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【トム フォード】サハラ ノワール(ロドリゴ・フローレス・ルー)

トム・フォード
©TOM FORD
トム・フォード
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サハラ ノワール

原名:Sahara Noir
種類:オード・パルファム
ブランド:トム・フォード
調香師:ロドリゴ・フローレス・ルー
発表年:2013年
対象性別:女性
価格:日本未発売

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〝ブラック・サハラ〟=黄金の砂漠の輝き

©TOM FORD

トム・フォードの『シグネチャー コレクション』から2013年5月に中東市場をターゲットに「サハラ ノワール」は発売されました。〝ブラック・サハラ〟という名のこの香りは、砂漠の樹脂である乳香をメインにしたアンバーフローラルの香りとしてロドリゴ・フローレス・ルーにより調香されました。

トム・フォードが崇拝するルキノ・ヴィスコンティが29歳のとき、サハラを自動車で旅したとき、事故で隣の席の運転手を死なせてしまい、この後の彼の人生の死生観に影響を与えることになるのですが、この香りはヴィスコンティは全く関係ありません。

トム・フォードが〝中東の香りの遺産〟に対してオマージュを捧げた作品です。

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サハラ砂漠の風に乗って現れる〝情熱のインセンス〟


サハラ砂漠の古代寺院アビドスにかつて充満したお香を連想させる、スモーキーなフランキンセンスと砂漠のように広大なシスタスの衝突からこの香りははじまります。まるで古代エジプトの神オシリスのために作られたようなトップノートです。

ちなみにこの香りには、通常ひとつの香りの中に、ひとつ使われるだけでもすごいと言われるジボダン社のOrpurエッセンス(かなり高価)が2つも使用されています。一つ目はトップノートにあるシスタスであり、灼熱の太陽のようなアンバーの輝きを香りにもたらします。そして、二つ目はフランキンセンスです。

砂漠の風=シスタスと、寺院の風=フランキンセンスの濃厚さの中に、スパイシーなシナモンとビターなオレンジ、さらにグリーンなサイプレスが温かみを与えてゆきます。そこにビーズワックスが加わり、濃厚な甘さが注ぎ込まれてゆきます。

やがて、中東を象徴する香料であるウードが到来し降り注ぎます。そして、フランキンセンスの中に、ローズとジャスミンが花を咲かせ、香りに深みを生みだすのです。

最後に、クリーミーなサンダルウッドとバニラが、二つの主役(シスタスとフランキンセンス)の黄金の輝きを蘇らせながら、肌の上にサハラの情熱を投影してくれるのです。

2007年に発表された『プライベート ブレンド コレクション』の最初の10種類のうちのひとつ「アンバー アブソルート」がこの香りの原型であると言われています。


キャンペーン・モデルとして、ブラジル出身のファッション・モデルのライス・リベイロ(1990-)が抜擢されました。オーランド・ピタシャーロット・ティルベリーがヘア&メイクアップを担当し、撮影はトム・フォード自身により行われました。

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香水データ

香水名:サハラ ノワール
原名:Sahara Noir
種類:オード・パルファム
ブランド:トム・フォード
調香師:ロドリゴ・フローレス・ルー
発表年:2013年
対象性別:女性
価格:日本未発売


トップノート:シスタス・エッセンスOrpur、サイプレス、ショウブ、ビターオレンジ
ミドルノート:フランキンセンス、ビーズワックス、シナモン、パピルス、モロッコ産ローズ、エジプト産ジャスミン
ラストノート:エジプト産バルサム、アンバー、ベンゾイン、アガーウッド(ウード)、シダー、バニラ、ラブダナムアブソリュート