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ロザムンド・パイク1 『ゴーン・ガール』1(4ページ)

その他の現代の女優たち
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作品名:ゴーン・ガール Gone Girl (2014)
監督:デヴィッド・フィンチャー
衣装:トリッシュ・サマーヴィル
出演者:ロザムンド・パイク/ベン・アフレック/キャリー・クーン

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次世代のクール・ビューティの誕生。

2015年の第87回アカデミー賞において、ロザムンド・パイクは主演女優賞にノミネートされた。

受賞式において最も輝いていたジバンシィのレッドドレス。

最新作『ア・プライベート・ウォー』(2018)で、黒眼帯がトレードマークだった女性戦場ジャーナリスト、メリー・コルビンを好演しているロザムンド・パイク(1979-)が、大スターとして認められるきっかけになったのが本作『ゴーンガール』によってでした。彼女が演じたアメイジング・エイミーことエイミー・エリオット・ダンは、女性版タイラー・ダーデンブラッド・ピットが『ファイトクラブ』で演じた)そのものであり、女性にとっての〝反逆のアイコン〟となりました。

そんな彼女のデビュー作は、『007 ダイ・アナザー・デイ』(2002)のボンド・ガールとしてでした。それは撮影がはじまる5日前に急遽決まりました。そして、彼女は当時現役のオックスフォード大学生でした。恐ろしいことに、映画女優としてのはじめての撮影は、名優ジュディ・デンチとでした。

オペラ歌手の父親と母親の下で、一人娘として生まれた彼女は、幼少期から両親と共に、ヨーロッパの各地で生活していました。滲み出るその気品は、両親の仕事柄、パーティなどの催し事にも出席していた少女時代から積み重ねられたものでした。『ゴーンガール』において彼女が示したもの。それは女性版ロバート・デ・ニーロとも言えるシャーリーズ・セロンを彷彿させるカメレオン芝居以上に、アルフレッド・ヒッチコックの21世紀の後継者とも言えるデヴィッド・フィンチャーのサスペンス劇における、21世紀のグレース・ケリー、ティッピ・ヘドレン、キム・ノヴァクのような存在感を示したところにあります。

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フレンチボーダ・シャツを着る美女に、ご用心。

エイミーの逆ナンパ術「狙いを定めた男にベルギービールを持っていく」。

「キミは何者?」と質問され三択で答える女。

デコルテをさりげなくチラ見せし、獲物を誘惑する。

何よりもこのポニーテールがステキ!

そして、ミリタリー風コートを合わせる。

素晴らしいシルエット。どこかドミニク・サンダに似ている。


アメイジング・エイミー・ルック1 フレンチボーダー&ウールコート
  • ネイビーのフレンチボーダーシャツ
  • ジーンズ→ショートスカート
  • サイハイブーツ
  • ネイビーのウールコート、3×2ボタン

映画史に残る〝女性にとっての反逆のアイコン〟エイミー・エリオット・ダンは、フレンチボーダー・シャツと共に誕生しました。後にもう一度現れることになるフレンチボーダー・シャツ。それはエイミーにとって、獲物を物色するときに、相手を油断させつつも自分自身を魅力的に見せるためのステルス・ファッションなのです。

決してやりすぎることなく、自分自身の魅力を光り輝かせるフレンチボーダー・スタイル。それは親しみやすさを全身に漂わせながらも、ハイセンスをほのかに漂わせ、相手に警戒心を抱かせることなく、自分の蜘蛛の巣に絡めとっていく〝悪魔の横線〟なのです。