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【ル ラボ】ネロリ36(ダフネ・ブジェ)

ルラボ
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ネロリ36

【特別監修】Le Chercheur de Parfum様

原名:Neroli 36
種類:オード・パルファム
ブランド:ル ラボ
調香師:ダフネ・ブジェ
発表年:2006年
対象性別:ユニセックス
価格:15ml/11,770円、50ml/26,950円、100ml/41,250円
公式ホームページ:ル ラボ

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価格:1,000円
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オレンジ・ブロッサムとネロリの違い

©LE LABO

ある雨の巴里の日に、私たちが「太陽の降り注ぐビーチに連れて行ってくれる薬があったら素晴らしいと思わないかい?」という他愛のない会話からこの香りははじまりました。

日焼け止めローションを連想させるようなものに、フローラルやマリンの要素を加えて、カリブ海の島に頭を突っ込んだのと同じような感覚です。

エディ・ロスキー

2006年3月に発表された10の香水と共に、ル ラボの歴史は始まりました。その記念すべき10の香水のうちのひとつが「ネロリ36」でした。フローラルマリンのこの香りは、ダフネ・ブジェによって調香されました。ちなみにル ラボがニューヨークを中心に世界中のファッショニスタの心を掴むきっかけになったのは、2011年の「サンタル33」によってでした。

香料の解説においてネロリオレンジ・ブロッサムは混同されがちなのですが、実は別物です。両方とも、ビター・オレンジの花から採れる精油ですが、抽出法によってその呼び名は異なります。溶剤抽出法によってアブソリュートとして得られるのがオレンジ・ブロッサムであり、水蒸気蒸留法により得られるのがネロリです。

オレンジ・ブロッサムは新鮮な花の酔わせるような甘さと深みがあり、ネロリはフレッシュなシトラスとグリーン調のアロマティックな香りがします。

この香りは、太陽を感じさせるあらゆる要素からはじまります。そして、太陽が眩しくて、見えなかったものがだんだん見えてくるように、香りは広がりを見せてゆきます。

この香りの面白さは、1990年代に香水文化における主役の座を奪われたアルデハイドと、その主役の座を奪い去ったカロンロードゥ イッセイ)が、怨恨を超えて手を握り合っているところにあります。

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カロンとアルデハイドが電撃的和解を果たした香り

香りの名前となっている香料は、必ずしもその香りを象徴するものではありません。例えば、「ネロリ36」は、ホワイトフローラルではなく、白い花々を中心に、マリンノートやフレッシュノートで構築された香りなのです。

エディ・ロスキー

5月下旬のコート・ダジュールの朝。燦々と輝く太陽はビター・オレンジの木の葉一枚一枚を透かすようにして果実に到達してゆきます。そして、マリンの潮風が、太陽によって温められたオレンジの芳香を、海辺の並木道を歩く人々に運んでゆきます。

合成香料カロンの潮風に乗った、フレッシュなネロリとジューシーなマンダリンオレンジは、アルデハイド(恐らくフィルメニッヒ社のマンダリンアルデヒド)に泡立てられながらメタリックマリーンなシトラスの輝きに包まれます。

それはオレンジと調和した潮風がクリーミーに泡立つ太陽のように煌くマリンノートです。メタリックなアルデハイドとマリーンなカロンの夢の競演です(そして、そのバランスは極めて繊細である)。

(私の心が落ち着く)愛媛のみかん畑で、収穫前におばあちゃんがみかんの香りを確認しながら、ふと手ぬぐいで汗を拭い、段々畑の先にある瀬戸内海の海原の煌きの眩しさに目を細める、という情景とは真逆の景色が浮かんできます。

つまりは、コート・ダジュールのラグジュアリー・ホテルが集まる一角の、坂になっているオレンジの並木道を下っていて、眼下に広がる大海原に目を細めながら「太陽がいっぱいだぜ」と呟き、そっと微笑むような香りなのです。

やがて、アルデハイドが減退してゆく中、晴れやかなジャスミンが、一日の本格的な到来を告げるように、足元に咲き誇るローズと共に立ち昇ります。そして、パウダリーなバニラに掻き混ぜられながら、ソーピーな煌きを生み出してくれます。

まるでホテルへの帰路、マリンノートとネロリが生む透き通るような清潔感を、ムスクとトンカビーンが、温かく官能的な甘さで包み込みながら、あなたの耳にそっと囁くようです。「さぁ、今日は高級ブティックでお買い物の日よ!」と。

人工的に作られたラグジュアリーなオレンジの香りです。間違いなく『ローマの休日』のアン王女の白のブラウスから、この香りが漂っていたことでしょう。

動きすぎない人のための香り。つまりは、召使のように香りを従えさせることの出来る、本当の意味で優雅な女性のための香りです。この香りの天敵、それは汗。

ル ラボにおいても、最も人気のある香りのひとつであり、普段香水をつけなかった人の最初の一本としても人気のある香りです。トム・フォードの「ネロリ ポルトフィーノ」と比較するととても面白い香りです。

ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「ネロリ 36」を「冴えないフローラル」と呼び、「ネロリの香りはしない(フルールドランジェ27はする)。奇妙な石鹸質のメタリックフローラルで、ザ・ディファレント・カンパニーの「オスマンチュス」とも似ているが、ピーチのような愛らしさは含まれておらず、廃盤になったモリナールの「ビブレ」をふしぎにも思い起こさせる。冴えないにもかかわらず、どういうわけか鮮やかさもあるという興味深いフレグランスだ。おすすめだ。」と4つ星(5段階評価)の評価をつけています。

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香水データ

香水名:ネロリ36
原名:Neroli 36
種類:オード・パルファム
ブランド:ル ラボ
調香師:ダフネ・ブジェ
発表年:2006年
対象性別:ユニセックス
価格:15ml/11,770円、50ml/26,950円、100ml/41,250円
公式ホームページ:ル ラボ


トップノート:ネロリ、アルデハイド、マンダリンオレンジ
ミドルノート:ジャスミン、ローズ
ラストノート:ムスク、バニラ、トンカビーン、カロン

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