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【カルティエ】ル ベゼ デュ ドラゴン(アルベルト・モリヤス)

アルベルト・モリヤス
©Cartier
アルベルト・モリヤスカルティエブランド調香師香りの美学
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ル ベゼ デュ ドラゴン

原名:Le Baiser Du Dragon
種類:オード・パルファム
ブランド:カルティエ
調香師:アルベルト・モリヤス
発表年:2003年(現在廃盤)
対象性別:女性
価格:日本未発売

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価格:31,343円
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龍の接吻=キス・オブ・ザ・ドラゴン

©Cartier

かつてリー・リンチェイと呼ばれた男がいた。世界的な呼び名はジェット・リー。『リーサル・ウェポン4』(1998)、『ロミオ・マスト・ダイ』(2000)によりハリウッド進出を果たし勢いに乗る2001年にリュック・ベッソンとタッグを組んだ映画のタイトルが『キス・オブ・ザ・ドラゴン』でした。

1995年、ジャッキー・チェンの『レッド・ブロンクス』がアジア映画初の全米No.1ヒットとなり、ここに、中国人俳優のハリウッド進出の流れがはじまりました。1973年『燃えよドラゴン』でブルース・リーが撒いた種がついに実を結んだ瞬間でした。その流れの中、ジェット・リーも見事ハリウッド進出を果たしたのでした。

ミレニアム前後において世界中で中華旋風が巻き起こりました。そんな時代の空気を反映するかのようにカルティエは「ル ベゼ デュ ドラゴン(龍の接吻=キス・オブ・ザ・ドラゴン)」というジュエリー・コレクションを2003年に発表しました。

このコレクションは、カルティエがはじめて中国美術をジュエリーに取り入れた1888年のコレクションから着想を得たものでした。これ以降、カルティエのジュエリーには真珠、翡翠、珊瑚などのアジアの素材のジュエリーがアール・デコのデザインに組み込まれることになるのでした。

ドラゴンは、西洋においては悪の化身なのですが、中国では、神獣であり、皇帝のシンボルとして幸運を呼ぶ生き物として称えられています。

そんなコレクションに反映して同年誕生したのがアルベルト・モリヤスにより調香された「ル ベゼ デュ ドラゴン」でした。どこかイヴ・サンローランの「オピウム」を彷彿とさせる香りです。

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アマレット・ディ・サロンノの香り

©Cartier

発売当時、男性フレグランスの香料だったベチバーを、危険なまでにパワフルに、女性用にアレンジした画期的なこの香りは、甘くてほろ苦いアマレットにすり潰したハーブ(アニスとアプリコット)が掻き混ぜられ、まさに神獣ドラゴンの到来を知らせる爆竹のように猛々しくはじまります。スモーキーなベチバーはこの香りの最初から最後まで存在します。

すぐに濃厚なネロリがアロマティックにしっとりと包み込むように香り立ちます。

そして、いよいよドラゴンは吐息を放ちはじめるのです。アルデハイドの渦に呑み込まれたガーデニア、ジャスミンといったフローラルと、アーモンドバターのように滑らかに酔わせるアマレットがそこにあります。

やがて、洋酒が減退する中、ブルガリアンローズが現れます。ダークチョコレートのようなパチョリと、焦がしキャラメルのようなクリーミーなベンゾインに温められながら、バルサミックなアンバーとスモーキーベチバーにすべてが溶け込み渾然一体となります。

どこか、今は亡き香港の九龍(50年代~70年代の)の裏通りに灯るネオンサインと妖しいムードに包まれてゆきます。

洋酒×チョコでありながらこの香りがグルマンにならないのは、シャープなシダーウッドとパウダリーなアイリスのおかげと言えます。ドライダウンするにつれ、次第にお香のようなパウダリーグリーン(パチョリ)な清涼感を増しながら、濃厚なムスクに包み込まれ、官能的な余韻を与えられてゆきます。

オリエンタルでありながら、ベースにバニラとトンカビーンが存在しない所が、ビターアーモンドやダークチョコレートとの相性の良さを生み出しているのでしょう。

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特注香水ボトルから生まれたボトル・デザイン

ルイーズ・ヴァンダービルト(1844-1926)


アメリカの鉄道王フレデリック・ウィリアム・ヴァンダービルトの妻ルイーズの80歳の誕生日記念日のために1925年にカルティエによって作られた香水ボトルは、ゴールド、ヒスイ、サファイア、エナメルによって作られた大変高価なものでした。

そのボトルデザインを現代風にアレンジし、アールデコ調に黒と赤を配したのがこの香りのボトルデザインです。

どこまでもエレガントなリトルブラックドレスに似合う格調のあるオリエンタルの香りです。ファーコートとの相性も抜群です。7つのボトルを集めたらどんな夢も叶うかもしれない大人の寓話の香り。

ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「ル ベゼ デュ ドラゴン」を「失敗したオリエンタル」と呼び、「カルティエはそのアールデコの全盛期から一歩踏み出すのがむづかしいようだ。懐古的な小品を作るだけで、なぜかあのすばらしい時代を再現できないでいる。」

「最近のパッケージに選んだ赤がすべてを物語っている。それは濃い朱色で、中国の漆とオペラ座のカーテンの中間の色。気取ったレストランのメニューバインダーにぴったりだ。この中国趣味は少なくとも名前と瓶には合っているが、期待した中身にはがっかりさせられた。」

「シトラスなしの「シャリマー」を思えばわかる、ひとすくいの甘く青臭いアーモンド風味の酒のようなトップノートに、「マスト」風の安っぽいチョコレートが加わり、ハートノートは強いウッディなローズのアコードが騒音の中でかき消される。こんなに強く主張するリッチなものにしては消えるのが早い。」

「これはフローラル・オリエンタルだが、あまりにもいろいろ乗せようとし過ぎて、ドラゴンは重量オーバーで飛ぶのを諦めたようだ。何もかもが謎。」と2つ星(5段階評価)の評価をつけています。

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香水データ

香水名:ル ベゼ デュ ドラゴン
原名:Le Baiser Du Dragon
種類:オード・パルファム
ブランド:カルティエ
調香師:アルベルト・モリヤス
発表年:2003年(現在廃盤)
対象性別:女性
価格:日本未発売


トップノート:ガーデニア、ビター・アーモンド、アマレット、ネロリ
ミドルノート:アイリス、ムスク、ジャスミン、シダー、ブルガリアンローズ
ラストノート:アンバー、パチョリ、ベンゾイン、ダークチョコレート、キャラメル、ベチバー、シダー

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