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マーロン・ブランド

『欲望という名の電車』Vol.3|マーロン・ブランドとメソッド演技法

マーロン・ブランド
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マーロン・ブランドとPLAYBOY誌のインタビュー

Q「ご自身の演技を価値あるものと考えていませんか?」

ブランド「演技なんてそんなに大げさなものじゃないよ。だれだって役者なんだ。一日中芝居のしどおしさ。」

Q「そういう無意識でしている素人の演技ではなく、プロの俳優のする芸術としての演技をどう思いますか?」

ブランド「君は映画俳優が芸術家でないことくらい知ってるだろう?」

Q「でも、映画や演劇で人の心をとらえることができるでしょう。忘れられない、意義深い時間を作り上げるという・・・」

ブランド「売春婦だって同じだよ。」

ここでマーロン・ブランド(1924ー2004)という俳優の生い立ちについて少し振り返ってみましょう。両親(母は地方劇団の創設者であり、ヘンリー・フォンダに最初のチャンスを与えた人)共にアルコール中毒の家庭で、ネブラスカ州オマハに生まれたブランドは、思春期を迎え、学校でも有名な問題児でした。しかも、ただ一人黒人差別しない白人としても逆に学校から危険視される少年でした。

ブランドという人の恐ろしさは、インタビューでは嘘八百述べる人なのですが、行動には一貫性があり、反骨精神の塊の人であるということです(『ゴッドファーザー』でアカデミー主演男優賞を受賞拒否した)。

そして、陸軍士官学校も中退していたブランドの運命を変えたのは女優志願の姉ジョスリンでした(ブランドにとってこの姉は永遠の女神のような存在だった)。彼女の導きもあって、ニューヨークで生活し、ステラ・アドラー(メソッド演技法を教える)と出会い、それが彼の将来を決めることになったのでした。



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スタンリー・コワルスキー・ルック3

サスペンダー・スタイル
  • ブラックシャツ(破れても気にしない)
  • サスペンダー
  • トラウザー
  • 緑と真紅のシルクのボーリングジャンパー

どこか矢沢永吉を彷彿とさせます。

「(舞台で)彼と仕事をするのはエキサイティングだったわ。ひどい選択をする日もあったけど、いつもリアルだった。だからいつもすごくやりがいがあったの」キム・ハンター

ボーリングジャンパーとの組み合わせは、今でも斬新です。

ワードローブテスト・フォト

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ヴィヴィアン・リーとの相性の良さ

ブランドは『風と共に去りぬ』の大ファンだった。

彼はほんとうに彼女に惹かれていて、それを演技に利用したんだ。彼はジェシカ・タンディには魅力を感じていなかった。

エリア・カザン

マーロン・ブランドと、舞台版ブランチを演じたジェシカ・タンディの関係は最悪だったのですが(ブランドが様々な悪戯をジェシカに仕掛けたため)、ヴィヴィアン・リーとの相性は抜群でした。

撮影の最初のころ、バカ丁寧な人でやりにくいと感じたブランドは、ヴィヴィアンにこう尋ねたと述懐しています。「あんたはどうしてそんなにバカていねいな挨拶をするんです。一人一人にお早うっていうことはないですよ」と。

しかし、ブランドはすぐにそんなヴィヴィアン自身が、ブランチそのものなのだという本質を、本能で嗅ぎつけ、生き生きとスタンリーを演じるようになったのでした。

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スタンリー・コワルスキー・ルック4

シルクパジャマ
  • ストライプのシルクパジャマ

エリア・カザンと打ち合わせするスタンリーとブランチ。

ワードローブテスト・フォト

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スタンリー・コワルスキー・ルック5

プリントシャツ
  • プリントシャツ
  • トラウザー

彼のナポレオン法典についての弁舌。『男は王様だ。このクソ法律のおかげで、王様なのさ』。このセリフが世界をひっくり返したんだ!

アンソニー・クイン

1951年、マーロン・ブランドという映画俳優が誕生し、映画はスクリーンから飛び出し、リアリズムを反映させるものとして、よりファッション文化に影響を与えるものになっていくのでした。


作品データ

作品名:欲望という名の電車 A Streetcar Named Desire (1951)
監督:エリア・カザン
衣装:ルシンダ・バラード
出演者:ヴィヴィアン・リー/マーロン・ブランド/キム・ハンター/カール・マルデン