ブラッド・ピット

ブラッド・ピット9 『スナッチ』1(2ページ)

    作品名:スナッチ Snatch (2000)
    監督:ガイ・リッチー
    衣装:ヴェリティ・ホークス
    出演者:ブラッド・ピット/ベニチオ・デル・トロ/ジェイソン・ステイサム/スティーヴン・グレアム/ラデ・シェルベッジア



    とにかく、観た後に無性に筋トレがしたくなる作品。

    『燃えよドラゴン』のブルース・リーのような胡坐座り。

    映画を見終わった後に、無性に筋トレがしたくなる作品がある。ブルース・リーの『最後のブルース・リー ドラゴンへの道』(1972)やシルヴェスター・スタローンの『ロッキー4』(1985)、ダニエル・クレイグのボンド・ムービーといったものがそうです。そして、ブラッド・ピットの『ファイト・クラブ』(1999)と本作もそうです。

    男性も30歳を迎える頃になれば、ひょろっとした細い肉体だと、スーツも似合わず、頼りなく見えてしまいます。引き締まった筋肉を持つ中年男性には、自ずと〝自制〟の二文字が漂ってきます。そして、物腰にも余裕が出て、それが大人の男の魅力=ダンディズムになります。そんなダンディズムを体現するカッコいい男たちが、カッコ悪い姿をさらけだす映画が『スナッチ』なのです。

    この作品の男達は、脇役にいたるまでとても魅力的に描かれています。そんな中でも、ブラッド・ピットとベニチオ・デル・トロの魅力が頭ひとつ抜けています。ブラッド・ピットは、ガイ・リッチー監督のデビュー作『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』(1998)を観て、感動し、ブラッド自らガイに連絡をつけました。そして、破格に安い出演料と現場での特別待遇はなくて良いという申し出によって、本作の出演が決まったのでした。



    ポールハーデンのファーコート

    本当にお洒落なメンズのみに許されるレイヤード・スタイル。

    独特なレザートリルビー。

    ベルトはエルメス。

    短めのカットソーもポイント。

    ゴージャス・ジョージのファイトシーンでのブラッドは、とてつもなくカッコいいです!

    ブラッドの隣に立つとジェイソン・ステイサムが小さく見えます。

    ミッキー・オニール・スタイル1 ブレザー・ウールコート
    • ブラックレザーのトリルビー
    • ポールハーデンのブレザー・ウールコート
    • イレギュラーストライプのグリーンボタンダウンシャツ
    • 薄汚れたラウンドネック・カットソー、焦げ茶のパイピング
    • グレーのパンツ
    • エルメスのコンスタンスベルト
    • ブーツももしかしたらポールハーデン

    ブラッド・ピット・スタイルの真髄は、コート・チョイスの意外性です。そして、まさにメンズスタイルの個性とは、どんなコートをどういう風に合わせるかで決まるのです。ここで彼が着ているのは、ポールハーデンのファーコートです。恐らくポールハーデンというブランド名を聞いて、その価値を知るものは少ないでしょう。それはアルチザン系のブランドなのです。

    ポールハーデンとは、イギリスのハンドメイドのシューズメーカーです。創業者はポール・ハーデンです。ポールは、1959年にカナダで生まれ、ジミー・チュウやロエベのクリエイティブ・ディレクター、J.W.アンダーソンも卒業したコードウェイナーズ・カレッジ(現ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション)で学び、卒業後、ジョン・ロブの木型職人として働きます。そして、1987年に独立し、ロンドンでハンドメイド・シューズの制作を始めました。

    1989年に、自給自足の農業生活をするべくスコットランドに移住し、靴以外の衣服の制作も開始しました。やがて知名度が高まり、1998年に、ブライトンに移住し工房を構え今に至ります。そのブランド・コンセプトは、産業革命以前のイギリスや、アメリカの独立戦争時代に着ていた衣服や、アーミッシュ文化の影響を強く受けた、テクノロジーに毒されなかった時代の人々のリアルクローズです。

    だからこそ、生産は全てハンドメイドであり、ツイードや、コットン、ウールなどの天然素材に拘っています。一切の広報活動も、ネット上での商品の紹介もせず、取り扱いショップも、そのブランド・コンセプトを理解しているショップに厳選されています(ロンドンのドーバーストリートマーケットや、パリのレクレルールなど)。

    ジョン・ガリアーノが愛好していることでも有名です。ジョンは、多くのポールハーデンを購入しているのですが、ポール自身になかなか会えず、「彼はファッション業界のグレタ・ガルボだ」というコメントを残しているほどです。



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