ファッションコラム

建物にお金を注ぎ込み、人員は使い捨てする姿勢【ラグジュアリーブランド販売員の真実③】

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理想は、美人のレジ打ち係を、安月給で雇用すること

2020年の東京オリンピックに向けて、インバウンド需要をフル活用し、売り上げを上げていかねばという強迫観念に囚われているラグジュアリー・ブランドは、そこらかしこで、絶え間なく、改修工事を行っています。そんな一見すると盛況に沸いているラグジュアリー・ブランドの中で働く販売員達は、実際のところは、好景気の恩恵を全く受けることは出来ずに、貧困労働に明け暮れています。働く環境が豪華になればなるほど、自分自身の懐の寒さに、底冷えする毎日を送っているわけです。

さらには、負の相乗効果として、改修工事や販売員の増員等の投資分を回収するために販売員たちには、強力なプレッシャーが課せられるようになっています。あるブランドにおいては、インカムを導入して、徹底的に、販売員を効率よくチェスのように動かすゲームが行われています(お前たちは何も考えるな!指示された通りにだけ動けばよい!)。

ここでラグジュアリー・ブランドが改修工事を繰り返す意図を、申すならば、それは販売力がない販売員であっても、物を売りやすい環境を作るためです(たとえばこれが、販売員の給与も良くて豪華な環境で働けているのならば話は全く別だ。)。

販売員不足の中、販売員の質が急速に低下する中で、その貧相なファッションIQを、ラグジュアリーな空間とそれなりの制服に身を包むことによって、武装させるのです。

そして、まずは、こう教えられるのです。「お前は、何も知らないのだから、ツンとして立っていろ!そして、お客様に商品を選ばせるのだ!」。

この販売方法はある程度人気のあるブランドなら通用します。しかし、それである一定の売り上げは上げることは出来ても、販売員の能力は、急速に低下していく危険性をはらんでいます。ましてや、そういった販売員は、ファッションIQなんか低くても、商品は売れるんだと、オシャレなお客様を馬鹿にするようになりがちなのです。

「たとえば、このレザーはカーフですか?」なんて質問をそういった販売員にしようものなら、面倒くさそうに、タグをおもむろに見て、「あっ、カーフですね」とただ一言言うだけなのです。こんな人間から10万円以上の商品を購入したいとは私は思いません。毎日そのラグジュアリーな空間に突っ立っていて、ただそこに生息しているだけなら、それはただの観葉植物にすぎません。

まずは、てめえで、その高額商品を即決して買ってみな!

そして、適切なトレーニングを行わず、ラグジュアリー・アイテムについてのしっかりとした知識がない販売員であっても、簡単に売れるようにするために、ラグジュアリー・ブランドの改修工事は行われているのです。そして、改修工事が終わると、盲目的にブランド品を購入する顧客層を招き、(プレオープン前と称し)内覧会を行い、三流販売員のゼロに等しい知識の代わりに虚栄心で満たそうと試みるのです。

素晴らしくバカげた話なのですが、盲目的にブランド品を頻繁に購入する一定層は、孤独な人々が多いので、とりあえず、購入後に、自慢話を聞いてあげているうちに、彼らと同じ生活レベルで生きてるわけでもない販売員がなぜか、そんな顧客の影響を受けて、いけしゃあしゃあとこういう感情になるのです。

「バッグは税込で498500円でございます」と1時間ごとに繰り返すのですが、彼女は2ヶ月働いてもそのバッグ以上のお金がもらえない環境で、そのバッグの良さを語り、このバッグの良さに比べれば、お客様は即決出来て当然というような顔をしなければいけないのが、販売員の仕事なのです。

「細かいことを言わずに、考えずに、さっさと購入してくれるお客様が神様です」と。しかし、ここで、ひとつこの販売員に質問です。「かく言うあなたは、ラグジュアリー・ブランドを即決で購入してるのですか?」と。そうでなければ、こういった感情で働いている販売員は、販売員の中でも最もクズであるとしか言いようがありません。

自分自身では、ラグジュアリー・ブランドを購入しないのに、その素晴らしさを理解しろと言うのは、なかなかずうずうしい理論なのではないでしょうか?

あなたが販売員であって、お金がなくて、ほとんどラグジュアリー・アイテムを購入することが出来ないのであるならば、せめて、商品に対する知識に対しては、その背景に至るまで完璧に学習しておくことが、あなたの販売員としての勤めなのではないでしょうか?そして、間違ってもお客様から聞かれてから金額を確認するような三流販売員の行為は慎むべきではないのでしょうか?

