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売れるラグジュアリー・ブランドの販売員の特徴 第四条

アパレル塾
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ある凄腕販売員のお話・・・

2018年現在、日本中の百貨店で最も売り上げを挙げているラグジュアリー・ブランドと言われているイタリアン・ブランドGで働く2年目の新卒女性販売員がいる。

彼女は、笑顔が明るくて、元気いっぱい、というわけでもない。そして、ハキハキと話すわけでもない。むしろ声は小さい方だろう。背は高めでスタイルは良いが、このブランドの制服のデザインの悪さ故に、もっさりとして見えます。

しかし、彼女は、店舗内で抜群の売り上げをあげています。

1.訥々と話すその口調に真実味がある。=販売員っぽさがない
2.であるにもかかわらず、ポイントを押さえた的確な商品説明ができる。=ぽ~っとしてそうで頭の回転が速そうなギャップ
3.そして、お客様の先回りをして、より興味を持ちそうな商品を案内出来る。

この3点が秀でているからこそ彼女は抜群の売上をあげているのです。

的確にお客様のニーズを聞き取り、マッチしたアイテムをお客様に提案出来る販売員に勝るものはありません。そして、それは販売員にとってかなり難しいことです。まだ新卒二年目の彼女にそれができるのは、この店舗自体が、同ブランドの他店舗に比べて商品ラインナップが少ないからなのです。

さて、もう一人の凄腕の女性販売員さんは、他ブランドLなのですが、彼女自身はファッションに対する知識はかなり疎く、自社以外のラグジュアリー・ブランドに対する知識も大してありません。しかし、その同性ウケする容姿と、天才的な相槌の能力により、ほとんどないファッションに関する知識を、的確な商品知識と女優級の人当たりの良さでフォローしています。

どのような仕事も同じなのですが、結局は、自分の短所に対して改善を即すよりも、長所に磨きをかける方が、自信を手にし、短所を克服する近道になるものなのです。

第四条 ファッション・スカウターに磨きをかけよ!

売れる販売員に共通している武器が一つあるとするならば、それは、彼らはみなファッション・スカウターを持っているということです。ファッション・スカウターとは、お客様が身に着けているファッション・アイテムの合計金額を弾き出すという、「お客様に対して、最も失礼な武器ではあるが、最も重要な武器」なのです。

このスカウターを働かせることによって、来店して頂いたお客様の購入する確率を予測することが出来るのです。

例えば、ひとつ例を取ってみましょう。

ルイ・ヴィトンのバッグを持ってルイ・ヴィトンに訪問するお客様と、ルイ・ヴィトンのバッグとルイ・ヴィトンの靴を履いてルイ・ヴィトンに訪問するお客様とでは、後者のお客様の方が、購入する確率が上がってきます。

さらに言うと、ルイ・ヴィトンのバッグと靴と他はノンブランドのお客様と、ルイ・ヴィトンのバッグと靴、他にも、他社のラグジュアリー・ブランドを身につけているお客様とでは、前者のお客様の方が購入確率は上がってくるわけです。

不思議に思われるでしょうが、前者よりは後者の方が、ブランドに詳しく、色々なブランドでスタイリングすることを楽しんでおられるからです。

ファッション・スカウターの真意とは、お客様の全身のファッション戦闘値を推し量るためにあるのです。

売れる販売員は、以下のことを30秒で把握します。それも決してお客様に気づかれないようにです。

1.シューズのカラー、種類、ブランド、価格帯、そして、手入れの状態
2.バッグのカラー、種類、ブランド、価格帯、そして、手入れの状態
3.アウター、カラーバランス、素材、ブランド、価格帯
4.パンツおよびスカート、カラーバランス、素材、ブランド、価格帯
5.アクセサリー、素材、ブランド、価格帯
6.香水、香りの種類、ブランド、価格帯

そして、7番目に、最も重要なのは、インスタや雑誌掲載のトレンドアイテムを持っているかどうか?

以上の7点を30秒で把握するわけです。このスカウターが正確であればあるほど、お客様に対する接客力とクロージング力は段違いに上がってくるのです。