルジャン調香史上最も売れなかったフレグランス。「オーソバージュ」を連想させるヘディオンと「ガイアック10」を連想させるガイアックウッドがひとつになった〝時代の先を進み過ぎた水〟

アクア ヴィタエ フォルテ(2015)
「超生命水」。クルジャンの最高傑作のひとつ。逆襲のアクアヴィタエ。間違いなく、神の言葉を聞いた男が生み出した、とんでもなく優しく柔らかいシトラスシャワーに充たされる〝太陽がいっぱいの水〟

アクア ヴィタエ コローニュ フォルテ(2021)
シンプルな分だけ、より官能的になった「生命水」。あの最も太陽が輝いていた2015年の「クルジャンの太陽」をコンパクトにまとめた香り。どんどん引き寄せられ、その奥に潜む彼女のすべてを確かめたくなるように、何度もキスしたくなる〝飲みやすい超生命水〟

アクア セレスティア


アクア セレスティア(2017)
「天空の水、神聖な水」。ミントとライムの輝きを、永遠のものにするために7種類のホワイトムスクは混ざり合う。まるで、満月の下で、水面に二つ目の満月を漂わせながら、ひんやりと冷えている湖上にひっそりと落ちていくミモザの香り。マリンノートを使用せずにフレッシュ感を持続させた〝月の水〟

アクア セレスティア フォルテ(2018)
「超天空の水」。人間の肌の上に、「アイス・ドレス(まさはアイス・スーツ)」を作り出す香り。最初から最後まで疾風のように駆け抜けるフローラルライムによる〝大気圏を突き抜けて、大宇宙へと向かう水=溶けない氷の水〟

アクア セレスティア コローニュ フォルテ(2021)
「天国への水」。ライムとミントが失われ、天空を駆け抜けるベルガモットが光臨する。まるで発泡するソーダのような爽快感に包まれてゆく、最高のスパークリングを誇る〝天国にいちばん近い水〟

アクア メディア


アクア メディア コローニュ フォルテ(2023)
「中間の水=光速の水」。ヴァーベナとフェンネルのグリーンハーモニー。グリーンとは、静けさと動き、平和とエネルギー、男性と女性のバランスの象徴です。いつもあなたの心に理想のグリーンを生み出してくれる〝光の盾をすり抜ける、平和の水〟