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『007/ロシアより愛をこめて』Vol.2|ショーン・コネリーとロバート・ショウ

ジェームズ・ボンド
ジェームズ・ボンド女性目線の男磨き
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ファッションの本質は、遊び心を失わない心にある

本作においてトータルで8種類のスーツとタキシードを着たジェームズ・ボンド。埃まみれになっても、鼠の大群に襲われても、もちろんヘリコプターに襲撃されても、スーツスタイルを貫き通す愚直なエレガンス。

このシーンではカジュアルな方が、戦いやすいだろ?という合理主義などクソくらえの精神。大のオトナが時計に仕込んだワイヤーやら、アタッシュケースの秘密兵器やらに夢中になってどうするんだ?なんて言う野郎には、ファッションというものの本質は、死ぬまで理解できないでしょう。

ファッションの歴史とは、幼稚なものと洗練されたものの奇跡的なブレンドにより生み出されてきた歴史なのです。秘密兵器を身に潜めたスーツスタイルの紳士二人が、テタンジェのシャンパンを飲むひと時。エレガンスの本質とは何か?スパイと殺し屋のファッション。そのいかがわしさ。そう!もし人間からこの<いかがわしい>という感覚が失われたならば、何とも退屈な存在に成り果ててしまうのだろうか?

ショーン・コネリー時代のボンドムービーの魅力とは、そのセックス好きを隠さないところも含めて、いかがわしさと洗練が絶妙にブレンドされていました。だからこそ必要でなくともジェームズ・ボンドはスーツを着ていたのです。

美女と銃とスーツがあればボンドムービーは撮れる。

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ジェームズ・ボンド スタイル7

イスタンブール・ラストスーツ
  • テーラー:アンソニー・シンクレア
  • グレーのグレンチェックスーツ、シングル、2つボタン、スリムノッチラペル、ダブルベンツ
  • ターンブル&アッサー、ペールブルー・ポプリン・シャツ、ターンバック・カクテル・カフス
  • ネイビーブルーのシルクネクタイ
  • 白のリネンのポケットチーフ
  • ブラックレザー・3アイレット・プレイントウ・ダービー、ブラッチャー
  • ロレックス・サブマリーナー6538
  • ジェームス・ロック & カンパニーのオリーブブラウン・フェルト
  • べっ甲のウェイファーラー・サングラス

グレーとダークトーンのタイの相性。

細いラペルには上質な生地が重要。

このスーツはダブルベンツ。ベントが入るほどスーツはカジュアル寄りになります。

ロレックス・サブマリーナー6538

ジェームズ・ボンド スタイル8

オリエンタル急行のグレースーツ
  • テーラー:アンソニー・シンクレア
  • グレーピックアンドピック(シャークスキン)ウールスーツ、シングル、2つボタン、スリムノッチラペル、ベントレス
  • ターンブル&アッサー、ペールブルー・ポプリン・シャツ、ターンバック・カクテル・カフス
  • ネイビーブルーのシルクネクタイ
  • 白のリネンのポケットチーフ
  • ブラックレザー・3アイレット・プレイントウ・ダービー、ブラッチャー
  • ロレックス・サブマリーナー6538
  • ジェームス・ロック & カンパニーのオリーブブラウン・フェルト
  • アーマライトAR‐7、『狼の挽歌』でチャールズ・ブロンソンが使っていたライフル

刺客レッド・グラントとボンド。共に、グレースーツ。

ジェームズ・ボンド=スーツ。それはボンドガールを輝かせる宝石。

アーマライトAR-7で射撃するボンド。

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ジェームズ・ボンド スタイル9

ヴェニス・スーツ
  • テーラー:アンソニー・シンクレア
  • チャコールグレー・チョークストライプ・フランネルスーツ、シングル、2つボタン、スリムノッチラペル、センターベント
  • ターンブル&アッサー、ライト・エクリュ・ポプリン・シャツ、ターンバック・カクテル・カフス
  • ネイビーブルーのシルクネクタイ
  • 白のリネンのポケットチーフ
  • ブラックレザー・3アイレット・プレイントウ・ダービー、ブラッチャー

ダニエラ・ビアンキが美しい。

このスーツのみホワイトシャツで合わせています。

全体が分かる写真。

ストライプがよく分かる写真。

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ボンドのアタッシュ・ケース




アタッシュケースはスウェイン・アドニー・ブリッグ。内装のレッドレザーが特徴。

1750年にロンドンでジョン・ロスによって創業された主に傘、ステッキ、狩猟用の鞭などを製造していた英国王室御用達のブランド。英国産のブライドルレザーを使用したアタッシュケースは英国紳士の定番。

本作により、日本でアタッシュ・ケースが流行するきっかけになった。

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レッド・グラント スタイル

グレースーツ=殺し屋ルック
  • グレー×ブラウン・ピンストライプ、ウールスーツ、3つボタン、センターベント
  • フランク・フォスターのクリームシャツ
  • ソリッド・ブラック・タイ
  • ブラックレザー・スリッポン
  • ダークグレー・フェドラ

ロバート・ショウは、ロンドンの王立演劇学校出の本格派俳優です。

彼はこの作品で、殺し屋レッド・グラントを好演し、スターへの道を登りつめていく事になりました。それにしてもグレースーツが似合う。

生地の上質さがよく分かる写真。

グラントのシューズはとても変わった形状のスリッポン。

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腕時計のリューズを引っ張ると絞殺用のワイヤーが!


ロバート・ショウ(1927-1978)の冷酷なブロンドヘアの殺し屋像(どこかナチスドイツを連想させる)が、この作品の成功を決定的なものにしたと言っても過言ではないでしょう。

良いアクションムービーには良い悪役が必要不可欠です。そして、この作品の中のロバート・ショウは、ボンドムービー初期の悪役にして、最高の悪役であると言われています(最もジェームズ・ボンドに似た殺し屋でもある)。

それはロバート・ショウという俳優自身の存在感によるものも大きいのですが、何よりも腕時計が殺し屋の暗殺道具になるという要素によるものも大きかったのではないでしょうか。ファッションと小道具の関係。ボンド・ムービーとは、男性にとって、小道具がいかに大切かを伝えてくれる福音書でもあるのです。それはハットにしても、バッグにしても同じくです。

なぜその人はその小道具をチョイスしたのだろうか?そのこだわりを感じさせる男性になりたい。そんな男性を見ていると私は退屈しない。男性とは永遠の子供であるべきなのです。小道具が生み出す色々な要因こそが、その男性の個性に直結するのです。

JBの魅力とは、まさしくそんな永遠の子供らしさにあるのではないでしょうか?

作品データ

作品名:007/ロシアより愛をこめて From Russia with Love (1963)
監督:テレンス・ヤング
衣装:ジョセリン・リカーズ
出演者:ショーン・コネリー/ダニエラ・ビアンキ/ロバート・ショウ/ロッテ・レーニャ

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