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チャールズ・ブロンソン

チャールズ・ブロンソン/ジェームズ・コバーン1 『大脱走』3(3ページ)

チャールズ・ブロンソン
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そして、この男だけは忘れてはならない・・・

この頭の男を皆様ご存知でしょうか?彼こそが『007は二度死ぬ』でブロフェルドを演じたドナルド・プレザンスだ。

ヘンドリーとブライスの友情に泣かされます。

『大脱走』のアイコニック・シーン。

成功の鍵は、当初の予定通り、ハリウッドで撮影しないで、ドイツのバイエルンで撮影したことだった。

若者だらけの大脱走じゃなく、30~40男の大脱走にしたところにこの作品の勝因はありました。

私はこの作品の失敗を確信していた。が、結果は、私がこれまでに出演した映画の中で一番誰もが覚えている映画となりました。

ドナルド・プレザンス

ヘンドリーの相棒の偽造屋ブライスを演じたドナルド・プレザンス(1919-1995)は、第二次世界大戦において、元々は良心的兵役拒否者として徴兵を拒否していたのですが、1940年7月から始まる〝バトル・オブ・ブリテン〟に直面し、英国空軍に爆撃機の無線オペレーターとして参戦する。しかし、1944年8月に撃墜され、ドイツ軍の捕虜となり、スタラグ・ルフト第1捕虜収容所(『大脱走』が起きたのはスタラグ・ルフト第3捕虜収容所)に収容され、終戦を迎えました。

「この作品で、マックイーンは、ごねてばかりいた。しかし、私ははじめてのハリウッド映画なので、何事にも口を閉じていた」と回想するプレザンス。ヘンドリーとブライスの間で多くの感動的なシーンが撮影されていたのですが、マックイーンのバイクシーンのボリュームを増やすためにカットされました。

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そして、最後の1人。ビッグX。

英国空軍のサービスドレス。

初登場時には、トレンチコートを着ています。

この作品は、アメリカ映画ではじめてドイツ兵役にドイツ人を起用した作品だった。

チェスターフィールドコートを着てドイツの田舎町を歩く、いかにも怪しいロジャー。

前半の収容所から一転して、開放感溢れるドイツの町並みと自然を背景に物語は進んでいきます。

リチャード・アッテンボロー(1923ー2014)扮するビッグX。彼はこの大脱走の作戦立案者なのだが、彼の存在が、個性的なヤツらを束ねる説得力と安定感を生み出しています。当初ビッグXは、リチャード・ハリスが演じる予定でした。

ちなみに、撮影時において、アメリカの俳優とイギリスの俳優はそれぞれ別々に行動しており、ライバル心も高かったのですが、そんな中、スティーブ・マックイーンがアッテンボローに、「オレのバイクに乗る勇気はあるか?」と挑発し、受けて立った日以降、そのライバル心は、お互いの友情へと変わっていったのでした。

裏を返せば、この作品の魅力は、30~40代になっても、男としての子供っぽさを失わない第二次世界大戦を経験したヤツラが、集まっていたからこそこの空気が出せたのかもしれません。そう考えると、今の男たちには、この時代の男たちが持っていた魅力がすっかり去勢されているのでしょうか?理屈ばかり、ワイドショーのコメンテーターのように並べ立てる男たちを見ていても、女性は全く魅力を感じないものなのです。