価格さえも覚えない不良販売員が跋扈する某ブランド

実際のところ、今、ラグジュアリー・ブランドにとって重要なのは、商品知識よりも、盲目的に決して自分では購入することがない商品を売るゾンビたちの表面的な接客力のみによって成り立っています(それすら出来ない販売員も現在繁殖中!)。だからこそ、自社の製品について価格を暗記していないという三流販売員でも働ける環境が生み出されているのです。

そして、表面上の接客力のみを求められる環境に、新卒で雇用された販売員達は、(就職活動のときに聞いていた話が100%嘘っぱちだあったことに気づき)早々に嫌気がさし、三年以内に離職していく悪循環が生み出されているのです。そして、中途採用の他に行き場のない販売員が、ぶら下がっている悪循環を生み出しているのです。

ここで、本当に悲しい真実なのですが、ラグジュアリー・ブランドの販売員の頂点とも言える某ブランドの販売員の真実を申すならばこうです。

給与が低いので、自社の製品は購入しない。→ライフスタイルも、高級リゾートや、国内のラグジュアリーな経験を豊富に体験して、お客様の視野を実感する余裕はない。そのためお金のあるお客様に、お客様が求める商品を販売して、お客様の話に相槌を打ち、自分自身もそういったセレブな物事に普段から触れ合っているような顔つきをして、接客するという毎日を送るわけなのです。

彼らは、高級品に囲まれて仕事しているのですが、高級品に囲まれて生活している人は、ほとんどいません。むしろ、平均的に見て、ラグジュアリー・ブランドの販売員の多くは、貧困層に片足を突っ込んでいる状況であり、女性の販売員が多いのは、女性の社会進出の現われではなく、結婚までの、もしくは実家暮らしの女性が生きていける程度の給与しか保障されていないからなのです。

この記事を何度も校正を重ねて書き上げたのは、そういったラグジュアリー・ブランドの販売員の惨めさをあざけ笑うためではありません。

なかなかどのファッション・メディアも勇気を持って書くことが出来ないからここで真実を書いているのです。

〝あなた達は、これほど素晴らしい環境で働けるのだから、給与が低くても、やりがいがあるでしょ?〟的な風潮が、この業界にまかり通っていることを勇気を出して白日の下に曝け出さないといけません。どれだけブランドとしての売り上げが年々上がっていようとも、不幸な販売員がただ増えているだけでは、意味がないのです。

恐怖政治のように、文句も言えずに、安い賃金で働かされる環境だからこそ、販売員の多くは、まるでロボットのように、価格帯を覚えずに、求められる商品を販売することに終始し、更には、自分自身の経済力をその瞬間忘れ去り、訪問客に対して、なんとも不遜な態度(ファッション感度の高い人々の質問に対しての対応がはなはだ悪い)を取るようになってしまうのです。

北朝鮮と、現在のラグジュアリー・ブランドはほとんど変わりはない。

しかし、こういったラグジュアリー・ブランドが、ひとつだけ忘れていることがあります。それは、2019年現在、史上空前のラグジュアリー・ブランドの販売員の雇用が繰り広げられています。そして、ラグジュアリー・ブランドに憧れ、興味のある人材が、たとえ接客力が低かろうとも、商品知識が薄くとも、雇用されている現状が生み出されています。

そんな中で、最も大きな将来的な購買層であるラグジュアリー・ブランドに憧れ販売員として働いている彼らが、経済的にも、ファッションIQ的にも、今までほどのレベルではなくなり、そういったものに興味を失った末に、ぶら下がり、働いているか、すぐに見限り、他の職種に転職するかどちらかを選択しているという事実なのです。

ここで恐ろしいことなのですが、かつてのように、ラグジュアリー・ブランドで働いた経験のある人は、その経験について良くは言わないということなのです。

ラグジュアリー・ブランドは、もうそろそろ、やりがいだけで販売員を低賃金で雇うことを辞めるべきでしょう。ラグジュアリー・ブランドを販売するだけの価値のある販売員を育てるために必要な給与を保障するべきです。最低でも今の二倍の給与を保障しないといけないことだけは間違いありません。

だってそうじゃないですか?「お客様にぽんぽん売れるんですよ」と笑いながら言う、それだけの高額商品を毎日販売していながら、その本人は、毎日のランチを1000円以内で済ますことを考えないといけない日々を送らないといけないなんて、販売員が搾取されているとしか言いようがありません。

現在のラグジュアリー・ブランドは、北朝鮮のようなものなのです。デザイナーなどの一部の人間が象牙の塔に住み、その下には、その帝国を支える困窮した人々が支えているのです。だってそうじゃないですか?あれだけ世界中に別荘を持っているドルチエ&ガッバーナが、どうしてあれだけの離職率を誇っているのでしょうか?販売員の幸せなぞ考えないラグジュアリー・ブランドがほとんどであることが、真実なのです。

もうそろそろこの悪しきラグジュアリー・ブランドの環境の改革を変えていかなければいけないことだけは確かなのです。

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